話さなくても安心して過ごせる環境作り
診断を受けてから、私は息子をもっと観察することにしました。どうしたら「話せない」というストレスから息子を解放できるのかが知りたかったのです。
かすかなサインから息子の気持ちをキャッチする
観察し始めて気付いたのは、息子が日常生活の中で実はたくさん意思表示のサインを出していたことでした。
意識しないと見過ごしてしまいそうな「まばたき」や「かすかなうなずき」は、息子なりに意思表示だったのです。
この、息子からのサインに気付いた私は、積極的に反応を返し、「あなたの意思表示は伝わっているよ」というメッセージを発し、息子が安心できるようにしたのです。
常に心がけていたのは、「無理に話すことはないよ」と見守ることでした。
その結果、少しずつですが「イエス」なのか「ノー」なのかかすかなサインから息子の気持ちが分かるようになってきました。それから、息子に何かを聞くときには、「イエス」か「ノー」で答えられたり、2択で選択できる質問に意識的に切り替えていきました。
例えば「夕飯なにがいい?」という質問は「ハンバーグにする?」「カレーにする?」という聞き方です。
話せない息子でも、かすかなサインで意思表示や選択ができるようなコミュニケーションを心がけることで、息子自身にも、「自分の気持ちが伝わっている」という実感や安心を持ってもらいたかったからです。
意識しないと見過ごしてしまいそうな「まばたき」や「かすかなうなずき」は、息子なりに意思表示だったのです。
この、息子からのサインに気付いた私は、積極的に反応を返し、「あなたの意思表示は伝わっているよ」というメッセージを発し、息子が安心できるようにしたのです。
常に心がけていたのは、「無理に話すことはないよ」と見守ることでした。
その結果、少しずつですが「イエス」なのか「ノー」なのかかすかなサインから息子の気持ちが分かるようになってきました。それから、息子に何かを聞くときには、「イエス」か「ノー」で答えられたり、2択で選択できる質問に意識的に切り替えていきました。
例えば「夕飯なにがいい?」という質問は「ハンバーグにする?」「カレーにする?」という聞き方です。
話せない息子でも、かすかなサインで意思表示や選択ができるようなコミュニケーションを心がけることで、息子自身にも、「自分の気持ちが伝わっている」という実感や安心を持ってもらいたかったからです。
学校の先生に「場面緘黙」を知ってもらう
自宅での取り組みのほか、私は学校の先生にも協力を要請することにしました。
まずは先生に、場面緘黙のことを知ってもらおうと、以下の絵本や漫画を紹介して読んでもらいました。
まずは先生に、場面緘黙のことを知ってもらおうと、以下の絵本や漫画を紹介して読んでもらいました。
『なっちゃんの声』は絵本なので読みやすく、場面緘黙を理解してもらう為にも大変便利な絵本でした。
外に出すことのできない自分の気持ちを、クラスの人たちにこの本に書かれているように表現できれば良いのになぁと思っていたものです。この本は、緘黙で悩んでいる当事者や、支援に携わっている先生方への希望のバイブルとなると言っても過言ではないと思います。
この漫画本は、場面緘黙の子どもの細かな表情などをよく表している本だと思います。
今回この本で、場面緘黙について初めて知りましたが、これは、うちの子の事だ。と思いました。子供もいつも通り漫画を読んでいて、読み終わったコメントが、「自分は、場面緘黙や!」今まで、「なんで、話さへん!」という質問を何度もされていました。理由が分りました。
上手く説明することが難しい場面緘黙だったからこそ、本を使って理解してもらう、という方法はとても有効でした。
本を読んだ先生は「とてもわかりやすいです。」と感想を伝えてくれました。「もっと早くに場面緘黙を知っていたら、同じような子どもに無理をさせなくて済んだのに。」とも言っていました。
その後、先生は子どもに対して声を出す事を強制しなくなりました。話せそうな時は、話せるまで待ってくれたりもしました。
見守ることに重点を置いてくれるようになったおかげで、子どもは学校生活で無理をする事が少なくなったように思います。
先生の関わりの変化が安心につながったのでしょう。次第に息子は、自信のあるところだけ声を出す事ができるようになっていきました。
本を読んだ先生は「とてもわかりやすいです。」と感想を伝えてくれました。「もっと早くに場面緘黙を知っていたら、同じような子どもに無理をさせなくて済んだのに。」とも言っていました。
その後、先生は子どもに対して声を出す事を強制しなくなりました。話せそうな時は、話せるまで待ってくれたりもしました。
見守ることに重点を置いてくれるようになったおかげで、子どもは学校生活で無理をする事が少なくなったように思います。
先生の関わりの変化が安心につながったのでしょう。次第に息子は、自信のあるところだけ声を出す事ができるようになっていきました。
辛さが伝わりにくい場面緘黙、本人の気持ちに寄り添って
場面緘黙は、少しづづ認知度が上がってきています。
しかし、まだまだ知らない人は多く、大人の気付かないところで子どもが苦しんでいることもあるかもしれません。
本人の辛さが伝わりにくい場面緘黙だからこそ、こういった本などのツールを使って、もっともっと多くの方に知ってもらい、子どもの気持ちに寄り添える大人が増えるようにと願っています。
しかし、まだまだ知らない人は多く、大人の気付かないところで子どもが苦しんでいることもあるかもしれません。
本人の辛さが伝わりにくい場面緘黙だからこそ、こういった本などのツールを使って、もっともっと多くの方に知ってもらい、子どもの気持ちに寄り添える大人が増えるようにと願っています。
周囲の人を睨みつけながら歩いていた息子。対処法は意外なところにありました。
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