高次脳機能障害の治療方法

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28194000268
高次脳機能障害を起こす原因となった病気やけがの治療が終わったあとは、高次脳機能障害に対する治療を行っていくことになります。
高次脳機能障害は、発症から数年以内であれば、リハビリテーションなどの治療によってある程度改善することが期待できます。また、発症年齢が若いほうが改善の度合いはより良いとされています。

しかし、脳の損傷の程度によっては、十分な治療をしても大きな後遺症が残ってしまうことがあります。そうした場合は、日常生活や健康管理、コミュニケーションなどの面で、家族や専門職による継続した支援が必要になります。

リハビリテーション・訓練

高次脳機能障害の治療においてメインとなるのが、リハビリテーションや社会生活に対応するための訓練です。このリハビリテーションや訓練は、大きく分けて3つの種類があります。

医学的リハビリテーション:病気やけがなどの急性期の治療が終わったあと、医療機関で行われるリハビリテーション。認知リハビリテーションとも言う。認知機能の回復や、残された能力を使って生活ができるようにするために行われます。

生活訓練:日常生活を送る上で、必要な行動をできるようにするための訓練。

職能訓練:生活訓練がある程度進んだ段階で、状態にあった職業を選んだり環境を整えたりするために行われる訓練。

生活訓練と職能訓練は、障害者支援施設や障害者職業リハビリテーションセンターなどで行われます。個々の障害の種類や程度によって必要な訓練は異なるため、それぞれに合わせたゴールを定めて、訓練を行っていきます。

薬物治療

リハビリテーション以外にも、状態に応じて薬を使った治療が行われます。高次脳機能障害で注意が必要なのが、てんかん発作です。てんかん発作は脳の損傷も原因となります。その発生を抑えるために服薬することも少なくありません。

また、感情のコントロールがうまくいかずに人間関係に影響を及ぼしている場合などにも、薬物治療が行われることがあります。
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高次脳機能障害のある人の困りごと

高次脳機能障害は、見た目には分かりにくい障害です。そのため、周囲に理解されにくいほか、障害のある本人も状態を認識できていないことが多くあります。

また、障害によって不便が生じるのは日常生活の中であるため、診察時に具体的に見てもらえません。それによって、医療機関で診察を受けても見落とされてしまう場合があります。

物事が思い出せない、感情のコントロールができないなど、生活の中でうまくいかないことがあるのに、原因が分からなかったり、周囲から理解してもらえなかったりということも珍しくありません。

高次脳機能障害のある人が受けられる支援

高次脳機能障害と診断された場合、公的支援を受けることができます。

障害者手帳の取得

高次脳機能障害は精神障害に分類されているため、障害の程度によっては精神障害者保健福祉手帳の取得が可能です。身体障害を合併している場合には身体障害者手帳、受傷した年齢が18歳未満で知的障害があると診断されれば療育手帳が、それぞれ申請対象になります。
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障害福祉サービス

障害者総合支援法に基づき、生活の援助や生産活動の場を提供する「介護給付」、就労や自立した生活を目指す「訓練等給付」を受けられます。

利用するには、市区町村の障害福祉担当窓口へ申請します。精神障害者保健福祉手帳または自立支援医療受給者証(精神医療通院)など、詳しい必要書類についてはお住まいの自治体の福祉窓口にお問い合わせください。
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介護サービス

年齢によっては介護保険制度を利用して、介護サービスを受けることも可能です。介護保険制度を利用できるのは、65歳以上で支援・介護が必要と認められた方、または40〜64歳で脳血管疾患などによって要支援・要介護状態となった方です。

介護サービスは、障害福祉サービスよりも優先されます。しかし、就労移行支援などは介護サービスで利用できないため、障害福祉サービスを利用することになります。

職業リハビリテーション

障害の有無に関わらず受けることができるのが、職業リハビリテーションです。職業相談や職業評価、訓練、指導、職業紹介のほか、就職してから能力を維持・向上させるためのサービスを受けることもできます。

これらのサービスは、ハローワークや地域障害者職業センターなどで提供されています。
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