「ふつうにする」のではなく「ふつうに育てる」

その後、次男には「自閉症」という2つ目の診断がおりました。

「自閉症も、だなんて次男は欲張りだね」と笑う私たち夫婦を見て、満面の笑みを浮かべる次男。
つられて笑う、長男と長女。


あのまま、障害を克服せねばと躍起になっていたら、こんなふうに笑いのこぼれる今の家族の姿はなかったかもしれません。
社会でふつうに暮らしていくためにも、愛情をこめていっしょに笑い、ときには叱り、ときには悩み、ふつうに「子育て」をしていけばいい。

それは障害があろうとなかろうと同じこと。
そんなふうに気づかせれくれた療育園に、今も感謝の気持ちでいっぱいです。

健康に育っていると信じていたわが子に、障害があると知らされる絶望感。
その後に襲ってくる無力感。

今は少々のことでは動じない、かわいらしさ皆無の肝っ玉母さんになってしまったけれど、
あのときの気持ちはずっと忘れずにいたいなあと思っています。

今、昔の私と同じように悩んでいるパパやママの心に
「大丈夫、あなたのお子さんはちゃんと幸せだよ、あなたの子育てはまちがってないよ」と、共感をこめて伝えていくために。
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