こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
今日から9月ですね。いよいよ新学期が始まりました。 お子さまが久しぶりの園生活を終えて帰ってくる夕方。ホッと一息つけるかと思いきや、帰宅後の玄関やリビングでこんな「終わりの見えない大格闘」に直面して、ドッと疲弊していませんか?
「園の先生からは『今日もニコニコでしたよ』と言われたのに、帰りの自転車に乗った瞬間から泣き叫び続ける」 「家に着いた途端、些細なことで怒り狂い、おもちゃを投げたり私を叩いたりする」 「おやつも着替えもイヤ!と拒否し、ただ床に転がって1時間以上も理不尽な癇癪を起こす…」
日々の療育現場でも、この「帰宅後の大荒れ」は、お母さんたちから本当によくお聞きする切実なお悩みです。
「外ではあんなにお利口にできているのに、どうして私にだけこんなにワガママなの!」「もう、こっちが泣きたいよ…」と怒りたくなるお気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、日々子どもたちの身体と心に向き合う専門家として、これだけは一番にお伝えさせてください。
帰宅後の激しい癇癪は、決して「お母さんへのワガママ」や「性格の悪さ」ではありません。
これは、外の世界でギリギリまで頑張りすぎたお子さまの、脳の「感覚処理の限界」と「姿勢を保つ筋肉のヘトヘトな疲労」が引き起こしている、限界のSOSなのです。
どうして「おうちの玄関」で爆発してしまうの?
私たち大人の目には「家の中だけでワガママを言っている」ように映るかもしれません。でも、お子さまの心と身体を専門的な視点で紐解いていくと、こんなにも健気な理由が隠れています。
① 脳が「刺激の海」でオーバーヒートしている
保育園や幼稚園という集団生活は、お友達の大きな声、予測不能な動き、目まぐるしく変わる活動など、常に刺激が溢れています。特に感覚が過敏なお子さまにとって、園での時間は「交感神経(戦闘モード)」が常にフル稼働している状態です。帰る頃には、脳の処理能力が完全にショートしてしまっているのです。
② 「座っているだけ」でフルマラソン並みの筋疲労
生まれつき体幹(重力に逆らって姿勢を保つ筋肉)が弱いお子さまがいます。そんな子にとって、園の小さな椅子に背筋を伸ばして座り続けることは、大人がずっと空気椅子や筋トレをしているのと同じくらい過酷な状態です。帰宅する頃には、身体中の筋肉が悲鳴を上げています。
③ 一番安心できる場所で「我慢の風船」が割れる
外の世界で「がんばらなきゃ!」と、パンパンに膨らんだ過覚醒の風船。それが、大好きな匂いがする「おうち」という一番の安全地帯に入り、お母さんの顔を見た瞬間に、安心してパン!と割れてしまうのです。蓄積された脳の疲労と刺激が一気に溢れ出し、それが「理不尽なパニック」として表れています。
今日からできる!帰宅後のパニックを優しく和らげるヒント
「なんで泣いてるの!」「いい加減にしなさい!」と言葉でなだめたり叱ったりすることは、すでにオーバーヒートしている脳にさらなる刺激を与えてしまい、逆効果になりがちです。 今日からおうちで試せる、脳と身体のクールダウン方法をご紹介しますね。
1. 質問タイムはお休みして「感覚の避難所」へ直行する
「今日は誰と遊んだの?」「楽しかった?」という何気ない質問も、疲弊した脳には処理しきれない追加刺激になります。まずは部屋の照明を少し落とし、テレビを消した静かな空間(お気に入りのテントや毛布の中など)へ。まずは刺激を遮断し、脳をそっと休ませてあげてください。
2. 言葉でなだめる前に、ギュッと「圧」をプレゼントする
玄関でひっくり返って泣き叫んでいる時は、理由を聞く前にお子さまの肩や腕を正面から少し強めに「ギューッ」とハグしてあげましょう。関節や筋肉への強い刺激(固有受容覚といいます)には、フリーズした脳を強制的に落ち着かせる魔法のような効果があります。
3. 「噛む・吸う」おやつで、お口からリラックスさせる
顎の関節に強い圧をかけることは、精神の安定に直結します。グミや少し硬めのおせんべい、ストローで力強く吸うタイプのゼリーなどを出してみてください。「噛む・吸う」というリズミカルな動きが、お子さまの心と身体をフワッと解きほぐしてくれます。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに体力がつき、少しずつ帰宅後も穏やかに過ごせるようになっていくことが多いです。でも、以下のようなサインがある時は、どうかご家庭だけで抱え込まないでください。
* 帰宅後のパニックが毎日2時間以上続き、壁に頭を打ち付けるなどの自傷行為がある。
* 疲労のあまり、夜中に夜驚症(突然泣き叫んで起きない)を頻繁に起こす。
* お母さん自身が心身ともに限界を迎え、夕方のお迎えの時間が憂鬱でたまらない。
私たち「エコルドはぐみのおうち」では、理学療法士の専門的な知見を活かし、園での活動にしっかり耐えうる「身体の土台(体幹や感覚の統合)」を、楽しい遊びの中で育てていくサポートを行っています。
毎日、玄関で泣き叫ぶ我が子を抱えながら「私だって泣きたい…」とギリギリのところで踏ん張っているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまが外の世界で頑張れるのは、帰ってきて甘えられる「あなた」という絶対的な安全基地があるからです。
お母さんは決して一人で抱え込まず、町の身近な専門家として、いつでも私たちを頼ってくださいね。今日もお子さまの「心の安全基地」であり続けるあなたを、心から応援しています。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
最後に、エコルドから大切なお知らせです。
ありがたいことに現在、春日井地域の多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。
今日お話しした「登園渋り」も、単なる甘えではなく、感覚の過敏さや身体の不器用さが隠れていました。だからこそエコルドでは、単に子どもを「預かる」のではなく、身体のメカニズムや専門的な視点に基づいた療育を何よりも大切にしています。
子どもたちとご家族の一番身近で温かいサポーターになるために、様々なバックグラウンドを持つ専門家の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
日常の遊びや温かい関わりを通して、子どもたちの心の発達を支えてくださる方。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
姿勢や動きのクセを見抜き、身体の土台づくりから子どもたちをサポートできる方。
公認心理師・臨床心理士、心理学を学ばれた方
目に見えない心の動きを分析し、ご家族の不安にも優しく寄り添える方。
「資格はあるけれど、療育の現場は初めてで…」という方もご安心ください。
エコルドでは、PT、保育士、心理職など、違う得意分野を持つスタッフがチームになり、「この子が朝泣いちゃうのは、どんなアプローチがいいかな?」と毎日話し合いながら共に成長していく温かい文化があります。あなたのその知識と優しさを、地域の子どもたちの笑顔に変える場所がここにあります。
また、資格取得を目指して勉強中の学生の皆さんも大歓迎です。
教科書で学んだことが、現場でどうやって子どもたちの成長に繋がるのか。アルバイトやインターンとして、その「生きた療育」を一緒に体感してみませんか?
子どもたちの無限の可能性を信じ、地域と手を取り合いながら、子どもたちの人生を豊かにするお手伝いがしたい。そんな温かい想いを持ったあなたと、一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。
【ご応募・ご見学について】
随時受け付けております。ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。「まずは施設の雰囲気だけ見てみたい」というご見学も大歓迎です!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範
今日から9月ですね。いよいよ新学期が始まりました。 お子さまが久しぶりの園生活を終えて帰ってくる夕方。ホッと一息つけるかと思いきや、帰宅後の玄関やリビングでこんな「終わりの見えない大格闘」に直面して、ドッと疲弊していませんか?
「園の先生からは『今日もニコニコでしたよ』と言われたのに、帰りの自転車に乗った瞬間から泣き叫び続ける」 「家に着いた途端、些細なことで怒り狂い、おもちゃを投げたり私を叩いたりする」 「おやつも着替えもイヤ!と拒否し、ただ床に転がって1時間以上も理不尽な癇癪を起こす…」
日々の療育現場でも、この「帰宅後の大荒れ」は、お母さんたちから本当によくお聞きする切実なお悩みです。
「外ではあんなにお利口にできているのに、どうして私にだけこんなにワガママなの!」「もう、こっちが泣きたいよ…」と怒りたくなるお気持ち、痛いほどよく分かります。
でも、日々子どもたちの身体と心に向き合う専門家として、これだけは一番にお伝えさせてください。
帰宅後の激しい癇癪は、決して「お母さんへのワガママ」や「性格の悪さ」ではありません。
これは、外の世界でギリギリまで頑張りすぎたお子さまの、脳の「感覚処理の限界」と「姿勢を保つ筋肉のヘトヘトな疲労」が引き起こしている、限界のSOSなのです。
どうして「おうちの玄関」で爆発してしまうの?
私たち大人の目には「家の中だけでワガママを言っている」ように映るかもしれません。でも、お子さまの心と身体を専門的な視点で紐解いていくと、こんなにも健気な理由が隠れています。
① 脳が「刺激の海」でオーバーヒートしている
保育園や幼稚園という集団生活は、お友達の大きな声、予測不能な動き、目まぐるしく変わる活動など、常に刺激が溢れています。特に感覚が過敏なお子さまにとって、園での時間は「交感神経(戦闘モード)」が常にフル稼働している状態です。帰る頃には、脳の処理能力が完全にショートしてしまっているのです。
② 「座っているだけ」でフルマラソン並みの筋疲労
生まれつき体幹(重力に逆らって姿勢を保つ筋肉)が弱いお子さまがいます。そんな子にとって、園の小さな椅子に背筋を伸ばして座り続けることは、大人がずっと空気椅子や筋トレをしているのと同じくらい過酷な状態です。帰宅する頃には、身体中の筋肉が悲鳴を上げています。
③ 一番安心できる場所で「我慢の風船」が割れる
外の世界で「がんばらなきゃ!」と、パンパンに膨らんだ過覚醒の風船。それが、大好きな匂いがする「おうち」という一番の安全地帯に入り、お母さんの顔を見た瞬間に、安心してパン!と割れてしまうのです。蓄積された脳の疲労と刺激が一気に溢れ出し、それが「理不尽なパニック」として表れています。
今日からできる!帰宅後のパニックを優しく和らげるヒント
「なんで泣いてるの!」「いい加減にしなさい!」と言葉でなだめたり叱ったりすることは、すでにオーバーヒートしている脳にさらなる刺激を与えてしまい、逆効果になりがちです。 今日からおうちで試せる、脳と身体のクールダウン方法をご紹介しますね。
1. 質問タイムはお休みして「感覚の避難所」へ直行する
「今日は誰と遊んだの?」「楽しかった?」という何気ない質問も、疲弊した脳には処理しきれない追加刺激になります。まずは部屋の照明を少し落とし、テレビを消した静かな空間(お気に入りのテントや毛布の中など)へ。まずは刺激を遮断し、脳をそっと休ませてあげてください。
2. 言葉でなだめる前に、ギュッと「圧」をプレゼントする
玄関でひっくり返って泣き叫んでいる時は、理由を聞く前にお子さまの肩や腕を正面から少し強めに「ギューッ」とハグしてあげましょう。関節や筋肉への強い刺激(固有受容覚といいます)には、フリーズした脳を強制的に落ち着かせる魔法のような効果があります。
3. 「噛む・吸う」おやつで、お口からリラックスさせる
顎の関節に強い圧をかけることは、精神の安定に直結します。グミや少し硬めのおせんべい、ストローで力強く吸うタイプのゼリーなどを出してみてください。「噛む・吸う」というリズミカルな動きが、お子さまの心と身体をフワッと解きほぐしてくれます。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに体力がつき、少しずつ帰宅後も穏やかに過ごせるようになっていくことが多いです。でも、以下のようなサインがある時は、どうかご家庭だけで抱え込まないでください。
* 帰宅後のパニックが毎日2時間以上続き、壁に頭を打ち付けるなどの自傷行為がある。
* 疲労のあまり、夜中に夜驚症(突然泣き叫んで起きない)を頻繁に起こす。
* お母さん自身が心身ともに限界を迎え、夕方のお迎えの時間が憂鬱でたまらない。
私たち「エコルドはぐみのおうち」では、理学療法士の専門的な知見を活かし、園での活動にしっかり耐えうる「身体の土台(体幹や感覚の統合)」を、楽しい遊びの中で育てていくサポートを行っています。
毎日、玄関で泣き叫ぶ我が子を抱えながら「私だって泣きたい…」とギリギリのところで踏ん張っているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまが外の世界で頑張れるのは、帰ってきて甘えられる「あなた」という絶対的な安全基地があるからです。
お母さんは決して一人で抱え込まず、町の身近な専門家として、いつでも私たちを頼ってくださいね。今日もお子さまの「心の安全基地」であり続けるあなたを、心から応援しています。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
最後に、エコルドから大切なお知らせです。
ありがたいことに現在、春日井地域の多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。
今日お話しした「登園渋り」も、単なる甘えではなく、感覚の過敏さや身体の不器用さが隠れていました。だからこそエコルドでは、単に子どもを「預かる」のではなく、身体のメカニズムや専門的な視点に基づいた療育を何よりも大切にしています。
子どもたちとご家族の一番身近で温かいサポーターになるために、様々なバックグラウンドを持つ専門家の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
日常の遊びや温かい関わりを通して、子どもたちの心の発達を支えてくださる方。
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
姿勢や動きのクセを見抜き、身体の土台づくりから子どもたちをサポートできる方。
公認心理師・臨床心理士、心理学を学ばれた方
目に見えない心の動きを分析し、ご家族の不安にも優しく寄り添える方。
「資格はあるけれど、療育の現場は初めてで…」という方もご安心ください。
エコルドでは、PT、保育士、心理職など、違う得意分野を持つスタッフがチームになり、「この子が朝泣いちゃうのは、どんなアプローチがいいかな?」と毎日話し合いながら共に成長していく温かい文化があります。あなたのその知識と優しさを、地域の子どもたちの笑顔に変える場所がここにあります。
また、資格取得を目指して勉強中の学生の皆さんも大歓迎です。
教科書で学んだことが、現場でどうやって子どもたちの成長に繋がるのか。アルバイトやインターンとして、その「生きた療育」を一緒に体感してみませんか?
子どもたちの無限の可能性を信じ、地域と手を取り合いながら、子どもたちの人生を豊かにするお手伝いがしたい。そんな温かい想いを持ったあなたと、一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。
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療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範