判定当日の流れ

さて、判定当日は親子離され、息子は作業がどれくらいできるかの検査がありました。

同時進行で保護者は別室にうつされ、カウンセラーの面談があり下記の聞き取りがありました。

・家の手伝いを進んでできるか(←進んではしない。決まり事として紙に書くとできる)
・電話を自分でできるか(←できる)
・指示されたことは間違いなくできるか(←できない)
・外であったことを家で話すか(←話さない。便器の話しかしない)
・一人で外出できるか(←できる)
・挨拶はできるか(←できないというか、挨拶を指示すると見知らぬ人にも挨拶してしまうことがある)

など

合計2時間かかりました。

即日、結果が渡され重度判定がされました。私はホッと胸をなで下ろしました。
自閉症息子の「重度判定」にほっとする。昔は軽度を願ったけれどーー息子の就職活動を思い安堵しての画像
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昔は悲しくて泣いていたけれど

息子が3歳になる前に、障害児育児の先輩である保護者から「療育手帳を3歳になったら必ず取りに行きなさい。きっと役に立つから」と言われました。

そこで、申請をし、児童相談所で検査がありました。そのころ、親の欲目か「4度(軽度)くらいかな」と思っていました。ところが、検査の結果、軽度ではなく3度(中度)でした。帰り道、辛くて悲しくて泣いてしまいました。

取得後も、手帳を提示すればさまざまな障害者割引、例えば、タクシーで1割割り引いてくれるなど、利用方法はたくさんあるのに、それを提示する勇気がでるまで何か月かかりました。

変わった私

まだ子どもが幼く、障害があることがわかっても、それを受け入れがたく療育手帳の申請を躊躇う保護者の皆さんもいるかと思います。かつての私もそうでした。

でも、障害があることを証明する療育手帳を持っていることで法定雇用率の中で採用される機会を得られます。更に重度判定を受けられれば、就職活動でも有利に働くこともあります。

今の私は重度判定をされても悲しみはありません。「昔に比べたら変わったものだな…」とシミジミ思います。
検査後、就労移行支援事業所に遅刻の連絡を入れている様子
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