特別支援学級に入級する方法
子どもの特別支援学級への入学を検討している方もいると思います。ここでは、特別支援学級へ入学する方法や転籍の方法などを紹介します。
就学相談
小学校の特別支援学級に入級するためには、事前に就学相談を受ける必要があります。就学相談とは、子どもの心身の状態などを踏まえて適した教育環境を相談していく場です。市区町村の教育委員会や教育センターで受けることができ、その子の特性や園での様子などを伝えたうえで、どの就学先がよいか話し合っていきます。また、必要があれば発達検査などを行うこともあります。
就学相談と並行して、春ごろには特別支援学級などの説明会が開かれることが多いので、内容や雰囲気を知るためにも参加しておくとよいでしょう。
秋ごろには学校体験などの開催が増えてきますので、ある場合はそちらも参加し、教育委員会の専門家、保護者、本人の意思を確認したうえで最終的に就学先を決定するという流れになります。
就学相談と並行して、春ごろには特別支援学級などの説明会が開かれることが多いので、内容や雰囲気を知るためにも参加しておくとよいでしょう。
秋ごろには学校体験などの開催が増えてきますので、ある場合はそちらも参加し、教育委員会の専門家、保護者、本人の意思を確認したうえで最終的に就学先を決定するという流れになります。
通常学級からの特別支援学級への入級
通常学級に通っている子どもが、特別支援学級に転籍することも可能です。入学後に困難が生じたり、障害の診断をうけたといった事情があり、転籍を希望する際には、現在通っている学級の担任や特別支援教育コーディネーターに相談してみましょう。最終的な判断は教育委員会が行います。
また、特別支援学級から通常の学級への転級も同様に行うことが可能です。
また、特別支援学級から通常の学級への転級も同様に行うことが可能です。
中学校への進学
小学校で特別支援学級に通っていた子どもが、引き続き中学校も特別支援学級に進むことは可能です。小学校の特別支援学級から中学校の特別支援学級へ上がるときは、新たに就学支援委員会を経て決定されます。情緒から知的に移る場合など、支援学級の種別が変わることもあります。違う自治体から引っ越してくる場合などは、教育委員会や教育センターへ相談が必要となります。
また、小学校での教育内容や特性への配慮など必要な情報は、特別支援教育コーディネーターを中心に引継ぎが行われます。
また、小学校での教育内容や特性への配慮など必要な情報は、特別支援教育コーディネーターを中心に引継ぎが行われます。
中学校卒業後の進路
中学校時代に特別支援学級に通っていた子どもの主な進路を紹介します。
令和4年度の文部科学省の報告によれば、進学が一番多く94.8%でした。進学先としては、特別支援学校の高等部、高等学校、高等専門学校などがあり、一番多いのが特別支援学校の高等部の37.8%でした。
ほかの進路としては、教育訓練機関などが2.0%、就職が0.7%、社会福祉施設などへの入所・通所およびその他が2.5%となっています。このデータからほとんどの子どもが進学を選んでいることが分かります。
令和4年度の文部科学省の報告によれば、進学が一番多く94.8%でした。進学先としては、特別支援学校の高等部、高等学校、高等専門学校などがあり、一番多いのが特別支援学校の高等部の37.8%でした。
ほかの進路としては、教育訓練機関などが2.0%、就職が0.7%、社会福祉施設などへの入所・通所およびその他が2.5%となっています。このデータからほとんどの子どもが進学を選んでいることが分かります。
ただし、知的障害(知的発達症)がなく、中学校の自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍されている子どもの場合、通常の高校が主な進学先となります。知的障害特別支援学校の高等部に進学できない可能性がある点には注意が必要です。お住まいの地域での中学校卒業後の進路について、早めのリサーチをしておくと安心です。詳しくは以下の記事をご覧ください。
特別支援学級(中学校)卒業後の進路先は?発達障害がある子どもが将来を見据えた学校選びをするには?高卒認定や大学受験資格の解説、学校選びのポイント
まとめ
特別支援学級は、障害のある子どもへの教育環境の一つです。主に小学校や中学校の中に設置されており、それぞれの特性に応じた教育を受けることができると共に、通常の学級の生徒とも関わる機会があります。
障害のある子どもへの教育はほかにも、通級や特別支援学校などがあり、子どもに合った教育環境を選ぶことが大事です。特別支援学級などへの就学を希望する場合はまずは、市区町村の就学相談を受けるようにしましょう。
障害のある子どもへの教育はほかにも、通級や特別支援学校などがあり、子どもに合った教育環境を選ぶことが大事です。特別支援学級などへの就学を希望する場合はまずは、市区町村の就学相談を受けるようにしましょう。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。