こんにちは。 療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
9月に入り、秋の運動会やお遊戯会に向けた練習が少しずつ始まる園も多い季節ですね。そんな中、参観日などでこんな姿を目にして、ヒヤヒヤした経験はありませんか?
「うちの子だけ、先生のダンスや手遊びに全くついていけていない」 「ワンテンポ遅れるどころか、動きがバラバラでフリーズしている」
周りの子が上手に踊っている中で、ポツンと立ち尽くす我が子。「運動神経が悪いのかな」「もしかして、やる気がないのかしら」と焦るお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と心に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。
お子さまが手遊びやお遊戯についていけないのは、決して「運動音痴」や「ふざけている」わけではありません。
国が定める療育の5領域における「運動・感覚」と「認知・行動」の視点から紐解くと、そこには身体のメカニズムによる明確な理由が隠されています。
大人の目には見えない、お子さまの身体で起きている「2つのしんどさ」
大人の目には「ただ先生の真似をして踊るだけ」に見えますが、お子さまの脳と身体の中では、私たちが想像する以上に過酷な状態が起きています。
自分の身体の地図が未完成(ボディスキーマの未熟さ) 目で見なくても「自分の右手がどこにあり、どのくらい曲がっているか」が分かるのは、脳内に身体の地図(ボディスキーマ)があるからです。この感覚が未熟なお子さまは、自分の手足の位置を正確に把握できていません。地図がない状態で「先生と同じように手を挙げて!」と言われても、自分の身体をどう動かしていいか分からず、パニックになってフリーズしてしまうのです。
「目で見た動き」を「自分の筋肉」に変換するつまずき(協調運動の苦手さ) 相手の動きを目で見て、それを自分の身体の動きに翻訳して出力するという回路は、脳にとって非常に複雑なマルチタスクです。この処理がゆっくりなお子さまは、動きを頭で理解する前に次の振付に進んでしまい、結果的に「全く違う動き」や「ワンテンポ遅れた動き」になってしまうのです。
今日からできる!「自分の身体を知る」3つの優しいヒント
「もっと先生をよく見て!」と無理に練習させることは、運動そのものへの強い苦手意識を植え付けてしまいます。今日からご家庭でできる、身体の根っこから「自分の地図」を作ってあげるアプローチをご紹介しますね。
1. 身体の部位を「ギュッ」と触って教えてあげる
「肩をトントンして」と指示する前に、お母さんの手でお子さまの肩を「ここが肩だよ」と少し強めに圧迫(タッチ)してあげてください。触覚と関節への刺激(固有受容覚)が入ることで、脳内の地図がハッキリし、動かす場所が明確になります。
2. 大きな鏡の前で「シンクロ遊び」
姿見などの大きな鏡の前に並んで立ち、「お母さんと同じポーズできるかな?」と遊びます。自分の身体がどう動いているかを「目(視覚)」で確認しながら動かすことで、目と身体の連動(協調運動)が自然と育っていきます。
3. 【理学療法士の裏技】日常のお手伝いで関節のセンサーを目覚めさせる
ダンスの特訓よりも効果的なのが、重い荷物を運ぶ、雑巾がけをする、お母さんと壁の押し合いっこをするなどの「関節に強い圧がかかる運動」です。身体の根っこに感覚がたっぷりと満たされると、驚くほど手足のコントロールが上手になります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに自分の身体の輪郭(ボディイメージ)は育っていきます。でも、「平らな場所でも頻繁に転び、手が出ずに顔を打ってしまう」「他の子の動きに全く興味を示さず、真似をしようとする意欲が見られない」「手遊びだけでなく、日常の着替えや食事でも不器用さから癇癪を起こす」といった場合は、集団生活での自信喪失に繋がってしまうため、ご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、トランポリンやアスレチックなどの粗大運動を通して、療育の土台である「運動・感覚」を満たし、お子さまが自信を持って自分の身体をコントロールできるようサポートしています。
「うちの子だけできていない…」と周りの子と比べて焦ってしまうお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してふざけているのではなく、自分の不器用な身体と一生懸命に戦いながら頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範
9月に入り、秋の運動会やお遊戯会に向けた練習が少しずつ始まる園も多い季節ですね。そんな中、参観日などでこんな姿を目にして、ヒヤヒヤした経験はありませんか?
「うちの子だけ、先生のダンスや手遊びに全くついていけていない」 「ワンテンポ遅れるどころか、動きがバラバラでフリーズしている」
周りの子が上手に踊っている中で、ポツンと立ち尽くす我が子。「運動神経が悪いのかな」「もしかして、やる気がないのかしら」と焦るお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と心に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。
お子さまが手遊びやお遊戯についていけないのは、決して「運動音痴」や「ふざけている」わけではありません。
国が定める療育の5領域における「運動・感覚」と「認知・行動」の視点から紐解くと、そこには身体のメカニズムによる明確な理由が隠されています。
大人の目には見えない、お子さまの身体で起きている「2つのしんどさ」
大人の目には「ただ先生の真似をして踊るだけ」に見えますが、お子さまの脳と身体の中では、私たちが想像する以上に過酷な状態が起きています。
自分の身体の地図が未完成(ボディスキーマの未熟さ) 目で見なくても「自分の右手がどこにあり、どのくらい曲がっているか」が分かるのは、脳内に身体の地図(ボディスキーマ)があるからです。この感覚が未熟なお子さまは、自分の手足の位置を正確に把握できていません。地図がない状態で「先生と同じように手を挙げて!」と言われても、自分の身体をどう動かしていいか分からず、パニックになってフリーズしてしまうのです。
「目で見た動き」を「自分の筋肉」に変換するつまずき(協調運動の苦手さ) 相手の動きを目で見て、それを自分の身体の動きに翻訳して出力するという回路は、脳にとって非常に複雑なマルチタスクです。この処理がゆっくりなお子さまは、動きを頭で理解する前に次の振付に進んでしまい、結果的に「全く違う動き」や「ワンテンポ遅れた動き」になってしまうのです。
今日からできる!「自分の身体を知る」3つの優しいヒント
「もっと先生をよく見て!」と無理に練習させることは、運動そのものへの強い苦手意識を植え付けてしまいます。今日からご家庭でできる、身体の根っこから「自分の地図」を作ってあげるアプローチをご紹介しますね。
1. 身体の部位を「ギュッ」と触って教えてあげる
「肩をトントンして」と指示する前に、お母さんの手でお子さまの肩を「ここが肩だよ」と少し強めに圧迫(タッチ)してあげてください。触覚と関節への刺激(固有受容覚)が入ることで、脳内の地図がハッキリし、動かす場所が明確になります。
2. 大きな鏡の前で「シンクロ遊び」
姿見などの大きな鏡の前に並んで立ち、「お母さんと同じポーズできるかな?」と遊びます。自分の身体がどう動いているかを「目(視覚)」で確認しながら動かすことで、目と身体の連動(協調運動)が自然と育っていきます。
3. 【理学療法士の裏技】日常のお手伝いで関節のセンサーを目覚めさせる
ダンスの特訓よりも効果的なのが、重い荷物を運ぶ、雑巾がけをする、お母さんと壁の押し合いっこをするなどの「関節に強い圧がかかる運動」です。身体の根っこに感覚がたっぷりと満たされると、驚くほど手足のコントロールが上手になります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに自分の身体の輪郭(ボディイメージ)は育っていきます。でも、「平らな場所でも頻繁に転び、手が出ずに顔を打ってしまう」「他の子の動きに全く興味を示さず、真似をしようとする意欲が見られない」「手遊びだけでなく、日常の着替えや食事でも不器用さから癇癪を起こす」といった場合は、集団生活での自信喪失に繋がってしまうため、ご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、トランポリンやアスレチックなどの粗大運動を通して、療育の土台である「運動・感覚」を満たし、お子さまが自信を持って自分の身体をコントロールできるようサポートしています。
「うちの子だけできていない…」と周りの子と比べて焦ってしまうお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してふざけているのではなく、自分の不器用な身体と一生懸命に戦いながら頑張っている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。 エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい 児童指導員・理学療法士 内山 隆範