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靴下が嫌!服のタグが痛い!…衣類への嫌悪に隠されたSOS

こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。

9月に入り、新学期がスタートしましたね。 1分1秒を争う毎朝の慌ただしい時間帯に、玄関やリビングでこんな終わりの見えない大格闘が起きていませんか?

「この靴下、気持ち悪い!と脱ぎ捨てて、何度履かせても大泣きする」 「服の首元のタグが痛い!と暴れて、なかなか制服や服を着てくれない」 「少しでも袖がピタッとしていると、絶対に袖を通そうとしない」

日々の療育現場でも、この「衣服へのこだわり・嫌悪」は本当によくお聞きするお悩みです。
「痛くないでしょ!ただの布なんだから、早く着なさい!」と焦って怒ってしまい、登園後に「また朝から怒鳴っちゃった…」と自己嫌悪に陥るお母さんのお気持ち、痛いほどよく分かります。

でも、日々子どもたちの身体と感覚に向き合う専門家として、まず一番にお伝えさせてください。
毎朝のこの大泣きは、決して「朝のワガママ」や「神経質すぎる性格」だからではありません。

お子さまの脳と皮膚が、私たち大人には想像もつかないような「チクチクの激痛」と必死に戦っているサインなのです。

どうして「ただの服」でそこまでパニックになるの?

私たち大人の目には「ただの柔らかい布」や「ちょっとした縫い目」にしか見えません。しかし、感覚の処理が少し苦手なお子さまの脳と皮膚では、こんな過酷なSOSが起きています。

① タグや縫い目が「針やワイヤー」に感じる(触覚の過敏さ)

皮膚のセンサーが過剰に反応してしまうお子さまにとって、服の首元にある小さなタグや、靴下のつま先にあるわずかな縫い目の出っ張りは、ただの布ではありません。 大人に例えるなら、「チクチクした針でずっと刺され続けている」「硬いワイヤーが肌に食い込んでいる」のと同じレベルの強烈な痛みとして、脳に伝達されてしまっているのです。痛くて泣き叫ぶのは、当然の防衛本能なのです。

② 肌に密着する「締め付け」への恐怖

自分の身体の輪郭(ボディイメージ)を把握するのが少し苦手なお子さまは、服が肌にピタッと密着する感覚に、言いようのない不快感や拘束感を覚えます。「何かにギュッと縛り付けられている!」と脳が錯覚し、怖くて逃げ出そうとしている状態です。

今日からできる!朝の着替えの「苦痛」を和らげるヒント

「我慢して着なさい!」と無理やり着せることは、脳への痛みをさらに増幅させ、お着替えそのものへの恐怖心を植え付けてしまいます。 今日からおうちで試せる、物理的な不快感を優しく取り除く工夫をご紹介しますね。

1. 靴下は思い切って「裏返し」に履かせる

一番簡単で、一番効果のある裏技です。靴下をクルッと裏返して履かせるだけで、中の縫い目が肌に当たるのを防げます。「靴下が気持ち悪い!」と泣いていた子が、これだけでケロッと履けるようになることは珍しくありません。園で許可をもらえるなら、ぜひ試してみてください。

2. タグは「根元から完全に」切り取るか、シームレス肌着に変える

タグはハサミで適当に切って少しでも端が残っていると、かえって角がチクチクして痛みを増します。糸を丁寧に解いて完全に外してしまうか、最初からタグが印字されているもの、縫い目が外側にある専用のシームレス肌着を活用してあげましょう。


3. 着替えの前の「ギュッギュッ・マッサージ」

服を着る前に、お子さまの腕や足の関節を、お母さんの手のひらで少し強めに「ギュッ、ギュッ」と圧迫(マッサージ)してあげてください。関節や筋肉に強い圧(固有受容覚の刺激)が入ることで、皮膚の過敏な警戒アラームがスッと下がり、服の刺激を受け入れやすくなります。

ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください

成長とともに皮膚の過敏さが和らぎ、着られる服が増えていくことは多いです。でも、以下のようなサインがある時は、どうかご家庭だけで抱え込まないでください。
* 感覚過敏が強すぎて、着られる服が1〜2着しかなく、真冬に半袖を着るなど季節に合った服装が一切できない。
* 靴や靴下を完全に拒否してしまい、外出や登園そのものが不可能になっている。
私たち「エコルドはぐみのおうち」では、理学療法士の専門的な知見を活かし、楽しい遊びの中で様々な感覚(触覚や、関節への強い刺激など)をバランスよく満たし、過敏さを少しずつ和らげていくサポートを行っています。
毎朝、泣き叫ぶ我が子に服を着せるだけで体力を使い果たしているお母さん、本当にお疲れ様です。「この子は、針みたいな痛みと戦って頑張ってるんだな」と視点を変えるだけで、お母さんの心も少しだけフワッと軽くなるかもしれません。
少しでも不安や疲れを感じたら、町の身近な専門家として、いつでも私たちにご相談くださいね。

【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 最後に、エコルドから大切なお知らせです。
ありがたいことに現在、春日井地域の多くの利用者様にご愛顧いただいており、子どもたち一人ひとりとより深く、丁寧に向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集することとなりました。
今日お話しした「服への嫌悪」も、単なるワガママではなく、皮膚や脳の過敏さが隠れていました。だからこそエコルドでは、単に子どもを「預かる」のではなく、身体のメカニズムや専門的な視点に基づいた療育を何よりも大切にしています。
子どもたちとご家族の一番身近で温かいサポーターになるために、様々なバックグラウンドを持つ専門家の力が必要です。

* 保育士・幼稚園教諭の方 日常の遊びや着替えのサポートなど、温かい関わりを通して心の発達を支えてくださる方。
* 理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方 感覚過敏へのアプローチや身体の土台づくりから、子どもたちを専門的にサポートできる方。
* 公認心理師・臨床心理士、心理学を学ばれた方 目に見えない心の動きを分析し、毎日の子育てに悩むご家族に優しく寄り添える方。

「資格はあるけれど、療育の現場は初めてで…」という方もご安心ください。

エコルドでは、PT、保育士、心理職など、違う得意分野を持つスタッフがチームになり、「この子が服を嫌がるのは、どの感覚へのアプローチがいいかな?」と毎日話し合いながら共に学び合う温かい文化があります。あなたのその知識と優しさを、地域の子どもたちの「着替えられた!」の笑顔に変える場所がここにあります。
また、資格取得を目指して勉強中の学生の皆さんも大歓迎です。見学からでも、お気軽にお越しくださいね。
子どもたちの無限の可能性を信じ、地域と手を取り合いながら、人生を豊かにするお手伝いがしたい。そんな温かい想いを持ったあなたと、一緒にお仕事ができる日を楽しみにしています。

【ご応募・ご見学について】
随時受け付けております。ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください。「まずは施設の雰囲気だけ見てみたい」というご見学も大歓迎です!

療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範
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