発達指数・DQについての定義や、発達指数・DQと知能指数・IQとの違い、検査結果と支援方法まとめ

2017/01/09 更新
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発達指数とは、子どもの発達の規準を数値化したものです。乳幼児の時に発達の段階が数値として表れることで、お子さんの今後の成長に不安を覚えるご両親もいらっしゃるようです。しかし発達指数や発達検査に対する正しい理解によって、お子さんに合った学び方や適切な支援につなげることができます。発達指数の定義や知能指数との違い、発達検査、関連する支援などについてご紹介します。

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発達障害のキホン
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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。
目次

発達指数とは

発達指数とは、日常生活や対人関係などにおける子どもの発達の規準を数値として表したしたものであり、DQ(Developmental Quotient)とも言います。

子どもの成長には個人差があり、一人ひとり異なる特性を持っています。しかし個人差がある一方で、発達の道筋や順序には共通して見られる特徴があります。子どもは成長するにつれて、視野を広げ、認識力を高め、まわりの人との関わりを深めていきますが、その経験が次の成長のステップにつながります。

子どもが成長していくには、それぞれの発達段階に合った関わりや対応が大切です。そのため、発達を客観的に知るものさしの一つとして発達指数が使われています。

発達指数は発達検査と呼ばれる検査によって知ることができます。発達検査で分かる「発達年齢(発達の状態がどのくらいの年齢に相当するか)」を「生活年齢(実年齢)」で割り、100を掛けて算出します。

発達年齢と実際の年齢が同じ場合、発達指数の値は100と計算できます。そのため平均は100前後とされていますが、発達指数の値だけで子どもの発達状態を判断をすることはありません。あくまでものさしの一つであり、発達検査から分かる能力のバランスや日常生活の様子などを総合して子どもの発達状態を把握します。
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発達指数を知ることができる年齢は?

発達指数を計ることができる検査としては、実施式のものとして「新版K式発達検査」と「遠城寺式乳幼児発達検査」の2つが挙げられます。ほかに親や養育者が質問に答えていく記述式のものもあり、それぞれ用途や状況に応じて使い分けられます。

それぞれの検査には、検査できる年齢が定められています。

新版K式発達検査であれば生後100日後から成人まで、遠城寺式乳幼児発達検査であれば0歳0ヶ月から4歳8ヶ月まで、発達指数を計ることができます。

主に発達検査は知能検査の実施ができない乳幼児を対象とすることが多いです。また知的障害がある場合など、知能検査だけでは発達の状態や障害の度合いを把握することが難しいケースでは、児童期以上の対象でも発達検査を受けることがあります。

発達指数を調べる目的

発達指数を調べる主な目的は、
1. 子ども一人ひとりの発達状況を理解すること
2. 発達段階に合った適切な学習指導や支援を受ける際のヒントを知ること
の2つです。

発達検査によっては粗大運動やコミュニケーション、生活面など領域ごとの指数が出るものもあり、その子の得意や苦手、経験不足などが細かく把握できます。

注意点として、乳幼児においては、実施式の検査を受ける際の子どもの状態や環境に左右されるため、発達指数の値は変動しやすいといったことが挙げられます。例えば1歳6ヶ月健診などにおいて、発達指数の値が低く出てしまうこともあるかもしれません。そのため知的障害や発達障害があるかどうかの判断は、発達検査や知能検査の結果を長期的に把握しながら行う必要があります。

発達指数はあくまで発達状態を知るものさしの一つです。発達指数だけでなく、発達検査から分かる発達の特徴、検査を受けている時の様子、日常生活の様子を総合して発達状態を判断することが大切です。

発達指数の全体的な値だけにこだわるのではなく、各領域別の指数を見ることで子どもの苦手を把握したり、お子さんの発達のペースや発達の特徴に注目し、家庭でのサポートに活かするようにしましょう。

発達指数と知能指数の違い

発達指数が子どもの発達の基準を数値化したものであるのに対し、知能指数とは人の知的能力(認知機能)の基準を数値化したものです。

ここではそれぞれがどのように使われているのか、適用年齢に差はあるのか、検査内容の違いについてご紹介します。

・目的
発達指数は一人ひとりの子どもの発達状態を知る、知能指数は知的能力の発達に遅れがあるかどうかを知るために使われるものです。適切な学習指導や支援を受ける際のヒントを知るという目的はどちら検査にも共通していると言えます。

検査によっても異なりますが、発達検査には知的機能以外のものが項目に含まれているため、より広い領域について調べたいときや知的障害の場合も適応能力を調べるために発達指数が使われることがあります。

知能指数と発達指数のどちらを用いるか、またどの検査を用いるかは、年齢や障害の程度、疾患の種類などによって変わってくるため、専門家の判断によります。また知能検査と発達検査の両方を受ける場合もあります。

・適用年齢
検査によって異なりますが、発達指数は0歳から成人まで計ることができます。就学前の乳幼児が発達検査を受けることが多いですが、成人でも発達や障害の程度を知るために発達検査を受けることがあります。
一方、知能指数も検査ごとに適用年齢は決まっていますが、2歳から成人まで計ることができます。

子どもに発達障害がある場合、乳幼児期からその兆候が表出することも少なくありません。しかし発達初期の乳幼児の発達状態を、通常の知能検査のみでとらえることは困難だとされています。乳幼児は心理的、身体・運動的、社会的側面の発達が十分でないため、知能のみを検査によって測定することは難しいからです。

・検査内容
発達指数は発達検査によって知ることができ、知能指数は知能検査によって知ることができます。発達検査は玩具など乳幼児にとってなじみのある材料を用いた検査です。それに対して知能検査は種類によっても異なりますが、言葉での応答や筆記用具を用いて回答する問題が多くあります。

※具体的な検査の内容や図版・教具などは事前に知っていると正しい結果が得られないため一般的に公開することは禁じられています。

障害や疾患の診断における知能指数と発達指数

知能指数も発達指数もその数値だけで、障害や疾患の確定診断をすることはありません。発達検査や知能検査を受けるかどうか、また診断を受けるかどうかは決して強制ではなく、本人や保護者の希望・判断によります。乳幼児健診などにおいて、発達の遅れの可能性を指摘された場合も一度の検査だけでなく、定期的な発達検査の結果によって疾患や障害を見分けたり、慎重に診断していきます。

障害や疾患によっては、年齢が上がらないと見分けられない場合もあるため、長期的にお子さんの成長を把握していくことが大切です。
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