算数・数学への苦手意識を抱えながらも

算数・数学が苦手であることは、私の人生にとって結構な損失だったと思います。

理系科目が好きで理系に進みたかったけれど、大学受験で数学が必須になるというので泣く泣く諦めた経緯もあります。哲学にも興味がありましたが、入門的内容に触れるうちに「これは数学の素養がないと無理だ」と気づいて諦めました。

けれど、最近は日常の簡単な計算だけでなく、統計をとるのもなんでも、計算自体はうまく設定しさえすればすべてPCがやってくれます。私はこれから福祉系の大学院の修士課程に進む予定なのですが、研究上必要な統計調査の計算自体はPCに任せるか、得意な人に頼んでやってもらおうと思っています。

算数・数学が苦手なことには変わりありませんが、苦手の中身を分析できたことでだいぶ乗り切りやすくなったと感じています。たとえば、理屈なら大丈夫なので、同じ統計調査でも、どんな統計調査で何を調べるのかといったあたりの理解はできる。でも実際の計算処理は私には困難である、とか。

そんな分析や振り返りの中で一歩ずつ前に進みながら、算数・数学に関して傷ついた自分の心を癒やしていっています。

文/宇樹義子
(井上先生より)

「なぜ学ぶのか」が納得できないと勉強に取り組めないお子さんは一定数存在します。学校の先生は、そうしたときに学ぶことの意義やメリットを説明できる力が必要でしょう。

人間は本来、興味を持ったことに対しより深い学びをしたいと感じるものです。好きなこと、興味を持っていることに絡めて教科学習に入っていけると、モチベーション高く取り組めると思います。

例えば、インターネットゲームで海外の人とのチャットが必要となり英語を学ぶモチベーションとなったお子さんや、株取引に興味を持ちそのために数学を学びなおした人などもいます。

高校で選択制カリキュラムとなり、苦手教科から解放されたと感じた人もいるのではないでしょうか。大学などの研究分野でも、専門分野や得意分野を担当する分業制は珍しことではありません。平均的な学力で進路を選択しないで済むように、入試制度なども変化していくといいと感じています。
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