うちの子、飽きっぽい?集中力がない?
脳の「ガソリン」のお話~
「一つの遊びが長く続かない…」
「療育や園の準備も、すぐに気が散っちゃう」
「将来、小学校で座っていられるか不安…」
そんなふうに、お子さんの「飽きっぽさ」や「集中力のなさ」を心配される親御さんいらっしゃるかもしれません。
飽きっぽさや集中力が続かない原因に、お子様の脳の中の「ガソリン(ドーパミン)」の出し方に特徴があるからかもしれません。
脳の仕組みを「車」に例えてお話しします。
私たちの脳の中では何かをやり遂げた時に「やったー!」と感じるドーパミンという快楽物質(幸せホルモンとも呼ばれます)が出ます。
このドーパミンが出る事で、集中力を維持したり、行動をコントロールしたりする力がスムーズに働くことができます。
もう少し詳しく説明しますと
ドーパミンは、脳の学習、記憶、意欲、運動機能の向上に不可欠な神経伝達物質で、発達期には神経細胞の成長に大きく関与しています。
やる気や快感(やったー!という達成感)をもたらし、特に前頭葉の発達や学習能力の向上に重要ですが、ドーパミンの不足や過剰はADHD(注意欠陥多動症)などの神経発達症に関与します。
このドーパミンを車のガソリンに例えて説明しますね。
一般的な脳の場合
「あとでシールがもらえるから」
「明日の公園のために」
という少し先のご褒美でもガソリンを出し続けることが可能です。(やる気や集中を持続させることが可能です。)
でも特性のある脳の場合、遠くのご褒美には反応しにくく、「今この瞬間、最高に面白い!」という刺激がないと、すぐにガソリンが切れてしまいます。(やる気や集中力が持たなくなります)。
お子様が「飽きた!」
となるのは、脳のガソリンが空っぽになったサイン。「今すぐもらえる小さなご褒美」(大げさな褒め言葉、一口おやつなど)で、こまめにガソリンを給油してチャージしてあげる必要があります。
「飽きた」という言葉の裏には、必死に脳を動かしてきたお子さんの頑張りが隠れているのです。
だからこそ、ガソリンが切れる前に、あるいは切れた瞬間に、心地よい刺激という「即効性のある燃料」(ご褒美、心地よい刺激)を届けてあげることが大切なのです。
また落ち着いて集中して動くには、脳のエンジンが適度な回転数で回っている必要があります。
でも「刺激が少ない」「面白いが足りない」など退屈なとき(ドーパミンが少なくなった時)脳はどうするでしょうか?
脳は「やばい!エンジンをかけなきゃ!」「ドーパミン出さなきゃ」、と焦って落ち着きなくわざと動いたり、別の刺激を探したりするのです。
これが「じっとしていられない」
「すぐ他のことに目がいく」正体です。
じっとできないのは、お子さんの脳が「自分でエンジンをかけ直そうと必死に頑張っている証拠」なんですね。
お子様がじっとしていられないと、「ちょっと落ち着きなさい」「静かにしなさい」と注意しなければいけない場面もあるかと思いますが、
なるべくお子様の本能的な動きを止めるよりも、バランスボールに座らせたり、手遊びを取り入れたり、お子様の欲している「正しくエンジンを回すための刺激」を満たしてあげると、逆に落ち着くことがあります。
〜毎日のちょっとした工夫〜
1. 「あとで」を「今」にする
「お片付けしたら後でお菓子ね」より、
「1個片付けたらママとギュッしよう!」と、ご褒美のタイミングをグッと手前に持ってきてドーパミン(ガソリン)を給油してあげましょう。
2. 飽きてもOK!「ハシゴ」を認める
一つのことに執着せず、次々に遊びを変えるのは、脳が新鮮なエネルギーを求めているからです。無理に一つの事を続けさせず、
「次はこれにする?」
「また戻ってきてもいいよ」と、脳のガソリンスタンドをハシゴさせてあげましょう。「やり抜くこと」も大切ですが、今はまず「たくさんの『好き』に出会うこと」を最優先にしてお子様のエナジーチャージの機会を大切にしてあげましょう。そのエナジーチャージの積み重ねが、お子様の心をもっともっと、タフで豊かにしてくれます。
3. 「環境」で目隠しをする
刺激に敏感な脳にとって、散らかったおもちゃ箱は「ガソリンを奪う誘惑」でいっぱいです。
今やるもの以外は布で隠すなど、視界をシンプルにする事でエンジンの空回りを防ぐ事ができます。「見えない」ことは、脳にとって「存在しない」ことと同じ。
視覚的なノイズをカットしてあげるだけで、お子様の集中力は、目の前の「今、一番やりたいこと」へと真っ直ぐに向き、エネルギーを無駄遣いすることなく、フルパワーで発揮できるようになります。お子様が集中できる環境を作ってあげるという事です。
お子様の「飽きっぽさ」は、言い換えれば「新しいものを見つける天才」であり、「常にワクワクを求めているエネルギー」、本能でもあります。
無理に型にはめようとせず、お子様のエンジンの個性を知って、一緒に「楽しい給油ポイント」を探していく。そんな風にお子さんの歩幅に寄り添う療育を一緒に暖かく見守ってもらえたら、と思っています。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈
脳の「ガソリン」のお話~
「一つの遊びが長く続かない…」
「療育や園の準備も、すぐに気が散っちゃう」
「将来、小学校で座っていられるか不安…」
そんなふうに、お子さんの「飽きっぽさ」や「集中力のなさ」を心配される親御さんいらっしゃるかもしれません。
飽きっぽさや集中力が続かない原因に、お子様の脳の中の「ガソリン(ドーパミン)」の出し方に特徴があるからかもしれません。
脳の仕組みを「車」に例えてお話しします。
私たちの脳の中では何かをやり遂げた時に「やったー!」と感じるドーパミンという快楽物質(幸せホルモンとも呼ばれます)が出ます。
このドーパミンが出る事で、集中力を維持したり、行動をコントロールしたりする力がスムーズに働くことができます。
もう少し詳しく説明しますと
ドーパミンは、脳の学習、記憶、意欲、運動機能の向上に不可欠な神経伝達物質で、発達期には神経細胞の成長に大きく関与しています。
やる気や快感(やったー!という達成感)をもたらし、特に前頭葉の発達や学習能力の向上に重要ですが、ドーパミンの不足や過剰はADHD(注意欠陥多動症)などの神経発達症に関与します。
このドーパミンを車のガソリンに例えて説明しますね。
一般的な脳の場合
「あとでシールがもらえるから」
「明日の公園のために」
という少し先のご褒美でもガソリンを出し続けることが可能です。(やる気や集中を持続させることが可能です。)
でも特性のある脳の場合、遠くのご褒美には反応しにくく、「今この瞬間、最高に面白い!」という刺激がないと、すぐにガソリンが切れてしまいます。(やる気や集中力が持たなくなります)。
お子様が「飽きた!」
となるのは、脳のガソリンが空っぽになったサイン。「今すぐもらえる小さなご褒美」(大げさな褒め言葉、一口おやつなど)で、こまめにガソリンを給油してチャージしてあげる必要があります。
「飽きた」という言葉の裏には、必死に脳を動かしてきたお子さんの頑張りが隠れているのです。
だからこそ、ガソリンが切れる前に、あるいは切れた瞬間に、心地よい刺激という「即効性のある燃料」(ご褒美、心地よい刺激)を届けてあげることが大切なのです。
また落ち着いて集中して動くには、脳のエンジンが適度な回転数で回っている必要があります。
でも「刺激が少ない」「面白いが足りない」など退屈なとき(ドーパミンが少なくなった時)脳はどうするでしょうか?
脳は「やばい!エンジンをかけなきゃ!」「ドーパミン出さなきゃ」、と焦って落ち着きなくわざと動いたり、別の刺激を探したりするのです。
これが「じっとしていられない」
「すぐ他のことに目がいく」正体です。
じっとできないのは、お子さんの脳が「自分でエンジンをかけ直そうと必死に頑張っている証拠」なんですね。
お子様がじっとしていられないと、「ちょっと落ち着きなさい」「静かにしなさい」と注意しなければいけない場面もあるかと思いますが、
なるべくお子様の本能的な動きを止めるよりも、バランスボールに座らせたり、手遊びを取り入れたり、お子様の欲している「正しくエンジンを回すための刺激」を満たしてあげると、逆に落ち着くことがあります。
〜毎日のちょっとした工夫〜
1. 「あとで」を「今」にする
「お片付けしたら後でお菓子ね」より、
「1個片付けたらママとギュッしよう!」と、ご褒美のタイミングをグッと手前に持ってきてドーパミン(ガソリン)を給油してあげましょう。
2. 飽きてもOK!「ハシゴ」を認める
一つのことに執着せず、次々に遊びを変えるのは、脳が新鮮なエネルギーを求めているからです。無理に一つの事を続けさせず、
「次はこれにする?」
「また戻ってきてもいいよ」と、脳のガソリンスタンドをハシゴさせてあげましょう。「やり抜くこと」も大切ですが、今はまず「たくさんの『好き』に出会うこと」を最優先にしてお子様のエナジーチャージの機会を大切にしてあげましょう。そのエナジーチャージの積み重ねが、お子様の心をもっともっと、タフで豊かにしてくれます。
3. 「環境」で目隠しをする
刺激に敏感な脳にとって、散らかったおもちゃ箱は「ガソリンを奪う誘惑」でいっぱいです。
今やるもの以外は布で隠すなど、視界をシンプルにする事でエンジンの空回りを防ぐ事ができます。「見えない」ことは、脳にとって「存在しない」ことと同じ。
視覚的なノイズをカットしてあげるだけで、お子様の集中力は、目の前の「今、一番やりたいこと」へと真っ直ぐに向き、エネルギーを無駄遣いすることなく、フルパワーで発揮できるようになります。お子様が集中できる環境を作ってあげるという事です。
お子様の「飽きっぽさ」は、言い換えれば「新しいものを見つける天才」であり、「常にワクワクを求めているエネルギー」、本能でもあります。
無理に型にはめようとせず、お子様のエンジンの個性を知って、一緒に「楽しい給油ポイント」を探していく。そんな風にお子さんの歩幅に寄り添う療育を一緒に暖かく見守ってもらえたら、と思っています。
療育センターエコルド はぐみのおうち
理学療法士 内山明奈