おわりに
DSMは、精神科医の診断マニュアルとして作成されたものです。その中には、精神医学に関する最新の知見や、まだ議論の決着がついていない事柄が多く含まれています。
これらは、精神医学に関する膨大な知識と訓練がなければ、理解することも使うことも難しい内容ばかりです。読者のみなさんにとっては、DSMに基づく診断がしっくりくる場合もあれば、納得いかない場合もあるでしょう。また、「自閉症スペクトラム障害」のように、改訂によって診断名が変わることに疑問を抱く方もいるでしょう。
しかし、これらは精神医学そのものが発展途上にあることの証拠でもあります。精神医学の世界では、以前より格段に多くのことが明らかになったとはいえ、それでもわからないことが多くあります。私たちが普段目にするのはICDですが、DSMには、そうした医学研究の苦労が現在進行形で現れているのではないでしょうか。
これらは、精神医学に関する膨大な知識と訓練がなければ、理解することも使うことも難しい内容ばかりです。読者のみなさんにとっては、DSMに基づく診断がしっくりくる場合もあれば、納得いかない場合もあるでしょう。また、「自閉症スペクトラム障害」のように、改訂によって診断名が変わることに疑問を抱く方もいるでしょう。
しかし、これらは精神医学そのものが発展途上にあることの証拠でもあります。精神医学の世界では、以前より格段に多くのことが明らかになったとはいえ、それでもわからないことが多くあります。私たちが普段目にするのはICDですが、DSMには、そうした医学研究の苦労が現在進行形で現れているのではないでしょうか。
DSM-5 精神疾患の分類と診断の手引
医学書院
Amazonで詳しく見る
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもの0歳~6歳、小学生、思春期まで年齢別の特徴、診断や治療、支援、接し方など【専門家監修】
発達障害の診断は必ず受けるべき?医療でもできること、医療でしかできないこと―児童精神科医吉川徹(2)
子どもの癇癪(かんしゃく)とは?癇癪の原因や発達障害との関連は?癇癪を起こす前の対策と対処法、相談先まとめ【専門家監修】
大人の癇癪(かんしゃく)とは?発達障害との関連は?【専門家監修】