広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の子どもに接する際に注意するべきこと
普通の子には当たり前にとる対応や反応でも、広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の子だとパニックを起こしてしまうこともあります。以下のポイントを頭に入れておいて、広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)の子とよりよいコミュニケーションがとれるようにしましょう。
注意点 1. 大声で叱らない
ついつい大声で叱りたくなる気持ちも分かりますが、大声は広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもにとってトラウマとなる可能性があります。怒られるという恐怖心で何もできなくなってしまうこともあります。一度深呼吸をして落ち着く、感情的になったら一度その場を離れるなどして、冷静になってから具体的に悪いことを伝えて、どうすればいいかを指示するようにしましょう。
注意点 2. 無理に止めない
手をひらひらさせたり、ぴょんぴょん飛び跳ね続けたりするなど、広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもの中には同じ行動を長時間続ける常同行動が見られる場合があります。これらは視覚支援によって見通しを持てる環境を作ったり、コミュニケーションスキルを学んだり、適切な遊びにかえることなどで改善することが多いです。
無理に止めさせようとするとパニックに陥ることもあるため、何回やったら終わりと決めたり、何か違うことに集中するための課題などを与えてあげたりするとよいでしょう。
無理に止めさせようとするとパニックに陥ることもあるため、何回やったら終わりと決めたり、何か違うことに集中するための課題などを与えてあげたりするとよいでしょう。
注意点 3. 諦めずにじっくり続ける
何度伝えても伝えたことができない場合、「どうしてできないんだろうか」と悩んでしまう人もいますが、「今日はできなかったな」ぐらいの気持ちで受け止めてみることも大切です。また、自分では上手く伝えていると思っていても、子どもにとっては理解しづらい可能性があります。絵や図などを使い、伝え方を変えてみるなど工夫してみましょう。
注意点 4. 他人と比較しない
他の子にとっては当たり前でも、広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもにとって困難なことは多々あります。親としてはつい他の子と比較したり、同じことができないことに悩んだりすることもあると思います。しかし大切なのは、子どものできることや、頑張っていることに目を向けることです。それらのことを褒めたり認めていくことは、子どもの成長に繋がっていきます。
発達障害のある子どもへの療育の内容と効果、療育を受けられる施設を解説【専門家監修】
まとめ
広汎性発達障害(ASD/自閉スペクトラム症)のある子どもの子育ては、その子の特性を理解し、視覚的な情報の活用や事前の予告など、工夫を学んでいく必要があります。一人で悩まずに、療育機関や支援センターなど周りの環境を上手く利用しましょう。ペアレントトレーニングや療育相談など、様々なサービスがありますので、地域の情報を探してみましょう。
自閉症スペクトラムがよくわかる本 (健康ライブラリーイラスト版)
講談社
Amazonで詳しく見る
発達障害の子どもを伸ばす魔法の言葉かけ (健康ライブラリー)
講談社
Amazonで詳しく見る
会話が続かないときは、この方法を使ってみよう!
噂の「ペアトレ」参加してみたところ、息子へのイライラに変化が…!
楽しい放課後等デイで友達トラブル!?広汎性発達障害の娘が「相手の気持ち」を学べた貴重なできごと
「通う意味ある?」2歳で始めた療育、全力拒否!「無理強いしない」1年半を経て、ASD息子のいま
ASD子育て、母の「ストレスビンゴ」はリーチだらけ。空いた穴をふさぐには?私流コーピング
子どもの癇癪(かんしゃく)とは?癇癪の原因や発達障害との関連は?癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめ【専門家監修】
- 1
- 2