よかれと思ってしたことが、子どもを追い詰める…!?

親はわが子が人生を楽しめるようにと願うものです。ただそのときに、自分だけの物差しで「これが幸せだろう」と決めてしまっていないか、一度振り返ってみることが必要かもしれません。

「友達と一緒にいる方が楽しいだろう」「周りと同じ行動をするほうが安心できるだろう」と思い、地面の虫や石ころと戯れて一人遊びをしているわが子に「そんなことしていないで、皆のところへ行って遊びなさい!」と背中を押すことも、そのひとつでしょう。「それがわが子のためなのだ」と思うからです。

でも、本人は「(予測がつかない行動ばかりで気持ちが落ち着かないから)友達と遊びたくない」のかもしれません。親が“普通”にさせようとすればするほど、子どもは追い詰められてしまいます。

保護者は子ども側に寄り添う応援団長になって「(一人遊びしているほうが落ち着くのであれば)お友達と遊ばなくてもよい」「無理にお友達と同じことをする必要はない」「そのままのあなたでいい」という姿勢を日頃から言葉や態度で示してあげてほしいと思います。

「できないあなたは決して認めない」のではなく、どんな子であっても「お母さんはあなたのことが大好きです」というメッセージを幼い頃から与え続けることが大切。そうすることで子どもの心は安定し、もう少し大きくなってから、新しいことにもチャレンジする勇気が出ると私は思っています。
昔は考えられませんでしたが、特別支援学校高等部3年生のときには、なんと応援団長として、思い切り運動会を楽しんでいる息子でした。
特別支援学校高等部の運動会では応援団長も務めた
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特別支援学校の運動会で活躍する息子
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