「もう寝る時間だよ」。
そう声をかけたのに、布団に入ってもなかなか眠れない。やっと眠ったと思ったら、夜中に何度も目を覚ましてしまう。
そんな夜が続くと、こんな気持ちになることはありませんか。
・「うちの子だけ、眠るのが苦手なのかな」
・「夜中に起きるたびに、明日が心配になる」
・「寝かしつけに時間がかかって、自分もへとへとになる」
・「昼寝をさせた方がいいのか、させない方がいいのか分からない」
まずお伝えしたいのは、これは親御さんのしつけが悪いからでも、お子さんがわがままなわけでもありません。眠りの困りごとは、多くのご家庭が通る道です。特に祝日などで生活リズムが少しずれたり、秋になって夜が長くなったりすると、眠りのリズムはゆらぎやすくなります。
■どうして、なかなか眠れないのでしょう
子どもの眠りは、大人とは少し違います。浅い眠りと深い眠りをくり返しながら、少しずつ朝へ向かいます。その浅い眠りのタイミングでは、誰でも目が覚めやすくなります。子どもはその周期が短いため、夜中に目を覚ます回数が多くなりやすいのです。
また、5つの領域の視点から見ると、こんなつながりも考えられます。
【認知・行動】遊びや楽しいことが頭に残っていると、気持ちの切り替えが難しくなります。「まだ遊びたい」「明日が楽しみ」という気持ちが、体を目覚めさせたままにしてしまうことがあります。
【運動・感覚】日中に体を十分に動かせなかった日や、逆に興奮が残っている日は、体がほぐれにくく、眠りに入りにくくなります。音や光、布団の肌ざわりなど、感覚の受け取り方が敏感なお子さんは、小さな刺激でも目が覚めやすくなります。
つまり、眠れないのには理由があります。「眠りなさい」と言われてすぐ眠れるものではないのです。まずは「眠りに向かうための準備」が整っているかどうか、見直してみましょう。
■おうちでできる3つの工夫
1.起きる時刻をそろえて、朝の光を浴びる
寝る時刻より、まず起きる時刻をそろえることが近道です。今日は祝日でお休みでも、普段より1時間以上遅くならないようにしてみましょう。起きたらカーテンを開けて朝の光を浴び、朝ごはんを食べる。この小さな流れが、夜の眠りへの土台になります。
2.寝る30分前から「切り替えの儀式」を決める
いきなり布団に入るのではなく、「お風呂→パジャマ→絵本1冊→電気を暗くする」など、毎日同じ順番を決めてみましょう。画面や激しい遊びは、寝る30分前にはおしまいにします。同じ流れをくり返すことで、「もうすぐ眠る時間だな」と体と心が分かるようになります。
3.夜中に起きたら、短く・明るくしすぎず・同じ対応で
夜中に目を覚ましたときは、部屋を明るくしすぎず、短い言葉で安心を伝えましょう。「大丈夫だよ、まだ夜だよ」と声をかけ、トントンと背中をさするなど、いつも同じ対応を続けることが大切です。すぐに抱っこやミルクなど条件を変えてしまうと、次も同じ条件でないと眠れなくなることがあります。少し待つ時間をつくることで、自分でまた眠りに戻る力が育っていきます。
■こんなときは、ひとりで抱え込まずにご相談ください
・夜中の目覚めが何週間も続き、日中の機嫌や活動に影響が出ている
・いびきが大きい、息が止まるように見える、朝起きられない日が続く
・寝ることへの不安が強く、親子ともに疲れがたまっている
眠りの困りごとは、生活の工夫だけで解決するとは限りません。体のことや心配なことがあれば、かかりつけの医療機関や支援機関に相談することも大切です。私たちも、お子さんの日中の様子や体の使い方とあわせて、一緒に考えるお手伝いができます。
今日の夜が、昨日より少しだけ穏やかになりますように。完璧な寝かしつけでなくて大丈夫です。同じ流れを、ゆっくり続けていくことが、お子さんの眠りを支えます。
お困りのことがあれば、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。
療育センターエコルドはぐみのおうちかすがい
内山隆範(児童指導員・理学療法士)
そう声をかけたのに、布団に入ってもなかなか眠れない。やっと眠ったと思ったら、夜中に何度も目を覚ましてしまう。
そんな夜が続くと、こんな気持ちになることはありませんか。
・「うちの子だけ、眠るのが苦手なのかな」
・「夜中に起きるたびに、明日が心配になる」
・「寝かしつけに時間がかかって、自分もへとへとになる」
・「昼寝をさせた方がいいのか、させない方がいいのか分からない」
まずお伝えしたいのは、これは親御さんのしつけが悪いからでも、お子さんがわがままなわけでもありません。眠りの困りごとは、多くのご家庭が通る道です。特に祝日などで生活リズムが少しずれたり、秋になって夜が長くなったりすると、眠りのリズムはゆらぎやすくなります。
■どうして、なかなか眠れないのでしょう
子どもの眠りは、大人とは少し違います。浅い眠りと深い眠りをくり返しながら、少しずつ朝へ向かいます。その浅い眠りのタイミングでは、誰でも目が覚めやすくなります。子どもはその周期が短いため、夜中に目を覚ます回数が多くなりやすいのです。
また、5つの領域の視点から見ると、こんなつながりも考えられます。
【認知・行動】遊びや楽しいことが頭に残っていると、気持ちの切り替えが難しくなります。「まだ遊びたい」「明日が楽しみ」という気持ちが、体を目覚めさせたままにしてしまうことがあります。
【運動・感覚】日中に体を十分に動かせなかった日や、逆に興奮が残っている日は、体がほぐれにくく、眠りに入りにくくなります。音や光、布団の肌ざわりなど、感覚の受け取り方が敏感なお子さんは、小さな刺激でも目が覚めやすくなります。
つまり、眠れないのには理由があります。「眠りなさい」と言われてすぐ眠れるものではないのです。まずは「眠りに向かうための準備」が整っているかどうか、見直してみましょう。
■おうちでできる3つの工夫
1.起きる時刻をそろえて、朝の光を浴びる
寝る時刻より、まず起きる時刻をそろえることが近道です。今日は祝日でお休みでも、普段より1時間以上遅くならないようにしてみましょう。起きたらカーテンを開けて朝の光を浴び、朝ごはんを食べる。この小さな流れが、夜の眠りへの土台になります。
2.寝る30分前から「切り替えの儀式」を決める
いきなり布団に入るのではなく、「お風呂→パジャマ→絵本1冊→電気を暗くする」など、毎日同じ順番を決めてみましょう。画面や激しい遊びは、寝る30分前にはおしまいにします。同じ流れをくり返すことで、「もうすぐ眠る時間だな」と体と心が分かるようになります。
3.夜中に起きたら、短く・明るくしすぎず・同じ対応で
夜中に目を覚ましたときは、部屋を明るくしすぎず、短い言葉で安心を伝えましょう。「大丈夫だよ、まだ夜だよ」と声をかけ、トントンと背中をさするなど、いつも同じ対応を続けることが大切です。すぐに抱っこやミルクなど条件を変えてしまうと、次も同じ条件でないと眠れなくなることがあります。少し待つ時間をつくることで、自分でまた眠りに戻る力が育っていきます。
■こんなときは、ひとりで抱え込まずにご相談ください
・夜中の目覚めが何週間も続き、日中の機嫌や活動に影響が出ている
・いびきが大きい、息が止まるように見える、朝起きられない日が続く
・寝ることへの不安が強く、親子ともに疲れがたまっている
眠りの困りごとは、生活の工夫だけで解決するとは限りません。体のことや心配なことがあれば、かかりつけの医療機関や支援機関に相談することも大切です。私たちも、お子さんの日中の様子や体の使い方とあわせて、一緒に考えるお手伝いができます。
今日の夜が、昨日より少しだけ穏やかになりますように。完璧な寝かしつけでなくて大丈夫です。同じ流れを、ゆっくり続けていくことが、お子さんの眠りを支えます。
お困りのことがあれば、どうぞ一人で抱え込まずにご相談ください。
療育センターエコルドはぐみのおうちかすがい
内山隆範(児童指導員・理学療法士)