アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもに接する際に注意するべきこと

失敗や叱責をされることが多くなると、自分の殻に閉じこもってしまったり、自己肯定感が下がり、自分を責めたりそれを周囲のせいだと悲観したりしてしまうことがあります。頭ごなしにできないからと叱ったり、理由を話さずに原因だけを追及したりするのは避けましょう。アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもと接する際に大切なのは、その子の特性を理解し、「自尊心」を傷つけないように支援することです。

【注意点 1.頭ごなしに叱らない】
なぜ叱られているか理解できないうえに、ネガティブな気持ちだけが残るかもしれません。また、理由が分からないと反発してしまうこともあります。なぜ叱られているのかを伝えるところから始めましょう。自分がどうして怒られているのかが分かるようになれば、素直に話を聞き入れられるようになるかもしれません。

【注意点 2.叱るよりも説明する】
上記同様、叱るよりも「どうしてそうなっているのか」という現状を本人が把握できることが大切です。これを繰り返し行うことで、自分で考える力をつけるという目的もあります。

【注意点 3.こちらの要求を一方的に押しつけない】
お子さんが対人スキルの習得に困難を抱えている場合、「これはこうしなさい」と大人の意見を押し付けたくなることもあるかもしれませんが、これも避けるようにしましょう。正しい意見を一方的に伝えるのではなく、「あなたはどう思ったの?」など子ども自身の考えをまずよく聞き、その上でどうしたらよいかを一緒に考えていくことが大切です。

【注意点 4.受け止めて褒めてあげる】
失敗や叱責が続くと傷つきやすく、ネガティブになりがちになってしまう場合もあります。子どもが親に受け止められ、褒められることや成功体験を積むことで自分に自信もつきますし、信頼関係も築けるようになります。

アスペルガー症候群(ASD/自閉スペクトラム症)とうまく向き合う方法を見つけましょう

その子に合った環境をつくることで、周りも本人もより接しやすくなります。また、周りが接し方を工夫することで、本人の生きづらさを軽減することにもつながります。どうすれば本人も周りも理解、工夫できるかというところに焦点を当ててみましょう。

療育やトレーニングについては、専門機関でその都度相談しながら、そのほかの悩みや今後の展望なども担当医やサポーターに相談しましょう。子育てにおけるヒントがあらゆる角度から見つけられるかもしれません。
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