よかれと思ってしたことが、子どもを追い詰める…!?

親はわが子が人生を楽しめるようにと願うものです。ただそのときに、自分だけの物差しで「これが幸せだろう」と決めてしまっていないか、一度振り返ってみることが必要かもしれません。

「友達と一緒にいる方が楽しいだろう」「周りと同じ行動をするほうが安心できるだろう」と思い、地面の虫や石ころと戯れて一人遊びをしているわが子に「そんなことしていないで、皆のところへ行って遊びなさい!」と背中を押すことも、そのひとつでしょう。「それがわが子のためなのだ」と思うからです。

でも、本人は「(予測がつかない行動ばかりで気持ちが落ち着かないから)友達と遊びたくない」のかもしれません。親が“普通”にさせようとすればするほど、子どもは追い詰められてしまいます。

保護者は子ども側に寄り添う応援団長になって「(一人遊びしているほうが落ち着くのであれば)お友達と遊ばなくてもよい」「無理にお友達と同じことをする必要はない」「そのままのあなたでいい」という姿勢を日頃から言葉や態度で示してあげてほしいと思います。

「できないあなたは決して認めない」のではなく、どんな子であっても「お母さんはあなたのことが大好きです」というメッセージを幼い頃から与え続けることが大切。そうすることで子どもの心は安定し、もう少し大きくなってから、新しいことにもチャレンジする勇気が出ると私は思っています。
昔は考えられませんでしたが、特別支援学校高等部3年生のときには、なんと応援団長として、思い切り運動会を楽しんでいる息子でした。
特別支援学校高等部の運動会では応援団長も務めた
Upload By 立石美津子
特別支援学校の運動会で活躍する息子
Upload By 立石美津子

このコラムの著者親子がモデルとなったルポルタージュ

発達障害に生まれて
松永正訓
中央公論新社
Amazonで詳しく見る

このコラムを書いた人の著書

子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方
立石美津子
すばる舎
Amazonで詳しく見る
ASD(自閉スペクトラム症)の子どもの0歳~6歳、小学生、思春期まで年齢別の特徴、診断や治療、支援、接し方など【専門家監修】のタイトル画像

ASD(自閉スペクトラム症)の子どもの0歳~6歳、小学生、思春期まで年齢別の特徴、診断や治療、支援、接し方など【専門家監修】

親なきあとのこと、考えていますか? わが子が支援の網の目からこぼれ落ちないためにできること のタイトル画像

親なきあとのこと、考えていますか? わが子が支援の網の目からこぼれ落ちないためにできること

療育支援探しバナー

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。