新連載!ASD息子は特別支援学校の2年生。発語0で指差しもできない…「私の子育てのせい?」自分を責めた日々とこれからのこと

ライター:べっこうあめアマミ
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はじめまして。
知的障害を伴う自閉スペクトラム症(ASD)のある息子と、きょうだい児の娘を育てる2児の母、べっこうあめアマミです。
息子は幼稚園と療育に並行通園する幼児期を過ごし、今は特別支援学校の小学部に通っています。
これから、私たち家族のこれまでの歩みや日常、障害児育児やきょうだい児育児について思うことなどを、つづっていきたいと思います。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

普通の赤ちゃんだったのに…歩かない息子と発達の遅れ

私の息子は、知的障害を伴う自閉スペクトラム症(ASD)があります。
知的障害があるといっても程度はさまざまですが、息子はその中でも「重度知的障害」にあたります。
発語のない状態で7歳を迎えた息子
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おとなしくて物静かな息子
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息子は生まれる前も、生まれたときも、生まれたあと1年くらいも、何の異常もないごくごく普通の赤ちゃんでした。
「あれ?」と思ったのは1歳のころ。首すわり、寝返り、ずりばい、ハイハイと、問題なく身体発達を遂げてきた息子が、「歩く」という段階で、初めてのつまずきを見せました。

息子がはじめて1人歩きをしたのは1歳8ヶ月。一般的な発達段階から考えると、遅めです。当時の息子はどちらかというと、「歩けない」というよりも「歩かない」ように見えました。伝い歩きはできていたのですが、体を支えるというよりは、何かに触っていないと不安を感じていたようです。そのため、最後のほうは、てすりや壁に触れる程度の伝い歩きでした。

何事にも慎重な息子なので、歩くことが怖かったのかな?と思いましたが、今思えばこれはある種の「こだわり」だったのかもしれません。歩き出すのが遅いというと、一見「身体発達」の面に遅れがあるように思えます。でも実は、息子の場合は精神発達の遅れのほうが深刻だったのです。

人への興味が薄い息子、私の育て方のせい?

人に対する興味が薄い
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当時は「歩かない」ことが息子の発達における最も重大な問題に思えました。ですが問題なのは精神的な発達の遅れのほうだったと、今なら思います。

というのも、今の息子はむしろ同年代の定型発達のお子さんより歩くんじゃなかろうか、というくらいよく歩く子ですが、指さしは7歳になった今もできません。人の真似などもほとんどしません。突然突きつけられた発達の遅れに、私の育て方が悪かったのかと何度も自分を責めました。
ネット検索しては落ち込む日々
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これまでずっと「育てやすい赤ちゃん」だと周りから言われ、自分でもそう思って育ててきたので、息子に対して「障害」という言葉はなかなかピンとこなかったのです。

苦しんでいる親御さんに寄り添いたい

しかし、そんな息子も4歳のときに正式に知的障害と自閉スペクトラム症の診断がおり、この4月に特別支援学校の2年生になりました。
息子が3歳のときには娘も生まれ、いろいろな問題を乗り越えながら、家族4人、楽しく暮らしています。

子どもに発達の遅れがある、障害があるかもしれないと思うと、親の心は大きなストレスに押しつぶされそうになるでしょう。
でも、そんな時期を乗り越え、「なんとかなる!」と前を向いた私たち家族のお話が、今まさに悩んでいたり、苦しんでいる親御さんの心に少しでも寄り添えたらいいなと思っています。
「なんとかなる」の気持ちで
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執筆/べっこうあめアマミ
(監修:井上先生より)
ここまでの子育て振り返ると、お子さんの発達の遅れに気づかれ悩まれた時期、妹さんが生まれ2人の子育てに大変だった時期、そして就学の時期を乗り越えられ、今は妹さんも少しずつ手がかからなくなってきているころかもしれません。いろいろなことがあり、さまざまな体験をされ、本当によく頑張られたと思います。
お子さんの障害の種類や程度は異なっていても、先輩の親御さんの体験は幼児期のお子さんをもつ親御さんの心の支えになると思います。これからの連載を楽しみにしています。
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