今できなくてもいい。発達障害の娘と「いつかできる将来」を見据えて

ライター:SAKURA
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秋田書店

子どもには、自分の力で生きていける大人になってほしい、そんな風に願う親御さんや支援者の方は多いと思います。『光とともに…』の光くんの将来を語り合うお母さんと先生も、そして私もその一人です。

そのためにはできることを増やしてほしい。でも、私たち親子の場合、できるようになるのは「今」じゃなくて「いつか」でいい。そんな風に思っているのです。そのワケとは?

(漫画『光とともに…』の印象的な場面を隔月で取り上げてのコラボ連載・最終回です。 制作協力: 秋田書店)

目標は、将来この子が自分の力で生きていけること

光とともに
『光とともに…』3巻p.116より©戸部けいこ・秋田書店
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光くんのお母さんと先生のように、娘の発達の遅れがわかった当初から、私たち夫婦の目標も一つでした。それは「将来、仕事をして一人で生活ができるようにすること」。親がずっと娘のサポートをすることはできません。いつかは、一人で生きていかなければならない日が来ます。
将来の夢を語る娘
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「今できるようにする」よりも大切な「いつかできるようにするための今」って?

私たち夫婦は「今、できるようにする」ことよりも、「いつかできるようになればいい。その日のために今がある」そう考えています。

娘は同級生に比べたら苦手なことが多くあります。例えば、作文や日記は自分で構成することが難しく、一人では書くことができません。学校では特別支援学級の先生がサポートし、家での宿題は、私が娘の書きたいことを聞き出しながら進めています。
つきっきりで宿題を見る
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正直、「早く一人で書けるようになったらいいな」と思うこともあります。しかし、その言葉を言ったところで状況が良くなるわけではありません。娘にはプレッシャーになり、私も「早くできるように!」と焦ってしまいます。

だから娘に声掛けをする時は、「いつか(将来)…一人で書けるように、今一緒に練習しようね!」と言うようにしています。

一年前、一文字も自分の力で書くことができなかった娘は、小学二年生の今、少しずつなら自分で言葉を選んで書けるようになりました。ゆっくりですが、娘は成長しているのです。

娘の育ちのペースに寄り添って、焦らず行こう

娘は半年に一回、発達外来で検診を受けています。その時に、主治医から「ここに来られる発達障害児の親御さんは、『いつになったらできるようになるのか…』とよく言いますが、子どもはみんなそれぞれのペースで成長しています。何年もこのままではないんですよ」と言われました。

目標を「将来」に置いていた私の考え方は、主治医と同じで、「このままでいいんだ!焦る必要はないんだ!」と改めて思いました。決して焦らず、娘のペースに寄り添っていくことを、これからも大事にしていきたいと思っています。
今できなくてもいい。発達障害の娘と「いつかできる将来」を見据えての画像
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