こんにちは。
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
10月も下旬(10月21日)となり、秋風が冷たく感じられるようになってきましたね。さて、ご家庭での毎日の食事中や、保育園・幼稚園の先生からの報告で、こんな「座っていられない悩み」に直面し、肩を落としていませんか?
「ご飯の途中で立ち歩き、おもちゃで遊んではまた一口食べに戻ってくる」
「保育園のお集まりの時間に、一人だけジッと座れず教室の端を走り回っている」
「外食に行っても全く席に座っておらず、スマホの動画を見せないと間が持たない」
「食事中は座るって、もう何百回も言ってるのに!」「私のしつけがなっていないから?」と、周囲の冷ややかな視線を感じながら、毎日の食事や行事のたびに疲れ果てているお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。
お子さまがジッと座っていられないのは、決して「親のしつけが悪い」からでも、「話を聞かないワガママな性格」だからでもありません。
ここには、国が定める療育の5領域における「健康・生活」の自立を阻む、「運動・感覚」のメカニズムによる『体幹の悲鳴』と『脳の感覚のガス欠』という、お子さま自身もどうにもできない明確な理由が隠されているのです。
大人の目には見えない、お子さまの身体と脳で起きている「2つの限界」
私たち大人からすると「ただ椅子や床に座って休んでいるだけ」に思えますが、発達の途中にあるお子さまの脳と身体の中では、私たちが想像する以上に過酷なエラーと疲労が起きています。
「座る」ことは究極の筋トレである(体幹の弱さ)
理学療法士として一番お伝えしたいのがここです。人間の重い頭を支え、背筋を伸ばして座り続けるには、身体の中心にある「体幹(抗重力筋)」の強い力が必要です。生まれつきこの筋肉の張りがやわらかい(低緊張の)お子さまにとって、ジッと座り続けることは、大人に例えるなら「空気椅子の姿勢をずっとキープさせられている」「ずっとプランク(体幹トレーニング)をしている」のと同じくらい、過酷で苦しい全身運動なのです。疲れて限界を迎えるため、立ち上がってウロウロすることで必死に筋肉を休ませています。
動かないと脳が「眠って」しまう(感覚の探求)
私たちの脳は、身体を動かして関節や筋肉に刺激(感覚)を入れることで、覚醒(起きている状態)を保ちます。感覚の受け取りが鈍いお子さまは、ジッと座っていると脳への刺激が足りなくなり、集中力がプツンと切れてしまいます。そのため、「ウロウロ歩く」「椅子をガタガタ揺らす」といった行動で身体に刺激を入れ、無意識のうちに脳のスイッチをオン(覚醒)にしようと頑張っているのです。
今日からできる!「座れない」を優しく助ける3つのヒント
「立ち歩かないの!」「ちゃんと座りなさい!」と無理に押さえつけることは、苦しい筋トレを強要するのと同じで、食事や集団行動そのものを嫌いにさせてしまう逆効果になります。今日からご家庭でも試せる、身体の根っこから「座りやすい環境」を作ってあげるアプローチをご紹介しますね。
1. 何よりも最優先!「足裏ペタッ」の踏み台を用意する
食事用の椅子に座った時、お子さまの足が空中でブラブラしていませんか? 足が浮いていると、体幹に力を入れることができず、姿勢はあっという間に崩れます。「足の裏全体がピタッと着く高さ」に、しっかりとした踏み台(雑誌を束ねたものでもOKです)を必ず置いてあげてください。足元がどっしり安定するだけで、驚くほど座っていられる時間が延びる子はたくさんいます。
2. 座る直前に「重労働」で脳を満たす
食事やお集まりの前に、脳が求める感覚を先に入れてしまいます。「ご飯だから、ママと壁の押し合いっこ(お相撲)しよっか!」「重いお茶のピッチャー、運ぶの手伝って」と、関節や筋肉にズシッと強い圧(固有受容覚)がかかる重労働をさせてみてください。感覚のタンクが満たされると脳が落ち着き、その後の「静の活動(座る)」にスッと移行しやすくなります。
3. 「視覚のバリア」で食事への集中を助ける(認知のサポート)
気が散りやすい子には、食事の席からおもちゃやテレビが一切見えないようにする(壁に向かって座らせる、パーテーションを置く)など、視覚からの余計な情報を物理的に遮断してあげてください。「見えない」環境を作るだけで、座ること・食べることへの集中力が劇的に上がります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに体幹の筋肉がしっかりし、感覚のコントロールができるようになれば、少しずつ座れる時間は延びていきます。しかし、「口に食べ物を入れたまま走り回り、喉に詰まらせそうになる(誤嚥の危険)ことが日常茶飯事である」「保育園などでクラスの活動に一切参加できず、1日中教室の外を走り回って孤立している」「外食時や公共の場で、親の手を振り切って道路や厨房などに飛び出してしまい命の危険がある」といった場合は、どうかご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「健康・生活」「認知・行動」を育むために、その土台である「運動・感覚」からアプローチします。「座る練習」を机の上で強要するのではなく、トランポリンやアスレチックなどのダイナミックな全身運動を通して、遊びながら自然と「姿勢を保つ体幹」と「脳の感覚の落ち着き」を根っこから育てるサポートを行っています。
「今日もまた立って歩いてる…」と、冷めていくご飯を見つめながら一人ため息をついているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してワガママなわけではなく、自分の弱い筋肉や、刺激を求める脳と一生懸命に戦いながら、毎日を過ごしている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
心理学を学ばれた方(大学・大学院)
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがいで、児童指導員・理学療法士をしています、内山隆範です。
10月も下旬(10月21日)となり、秋風が冷たく感じられるようになってきましたね。さて、ご家庭での毎日の食事中や、保育園・幼稚園の先生からの報告で、こんな「座っていられない悩み」に直面し、肩を落としていませんか?
「ご飯の途中で立ち歩き、おもちゃで遊んではまた一口食べに戻ってくる」
「保育園のお集まりの時間に、一人だけジッと座れず教室の端を走り回っている」
「外食に行っても全く席に座っておらず、スマホの動画を見せないと間が持たない」
「食事中は座るって、もう何百回も言ってるのに!」「私のしつけがなっていないから?」と、周囲の冷ややかな視線を感じながら、毎日の食事や行事のたびに疲れ果てているお母さん。そのお気持ち、痛いほどよく分かります。
しかし、日々子どもたちの身体と脳に向き合う理学療法士として、まず一番にお伝えさせてください。
お子さまがジッと座っていられないのは、決して「親のしつけが悪い」からでも、「話を聞かないワガママな性格」だからでもありません。
ここには、国が定める療育の5領域における「健康・生活」の自立を阻む、「運動・感覚」のメカニズムによる『体幹の悲鳴』と『脳の感覚のガス欠』という、お子さま自身もどうにもできない明確な理由が隠されているのです。
大人の目には見えない、お子さまの身体と脳で起きている「2つの限界」
私たち大人からすると「ただ椅子や床に座って休んでいるだけ」に思えますが、発達の途中にあるお子さまの脳と身体の中では、私たちが想像する以上に過酷なエラーと疲労が起きています。
「座る」ことは究極の筋トレである(体幹の弱さ)
理学療法士として一番お伝えしたいのがここです。人間の重い頭を支え、背筋を伸ばして座り続けるには、身体の中心にある「体幹(抗重力筋)」の強い力が必要です。生まれつきこの筋肉の張りがやわらかい(低緊張の)お子さまにとって、ジッと座り続けることは、大人に例えるなら「空気椅子の姿勢をずっとキープさせられている」「ずっとプランク(体幹トレーニング)をしている」のと同じくらい、過酷で苦しい全身運動なのです。疲れて限界を迎えるため、立ち上がってウロウロすることで必死に筋肉を休ませています。
動かないと脳が「眠って」しまう(感覚の探求)
私たちの脳は、身体を動かして関節や筋肉に刺激(感覚)を入れることで、覚醒(起きている状態)を保ちます。感覚の受け取りが鈍いお子さまは、ジッと座っていると脳への刺激が足りなくなり、集中力がプツンと切れてしまいます。そのため、「ウロウロ歩く」「椅子をガタガタ揺らす」といった行動で身体に刺激を入れ、無意識のうちに脳のスイッチをオン(覚醒)にしようと頑張っているのです。
今日からできる!「座れない」を優しく助ける3つのヒント
「立ち歩かないの!」「ちゃんと座りなさい!」と無理に押さえつけることは、苦しい筋トレを強要するのと同じで、食事や集団行動そのものを嫌いにさせてしまう逆効果になります。今日からご家庭でも試せる、身体の根っこから「座りやすい環境」を作ってあげるアプローチをご紹介しますね。
1. 何よりも最優先!「足裏ペタッ」の踏み台を用意する
食事用の椅子に座った時、お子さまの足が空中でブラブラしていませんか? 足が浮いていると、体幹に力を入れることができず、姿勢はあっという間に崩れます。「足の裏全体がピタッと着く高さ」に、しっかりとした踏み台(雑誌を束ねたものでもOKです)を必ず置いてあげてください。足元がどっしり安定するだけで、驚くほど座っていられる時間が延びる子はたくさんいます。
2. 座る直前に「重労働」で脳を満たす
食事やお集まりの前に、脳が求める感覚を先に入れてしまいます。「ご飯だから、ママと壁の押し合いっこ(お相撲)しよっか!」「重いお茶のピッチャー、運ぶの手伝って」と、関節や筋肉にズシッと強い圧(固有受容覚)がかかる重労働をさせてみてください。感覚のタンクが満たされると脳が落ち着き、その後の「静の活動(座る)」にスッと移行しやすくなります。
3. 「視覚のバリア」で食事への集中を助ける(認知のサポート)
気が散りやすい子には、食事の席からおもちゃやテレビが一切見えないようにする(壁に向かって座らせる、パーテーションを置く)など、視覚からの余計な情報を物理的に遮断してあげてください。「見えない」環境を作るだけで、座ること・食べることへの集中力が劇的に上がります。
ご家庭だけで抱え込まず、私たちを頼ってください
成長とともに体幹の筋肉がしっかりし、感覚のコントロールができるようになれば、少しずつ座れる時間は延びていきます。しかし、「口に食べ物を入れたまま走り回り、喉に詰まらせそうになる(誤嚥の危険)ことが日常茶飯事である」「保育園などでクラスの活動に一切参加できず、1日中教室の外を走り回って孤立している」「外食時や公共の場で、親の手を振り切って道路や厨房などに飛び出してしまい命の危険がある」といった場合は、どうかご家庭だけで抱え込まず専門家にご相談ください。
エコルドはぐみのおうちでは、理学療法士の知見を活かし、5領域の「健康・生活」「認知・行動」を育むために、その土台である「運動・感覚」からアプローチします。「座る練習」を机の上で強要するのではなく、トランポリンやアスレチックなどのダイナミックな全身運動を通して、遊びながら自然と「姿勢を保つ体幹」と「脳の感覚の落ち着き」を根っこから育てるサポートを行っています。
「今日もまた立って歩いてる…」と、冷めていくご飯を見つめながら一人ため息をついているお母さん、本当にお疲れ様です。お子さまは決してワガママなわけではなく、自分の弱い筋肉や、刺激を求める脳と一生懸命に戦いながら、毎日を過ごしている真っ最中なのです。いつでも町の身近な専門家として、私たちにご相談くださいね。
【求人のお知らせ】地域の子どもたちを一緒に支える仲間を募集しています!
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
エコルドでは現在、地域の子どもたち一人ひとりとより深く向き合っていくために、新たな「児童指導員」の仲間を募集しています。
私たちは単に子どもを「預かる」のではなく、今日お話ししたような「5領域(健康・生活、運動・感覚、認知・行動、言語・コミュニケーション、人間関係・社会性)」のエビデンスに基づいた療育を何よりも大切にしています。だからこそ、様々な専門性を持つ方の力が必要です。
保育士・幼稚園教諭の方
理学療法士(PT)・作業療法士(OT)の方
公認心理師・臨床心理士の方
心理学を学ばれた方(大学・大学院)
「資格はあるけれど経験が浅くて不安…」という方もご安心ください。エコルドでは、異なる専門性を持つスタッフがチームとなり、日々の支援について温かく話し合い、共に学び合う文化があります。
地域と手を取り合いながら、子どもたちの「できた!」の笑顔を増やすお手伝いがしたい。そんな想いを持ったあなたと働ける日を楽しみにしています。
学生さんのアルバイトやインターンシップからのスタート、見学だけでも大歓迎ですので、ページ内の【電話でのお問い合わせ】または【問い合わせフォーム】より、お気軽にご連絡ください!
療育センターエコルドはぐみのおうち かすがい
児童指導員・理学療法士 内山 隆範