特別支援学級とは?通級との違い、対象の障害や基準、授業内容を紹介

ライター:医師・専門家監修|発達障害・支援のキホン
特別支援学級とは?通級との違い、対象の障害や基準、授業内容を紹介のタイトル画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10186004047

特別支援学級は障害のある子どもへの特別支援教育の一つで、その子どもの特性に合った教育を受けることができる学級です。ただ、特別支援教育には通級(通級指導教室)や特別支援学校など種類があり、どの環境が子どもに合っているか分からないという方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、特別支援学級の教育環境や教育内容、障害ごとの支援や入学の方法、進路まで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
目次

特別支援学級ってどんなところ?

特別支援学級とは、障害のある子どもを対象に、学習や生活における困難を克服するための教育を行う学級です。特別支援学級は学校の中の学級(クラス)の一つで、主に小学校と中学校の中に設置されていて、子ども一人ひとりの特性に合わせた授業が実施されています。

令和4年度の文部科学省のデータによると、全国の小学校では約86%、中学校では約79%の割合と高い割合で設置されています。
参考:令和4年度学校基本調査(確定値)について公表します |文部科学省
https://www.mext.go.jp/content/20221221-mxt_chousa01-000024177_001.pdf
特別支援教育資料(令和4年度) 第一部データ編|文部科学省
https://www.mext.go.jp/content/20240117-mxt_tokubetu01-000033566_2.pdf

特別支援学級と通級指導教室、特別支援学校との違いは?

障害のある子どもへの教育制度は「特別支援教育」と呼ばれており、
・通常学級で配慮を受け教育を受ける
・通級(通級指導教室)
・特別支援学級
・特別支援学校

という種類があります。

通級(通級指導教室)は授業単位、特別支援学級はクラス単位、特別支援学校は学校全体で障害のある子どもへの支援や授業を行っているという点が違っています。この3つに通常学級を加えた4つが、障害のある子どもの教育環境の選択肢としてあります。
通級(通級指導教室)とは?対象や指導内容、通い方、ほかの特別支援教育との違いを紹介のタイトル画像

通級(通級指導教室)とは?対象や指導内容、通い方、ほかの特別支援教育との違いを紹介

特別支援学校とは?教育環境から入学への流れまで【専門家監修】のタイトル画像

特別支援学校とは?教育環境から入学への流れまで【専門家監修】

特別支援学級の対象となる障害と基準は?

特別支援学級の対象は以下の障害がある子どもです。
・知的障害(知的発達症)
・肢体不自由
・病弱・身体虚弱
・視覚障害(弱視)
・聴覚障害(難聴)
・言語障害
・自閉症・情緒障害

参考:文部科学省|2.特別支援教育の現状 特別支援学級
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/002.htm
それぞれの障害について特別支援学級の対象となる基準が定められているので、障害ごとに紹介します。

知的障害(知的発達症)の基準

ここでは、文部科学省が定める定義や基準について紹介していきます。

知的障害(知的発達症)とは同年代の子どもに比べて認知や言語に遅れがあり、日常生活や社会生活で支援が必要となる状態のことです。特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
知的発達の遅滞があり、他人との意思疎通に軽度の困難があり日常生活を営むのに一部援助が必要で、社会生活への適応が困難である程度のもの

引用:文部科学省|(3)知的障害 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00803.html

肢体不自由の基準

肢体不自由とは、病気やけがなどにより身体の機能が損なわれていて、生活に影響が出ている状態のことです。特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
肢体不自由の程度が、通常の学級での学習におおむね参加でき、一部特別な指導を必要とする程度のもの

引用:文部科学省|(4)肢体不自由 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00804.html

病弱・身体虚弱の基準

病弱とは病気により心身が弱っている状態、身体虚弱とは病気ではないが身体の不調が続く状態のことです。特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
引用
一 慢性の呼吸器疾患その他疾患の状態が持続的又は間欠的に医療又は生活の管理を必要とする程度のもの
二 身体虚弱の状態が持続的に生活の管理を必要とする程度のもの

引用:文部科学省|(5)病弱・身体虚弱 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00805.html

視覚障害の基準

視覚障害の一種である弱視などの、視機能の低下で生活に影響が出ている状態のことです。
特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
拡大鏡等の使用によっても通常の文字,図形等の視覚による認識が困難な程度の者で,通常の学級での学習におおむね参加でき,一部特別な指導を必要とするもの

引用:文部科学省|(1)視覚障害 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00801.html

聴覚障害

聴覚障害の一種である難聴など、周りの音や声が聞こえづらい状態のことです。特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
補聴器等の使用によっても通常の話声を解することが困難な程度のもの

引用:文部科学省|(2)聴覚障害 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00802.html

言語障害の基準

言語障害は、話し言葉によるコミュニケーションが困難で、生活に影響が出ている状態のことです。特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
口蓋裂、構音器官のまひ等器質的又は機能的な構音障害のある者、吃音等話し言葉におけるリズムの障害のある者、話す、聞く等言語機能の基礎的事項に発達の遅れがある者、その他これに準じる者(これらの障害が主として他の障害に起因するものではない者に限る。)で、その程度が著しいもの

引用:文部科学省|(6)言語障害 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00806.html

自閉症・情緒障害の基準

自閉症とは対人関係の困難、言葉の発達の遅れ、こだわりの強さがあり、生活に影響が出ている状態のことで、情緒障害とはストレスにより心身に影響が出て学校生活などに困難が生じている状態のことです。

※以前は「自閉症」という診断名が用いられていましたが、アメリカ精神医学会発刊の『DSM-5』(『精神疾患の診断・統計マニュアル』第5版)において自閉的特徴を持つ疾患が統合され、2022年発刊の『DSM-5-TR』では「自閉スペクトラム症」という診断名になりました。この記事では以下、自閉症と記載しています。

特別支援学級への入級の基準については、以下のように定められています。
一 自閉症又はそれに類するもので、他人との意思疎通及び対人関係の形成が困難である程度のもの
二 主として心理的な要因による選択性かん黙等があるもので、社会生活への適応が困難である程度のもの

引用:文部科学省|(7)自閉症・情緒障害 特別支援学級
出典:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/mext_00807.html
※引用部分に「選択性かん黙」とありますが、2018年日本場面緘黙関連団体連合は、DSM(精神疾患の診断・統計マニュアル)とICD(国際疾病分類)の和訳を『場面緘黙』に改定することを求め、『DSM-5-TR』では「場面緘黙」が正式な診断名になっています。

発達障害の子どもが入級する事が多い知的障害特別支援学級、自閉症・情緒障害特別支援学級。その違いは?

特別支援学級は、発達障害のある子どもも対象となります。多くの場合、知的障害の併存の有無にあわせて、知的障害特別支援学級か自閉症・情緒障害特別支援学級への入級になります。これらの学級の違いは以下です。
知的障害特別支援学級と自閉症・情緒障害特別支援学級の違い
知的障害特別支援学級と自閉症・情緒障害特別支援学級の違い
Upload By 医師・専門家監修|発達障害・支援のキホン
知的障害特別支援学級と自閉症・情緒障害特別支援学級では、入級基準、教育課程が異なります。
まず、どちらの学級へ入級するかは、子どもに知的障害(知的発達症)があるかどうかによって異なります。そして、教育課程については、自閉症・情緒障害特別支援学級では基本当該学年と同様の教育が行われますが、知的障害特別支援学級ではその子どもにあった学年の教育内容であったり特別支援学校の知的障害(知的発達症)の教科の目標に変えることが可能です。
ただし、入級基準、教育課程については自治体によって差がある場合があるので、あらかじめ就学相談などで確認をしておくことが大切です。就学相談については、7章「特別支援学級に入級する方法」でご紹介します。
参考:新潟市教育委員会|管理職と担任のための特別支援学級ガイドブック
https://niigata-giga.info/pdf/e-support/3_tokubetusien.pdf
ライフバナー

特別支援学級の教育環境

特別支援学級は基本的に小学校、中学校の学習指導要綱に従いながら、特性などを踏まえて一人ひとりに合わせた教育を行っていきます。小学校の特別支援学級では担任の先生が全教科を見ることが多いですが、中学校の特別支援学級では教科担任制で授業ごとに先生が変わるところが多いとされています。

少人数のクラス編成

特別支援学級の特徴として、クラスの人数があります。クラス定員は8名までと定められており、通常の学級と比べて少人数で、子どもたち一人ひとりの状況に合わせた教育が行いやすくなっています。

また、教室内の備品なども子どもの実態に即して安全で過ごしやすい環境になるように工夫がされています。例えば、子どもたちの特性に応じた備品の配置や、視覚的に分かりやすい掲示物の設置などが行われています。

自立活動

自立活動とは、特別支援学校学習指導要領に定められている教育活動の一つです。障害による学習上または生活上の困難を改善・克服するための指導を行う目的で設けられています。

例えば、身体の動きに困難のある子どもに対してはそれを改善するための指導が、コミュニケーションに不安のある子どもに対してはそれを支援するための指導が自立活動の時間に行われます。具体的な内容は子ども一人ひとりに合わせたものになっています。

自立活動には以下の6つの項目があります。
・健康の保持
・心理的な安定
・人間関係の形成
・環境の把握
・身体の動き
・コミュニケーション
参考:文部科学省|特別支援学校学習指導要領解説 自立活動編 (幼稚部・小学部・中学部・高等部)
https://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2009/06/18/1278525.pdf

交流及び共同学習

小学校・中学校、および特別支援教育の学習指導要綱には、障害のある子どもと障害のない子どもが活動を共にする、協同や共同学習の機会も設けるよう定められています。

具体的には、
・朝の会や帰りの会を、同じ学年の通常学級である「交流学級」で子どもたちと一緒に過ごす
・給食や体育、音楽の時間は通常学級で活動するなど、通常学級と特別支援学級を行き来する

といった例があります。以下は小学校、中学校それぞれの自閉症・情緒障害特別支援学級の時間割の例です。背景に色がついている教科は、通常学級で学習しています。このように交流・共同学習を行っています。
小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する2年生のある日の
時間割
小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍する2年生のある日の 時間割
Upload By 医師・専門家監修|発達障害・支援のキホン
参考:島根県教育委員会 P38 通常の学級と特別支援学級との交流及び共同学習の実際(1)(小学校自閉症・情緒障害特別支援学級の例)
https://www.pref.shimane.lg.jp/education/kyoiku/kikan/hamada_kyoiku/jimusyo/tokulink.data/B-371.pdf.pdf
参考:独立行政法人国立特別支援教育総合研究所|特別支援学級の教育課程編成・実践ガイドブック
https://www.pref.shimane.lg.jp/education/kyoiku/kikan/hamada_kyoiku/jimusyo/tokulink.data/B-371.pdf.pdf

個別の教育支援計画を作成

特別支援学級では、子どもたち一人ひとりに学習計画を作成します。特別支援学級に通う子どもは生活や学習において何らかの困難があるため、特性や性格、興味関心、生活環境などさまざまなことを踏まえたうえで、その子に合った学校生活が送れるように計画を作成していきます。

計画は担任だけで作るわけではなく、本人、保護者、交流学級の先生、特別支援コーディネーターなどさまざまな人の意見を参考にして作っていきます。計画は個々で違っており、対人関係が苦手な子どもにはコミュニケーションの基礎や場面に応じたふるまいを学ぶ授業を取り入れたり、体の動かし方に課題がある子どもにはその子にとって分かりやすい運動の授業を行っていくなどがあります。

特別支援学級の指導内容例

ここでは、特別支援学級で行われている指導の具体例を2つ紹介します。

人との交流が苦手な子どもへの指導例

一つ目は人との交流が苦手な子どもの例です。その子は人前で発言することや人の顔を区別することに困難がありました。そこで、自立活動の一環で顔写真と名前、役割(先生、友だちなど)が描かれたカードを用意し、ゲーム形式で覚えていく指導を行いました。

それとともに、発言内容が描かれたカードも用意し、人前ではカードを見せることで意思表示するようにしました。また、交流学級の先生や生徒にも協力を依頼し、積極的に関わってもらうことに。その結果、ほかの生徒との関係も良好になり、徐々に自分の言葉で発言できるようになっていきました。
参考:独立行政法人国立特別支援教育総合研究所|特別支援学級の教育課程編成・実践ガイドブック
https://www.pref.shimane.lg.jp/education/kyoiku/kikan/hamada_kyoiku/jimusyo/tokulink.data/B-371.pdf.pdf

発言のタイミングが分からない子どもへの指導例

次は、衝動性が高く発言のタイミングが分からない子どもへの指導例です。授業中に先生の言ったことに対して反射的に発言してしまうという課題があったため、自立活動でその子の好きなクイズを使った指導を行いました。
クイズでは「指名された人が先生のもとに行き耳打ちする」というルールを設定しました。繰り返し実践していくうちに、指名されてから回答することや発言のタイミングが身についていきました。

このように、特別支援学級では一人ひとりの課題に対して、特性や性格などを踏まえたうえで工夫しながら指導を行っていきます。
参考:独立行政法人国立特別支援教育総合研究所|特別支援学級の教育課程編成・実践ガイドブック
https://www.pref.shimane.lg.jp/education/kyoiku/kikan/hamada_kyoiku/jimusyo/tokulink.data/B-371.pdf.pdf

特別支援学級のメリット・デメリット

通級(通級指導教室)・特別支援学級・特別支援学校には、それぞれにメリット・デメリットがあります。どの環境がよいかは人によって異なるため、自身の子どもに合った先を選ぶことが大事です。メリットとデメリットも含めて、進学先を選ぶ際の参考にしてみてください。

メリット

■通級(通級指導教室)
・通常学級の子どもとコミュニケーションをとる機会も比較的多い
・特性に応じた指導を受けられる
・通常学級から離れる時間が気分転換になることもある

■特別支援学級
・給食の時間や昼休みなどは通常学級の子どもと関わる機会がある
・特性に準じたカリキュラムで指導を受けられる
・学校と相談しながら通常学級との行き来ができるようにもなる

■特別支援学校
・特性に合わせたカリキュラムで、専門性を持った先生からきめ細かい指導が受けられる
・高等部では職業教育が受けられる

デメリット

■通級(通級指導教室)
・すべての学校に通級(通級指導教室)や特別支援学級があるわけではなく、場合によっては遠くの学区に通学しなければならない
・学級数や受け入れ可能人数などに地域差が大きい
・通常学級との行き来が子どものストレスになることもある
・特別支援学級は小学校では主に同じ先生が教えるが、中学校だと教科ごとに先生が変わる場合がある

■特別支援学級
・知的障害特別支援学級の場合は、基本的に知的障害に合わせた教育課程を組むため、高校受験に必要なあらかじめ定められた科目数を履修できず、通常の高校への受験ができない(ただし、知的障害特別支援学級在籍の場合も、カリキュラムを工夫することにより必要な科目数を履修できていれば、受験が可能になるので、あらかじめ入級時に相談することが必要です)

■特別支援学校
・地元の学校との交流教育はあるが、通常学級の子ども、同世代の子どもと関わる機会が少ない
・障害の程度によっては入学できない可能性がある
・特別支援学校高等部の卒業で制度上は大学受験資格は得られるが、大学側が定めた科目の単位を取得していないと受験自体ができない場合がある(特に知的の特別支援学校については、入学前に大学受験に必要な単位とその単位がとれるか確認が必要)

特別支援学級に入級する方法

子どもの特別支援学級への入学を検討している方もいると思います。ここでは、特別支援学級へ入学する方法や転籍の方法などを紹介します。

就学相談

小学校の特別支援学級に入級するためには、事前に就学相談を受ける必要があります。就学相談とは、子どもの心身の状態などを踏まえて適した教育環境を相談していく場です。市区町村の教育委員会や教育センターで受けることができ、その子の特性や園での様子などを伝えたうえで、どの就学先がよいか話し合っていきます。また、必要があれば発達検査などを行うこともあります。

就学相談と並行して、春ごろには特別支援学級などの説明会が開かれることが多いので、内容や雰囲気を知るためにも参加しておくとよいでしょう。

秋ごろには学校体験などの開催が増えてきますので、ある場合はそちらも参加し、教育委員会の専門家、保護者、本人の意思を確認したうえで最終的に就学先を決定するという流れになります。

通常学級からの特別支援学級への入級

通常学級に通っている子どもが、特別支援学級に転籍することも可能です。入学後に困難が生じたり、障害の診断をうけたといった事情があり、転籍を希望する際には、現在通っている学級の担任や特別支援教育コーディネーターに相談してみましょう。最終的な判断は教育委員会が行います。

また、特別支援学級から通常の学級への転級も同様に行うことが可能です。

中学校への進学

小学校で特別支援学級に通っていた子どもが、引き続き中学校も特別支援学級に進むことは可能です。小学校の特別支援学級から中学校の特別支援学級へ上がるときは、新たに就学支援委員会を経て決定されます。情緒から知的に移る場合など、支援学級の種別が変わることもあります。違う自治体から引っ越してくる場合などは、教育委員会や教育センターへ相談が必要となります。

また、小学校での教育内容や特性への配慮など必要な情報は、特別支援教育コーディネーターを中心に引継ぎが行われます。

中学校卒業後の進路

中学校時代に特別支援学級に通っていた子どもの主な進路を紹介します。
令和4年度の文部科学省の報告によれば、進学が一番多く94.8%でした。進学先としては、特別支援学校の高等部、高等学校、高等専門学校などがあり、一番多いのが特別支援学校の高等部の37.8%でした。

ほかの進路としては、教育訓練機関などが2.0%、就職が0.7%、社会福祉施設などへの入所・通所およびその他が2.5%となっています。このデータからほとんどの子どもが進学を選んでいることが分かります。
参考:特別支援教育資料(令和4年度) 第一部データ編|文部科学省
https://www.mext.go.jp/content/20240117-mxt_tokubetu01-000033566_2.pdf
ただし、知的障害(知的発達症)がなく、中学校の自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍されている子どもの場合、通常の高校が主な進学先となります。知的障害特別支援学校の高等部に進学できない可能性がある点には注意が必要です。お住まいの地域での中学校卒業後の進路について、早めのリサーチをしておくと安心です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
特別支援学級(中学校)卒業後の進路先は?発達障害がある子どもが将来を見据えた学校選びをするには?高卒資格や大学受験資格の解説、学校選びのポイントのタイトル画像

特別支援学級(中学校)卒業後の進路先は?発達障害がある子どもが将来を見据えた学校選びをするには?高卒資格や大学受験資格の解説、学校選びのポイント

まとめ

特別支援学級は、障害のある子どもへの教育環境の一つです。主に小学校や中学校の中に設置されており、それぞれの特性に応じた教育を受けることができると共に、通常の学級の生徒とも関わる機会があります。

障害のある子どもへの教育はほかにも、通級や特別支援学校などがあり、子どもに合った教育環境を選ぶことが大事です。特別支援学級などへの就学を希望する場合はまずは、市区町村の就学相談を受けるようにしましょう。
自閉症息子の特別支援学級選び。知的か情緒クラスか…就学相談、希望は通る!?面談で思いをぶつけた母。結果は…?のタイトル画像

自閉症息子の特別支援学級選び。知的か情緒クラスか…就学相談、希望は通る!?面談で思いをぶつけた母。結果は…?

忘れ物が多いのタイトル画像

「連絡帳」に一工夫してみよう

「学校がつらい」娘の心が壊れそう…!特別支援学級へ転学希望も、担任は反対で…【マンガ発達障害の子どもと私たち/みき編第3話】のタイトル画像

「学校がつらい」娘の心が壊れそう…!特別支援学級へ転学希望も、担任は反対で…【マンガ発達障害の子どもと私たち/みき編第3話】

【専門家監修】ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の違いは?こだわりはどちらの特徴?のタイトル画像

【専門家監修】ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)の違いは?こだわりはどちらの特徴?

軽度知的障害(知的発達症)とは? 「発達障害と何が違う?」「原因は?」「診断はどこで?」【専門家が監修】のタイトル画像

軽度知的障害(知的発達症)とは? 「発達障害と何が違う?」「原因は?」「診断はどこで?」【専門家が監修】

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
ライフバナー


年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。