言語発達遅滞とは?言葉の遅れ、言葉が出ない原因、家庭でできるトレーニング、相談先まとめ大公開!

2016/10/16 更新
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子どもの言葉がなかなか出ない…。子どもの育ちのスピードには個人差があるということはわかっていても、つい他のお子さんと比べてしまい心配になってしまう保護者もいるのではないでしょうか。ここでは、言葉の遅れ(言語発達遅滞)の原因、生活の中で子どもの言葉の育ちを促す工夫や、相談先についてご紹介します。

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目次
  • 言葉の遅れ(言語発達遅滞)とは
  • 言葉が出るために必要な3つのこと
  • 言葉の遅れの原因とその確かめ方
  • 言葉の育ちのステップを知ろう
  • 言葉を育む2つのポイント
  • 言葉の遅れに気づいたときには、専門機関に相談したほうがいいの?
  • まとめ

言葉の遅れ(言語発達遅滞)とは

言葉の遅れとは、発語や言葉の理解が、生活年齢から予測される平均的な状態よりも大幅に遅れることをいいます。専門的な用語では、言語発達遅滞(げんごはったつちたい)といいます。

子どもが言葉を覚え、話し始める時期には個人差がありますが、おおむねの基準として、以下のような状態である場合には、言葉が遅れていると判断できるといわれています。

・1歳半で、意味の伴った言葉が2つ以下である場合や、簡単な指示の理解ができない場合
・3歳で、「ジュース のむ」など2つの単語による言葉である「2語文」が出ていない場合


「言葉の遅れ」といったときに、そのパターンは大きく分けて2通りあります。一つは、乳児期の時点では言葉が遅れていても、育ちの過程において、遅れが目立たなくなるような場合です。この場合は、「ただ言葉の習得が遅いだけ」、「育ちのスピードの個人差の範囲」と言えます。

もう一つは、発達や聴覚に障害のある可能性があり、その兆しとして言葉の遅れが生じる場合です。

言葉の遅れは、発達の早期である乳幼児期において生じやすいです。乳幼児期の子どもの育ちは個人差が大きく、また性格や環境などさまざまな要因が関わっているため、言葉の遅れの原因を明確に特定することは簡単ではありません。

言葉が出るために必要な3つのこと

子どもは、言葉を話すまでのあいだ、日常生活でさまざまな経験をするなかで、言葉を発するための準備を行っています。その準備とは、大きく分けて「意味の理解」と「コミュニケーション」、そして「発音」です。この3つの要素が整って、はじめて言葉が出るに至ります。

意味の理解

子どもは、他者の言葉とふれあう経験から言葉の意味が分かるようになります。子どもの頭の中に言葉が蓄積され、記憶された言葉が積み重なることによって、言葉の意味を理解できるようになります。

コミュニケーション

言葉が出るまでには、子どもと養育者のコミュニケーションの積み重ねがあります。

コミュニケーションは、最初は、養育者とのふれあいを通じて、体温や匂いなどを感じることから始まります。そして養育者と微笑みを交わしあったり、そして声のトーンやしぐさを真似するという模倣の行為へと進展していきます。

こうした人と人の交流の発達の延長線上に、言葉の出現があるのです。

発音

自分の思い通りの音を発するためには、舌や喉を動かしたり、肺から息を出したりすることを含めた体の使い方、体の育ちに支えられています。発話のために正しい音を選び出し、作り出すためには脳の働きが深く関連しています。

これらの意味の理解、コミュニケーション、思い通りに音を出すことのできる体や脳の機能が整ってはじめて、子どもの言葉は花開くのです。

言葉の遅れの原因とその確かめ方

聴覚機能に問題がある

言葉の遅れが見られるときには、聞こえに問題がないかどうか確かめておくことが必要です。難聴や聴覚障害の場合には、聞こえを改善する訓練や治療、視覚的な手段を使ったコミュニケーションの方法を取り入れるために早期の対応が必要になるからです。

1歳半、3歳の乳幼児健診のときにも、耳の聞こえのチェックが行われますが、聞こえの問題は家庭生活の中で見つかることも多いです。心配なときには、以下のチェックリストを参照して、聴覚に問題がないか確認してみるとよいでしょう。

言葉の理解に問題がある

脳の聴覚野での処理に問題があるなどの理由で言葉の意味が理解できていないと、子どもの中に言葉が蓄積されていかないために、言葉の遅れが生じやすくなります。言葉の発達においては、言葉を理解することが先で、言葉を話すようになるのはその次です。

言葉の意味が分かっているかどうか確認するために、名前を呼んだら振り向くかどうかや、「こっち、おいで」と呼びかけるとこちらへ来るかどうか、などを確認してみるとよいでしょう。

言語の表出が遅れているだけ(単純性言語遅滞)

以下の項目のすべてに当てはまるような子どもは、性格や環境などの何らかの理由で言葉が出るのが遅れているだけであると考えられます。

・養育者が子どもとのコミュニケーションに難しさを感じない
・たいていの言語的な指示が分かっている
・特別なこだわりがない
・生活習慣にも気がかりな点はない

こうした場合は、たいていは年齢が上がってくるとともに自然と話すようになります。

発達障害や知的障害など脳の機能に問題がある

2~3歳になっても言葉が出なかったり、遅れていたりする場合には、知的障害や、自閉症スペクトラム障害などの発達障害の可能性もあります。発達障害は、先天性の脳の機能障害であるといわれています。

障害があるかどうかは、言葉の表出のみによって判断できず、他者との関係性やコミュニケーションの領域の発達にも目を向けることが必要です。

発達障害がある場合、言語、非言語にかかわらず、人との関わりにおいて発達の遅れまたは困難さが生じることがあります。以下を参照してください。

①他者との情緒関係の問題
視線や表情、身振りを使うことが難しく、他者との間に愛着関係を築きにくいといわれています。また、感情の共有や興味の共有が難しく、人間関係を拡大しにくいといわれています。

②コミュニケーションの問題
言葉に限らず、指さしや身振りなど、非言語なやりとりを獲得することが難しいです。相手に対してものの受け渡しをしたり、ほしいものがあるときにも要求の声を出すことが少ないです。

③活動の対象や興味の幅が著しく限られる
活動や物事への興味関心の範囲が著しく狭く、特定の事物へのこだわりがあります。変化への抵抗が強く、道順や日課、ものの位置関係など「おなじ」にこだわるような行動があります。また、手をかざしたり、ひらひらさせたり、行き戻りを繰り返したりといった、反復行動がみられることもあります。
以上の例に当てはまる場合でも、一概に発達障害だと断定することはできません。「言葉が遅い」といわれる子どもの中には、「障害の兆しとして、言葉が遅い」場合と「ゆくゆくは発達が追いついていくけれど、今は遅れている」という場合の境目にいる子も多いからです。

自閉症スペクトラム障害を含む発達障害に関しては、診断規定こそあるものの、乳幼児期は児童期以降に比べ発達のスピードに個人差が大きく、発達障害であるか否かの境界は曖昧です。
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言葉の育ちのステップを知ろう

言葉が出ない、あるいは遅れているときには、子どもが発達のどの段階にいるのか把握して、子どもの生活全体に対して働きかけていくことが大切になります。

言葉の領域について考えるとき、子どもの運動能力の育ちや、情緒面の育ちについても同時に考えることが必要です。

ここでは言葉の育ちのステップとともに、そのステップごとにみられるコミュニケーションや身体の動きの特徴についてお伝えします。
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泣く

生まれてきてすぐのころには、赤ちゃんは空腹や排泄などの不快な状態を表すために泣きますが、これは体の内部の不快な状態を表しただけで、特に養育者に向けて訴えたものではありません。

クーイング

生後間もなくは、泣くことでしか自身の身体の状態を示すことのできなかった赤ちゃんはやがて、「くー」や「あー」などの、柔らかい声を出すようになります。これは、赤ちゃんが「心地よい」「気持ちよい」と感じるときに多く発する声でクーイングと呼ばれています。だいたい生後2ヶ月ごろに見られます。音を作る器官が少しずつ育ってきている証拠です。

喃語(なんご)

そして、骨格が整い、口の奥にある音を作る器官が成長することにより、「あむ」や「ばぶ」などの、2つ以上の音のある声である喃語を発するようになります。次第に、周りの人や自分が発した音声が、意味のあるものとしてとりいれられてきます。また、音の調節と発声、肺から出る空気のコントロールができるようになり、発する喃語の発音もはっきりしてきます。

このころには、身体の動きも活発になり、興味のあるものを目で追ったり、手をのばしたりし、表情も豊かになってきます。リズミカルに身体を動かすバンギングと呼ばれる行動とともに、けらけらと快活に笑うようになります。

指差し

喃語が出るようになってから数ヶ月くらいが経つと徐々に喃語は少なくなり、その代わりに指差し、身ぶり手ぶりが増えていきます。この時期になると、言葉を話すまでの一歩手前だといえます。指差しは、認知機能が発達し、言語が芽生えるきっかけとなる行動です。

知っているものと知らないものをはっきり分け、知らないものは不安になるという心の状態も発達します。指差しをして認識する対象はモノだけではなく人にも向けられ、愛着関係のある人とそうでない人との区別がつくようにもなり、人見知りをしだすころです。

他者の視線の方向に自分の視線の方向を合わせようとする行動も現れはじめます。これは「共同注視」と呼ばれる認知行動で、自分と他者、間にあるモノの三項関係が徐々に成立するようになります。

「子どもと他者が物を介して経験を共にすること」がコミュニケーションを獲得するステップには欠かせない
ので、温かく見守りながら関わりを持っていくことが大切です。

一語文

ある特定の音声(マンマならマとンとマという音の組み合わせ)が、どの人にとってもほぼ共通するものと結びついていくことが分かってくると、一語文という意味をもった言葉になります。一語文が喃語と異なるのは、意味をともなう言葉であるという点です。例えば、犬という意味をともなった「わんわん」、ご飯という意味をともなった「まんま」などです。子どもが伝えたい事柄に対して、大人がそのものの名前を「まんま、ほしいのね」や「わんわんだね」などと返していくことにより、言葉が獲得されていきます。

二語文

一語文が出るようになってから、数カ月すると、「わんわん、いる」「まんま、ちょーだい」などの、名詞と動詞の二つの言葉を使い、助詞のない簡単な文を話すようになります。最初の段階では散発的にしか出ないものですが、二語発話が本格的に使えるようになるのは、二語文がはじめて出てからだいたい2~3ヶ月後です。
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言葉を育む2つのポイント

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