情報が入らない
地元の公立中学の特別支援学級で同じクラスだったお子さんが普通科高校へ進級しました。道でばったり会ったとき、お母さまが卒業後のことを悩んでいました。
私が“就労移行支援事業所”の説明をすると、「それなあに?」との返答。
「障害がある生徒が少ない学校に在籍していると、保護者にも情報が入らないのだな。就職指導でも障害がある人向けの就労先の案内などはなさそうだ」と感じ、改めて”特別支援教育を受けられる恵まれた環境”に感謝したことを思い出します。
私が“就労移行支援事業所”の説明をすると、「それなあに?」との返答。
「障害がある生徒が少ない学校に在籍していると、保護者にも情報が入らないのだな。就職指導でも障害がある人向けの就労先の案内などはなさそうだ」と感じ、改めて”特別支援教育を受けられる恵まれた環境”に感謝したことを思い出します。
スペシャルスクール
私の知人のお子さんで、特別支援学校高等部を卒業して、企業就労して8年目の人がいます。自分の苦手を知り、できないことについては、周りの人に頼ったり質問したりできます。言われた仕事をきちんとこなせ、注意や指摘されても素直に受け取り働き続けています。
「普通科高校や商業科高校などに行った方が伸びるのではないか」と漠然と考えるのではなく、わが子の特性や障害の程度を見極めて進路を選ぶことが大切だと思います。学校生活の中でコミュニケーションや生活力を高める教育を受け、就労についても手厚い支援を受け、職業訓練や適性を見極めえ指導してもらえる特別支援学校高等部の利点にも目を向けていただけたらと思います。
障害者雇用枠であっても卒業すれば否応なしに、すざまじい競争社会に放りだされるでしょう。そのとき、母校での安心安全を確保されていた経験がそれを乗り越えるエネルギーになるのではないでしょうか。学生生活最後の3年間を過ごす高等部、無理をさせることなく、わが子が自信を持って楽しく通える場所を探してほしいと思います。
執筆:立石美津子
「普通科高校や商業科高校などに行った方が伸びるのではないか」と漠然と考えるのではなく、わが子の特性や障害の程度を見極めて進路を選ぶことが大切だと思います。学校生活の中でコミュニケーションや生活力を高める教育を受け、就労についても手厚い支援を受け、職業訓練や適性を見極めえ指導してもらえる特別支援学校高等部の利点にも目を向けていただけたらと思います。
障害者雇用枠であっても卒業すれば否応なしに、すざまじい競争社会に放りだされるでしょう。そのとき、母校での安心安全を確保されていた経験がそれを乗り越えるエネルギーになるのではないでしょうか。学生生活最後の3年間を過ごす高等部、無理をさせることなく、わが子が自信を持って楽しく通える場所を探してほしいと思います。
執筆:立石美津子
(監修・鈴木先生より)
息子さんの目標の中にあった「指示を最後までしっかり聞いて作業する」ことは、ADHDのある人にとっては困難なことなので、ADHDがあれば早めに治すことも必要になりますね。
私の診ている患者さんのケースの中にも、保護者の思いから、特別支援学校高等部へ進学するのをためらうケースが毎年みられます。そういう保護者の方には、特別支援学校に所属している特別支援教育巡回相談員が地域の小学校に訪問して相談にのってくれるという都道府県の事業を紹介しています。
神経発達症(発達障害)に理解の乏しい高校へ進学して情報が入らないよりも、理解があり地域の企業や事業所などともつながりのある特別支援学校で、社会性を身につけさせ、さらには就労支援までしてもらうという手もあるのです。実際に特別支援学校へ進学された方は、最終的な就職率はいいとされています。
大切なのは「教育&就労環境」です。お子さんが今どのような状態でどのようなことができるのか、そして何がお子さんのためになるのかという基準で進路を考え、導いてあげてください。
(「発達障がいに困っている人びと」鈴木直光著 幻冬舎ルネッサンス新書より一部抜粋)
最近はまだ少ないですが、神経発達症(発達障害)に理解のある私立高校や通信制の高校があり、集団が苦手なお子さんは「少人数または一人でも学習のできる環境」のある高校を選ぶ傾向にあります。知的なレベルにもよりますが、中学時代に不登校だったお子さんもそうした高校へ通うと、皆勤となっているケースも多くあります。学校も社会も「障害に理解のある環境」が重要ですね。
息子さんの目標の中にあった「指示を最後までしっかり聞いて作業する」ことは、ADHDのある人にとっては困難なことなので、ADHDがあれば早めに治すことも必要になりますね。
私の診ている患者さんのケースの中にも、保護者の思いから、特別支援学校高等部へ進学するのをためらうケースが毎年みられます。そういう保護者の方には、特別支援学校に所属している特別支援教育巡回相談員が地域の小学校に訪問して相談にのってくれるという都道府県の事業を紹介しています。
神経発達症(発達障害)に理解の乏しい高校へ進学して情報が入らないよりも、理解があり地域の企業や事業所などともつながりのある特別支援学校で、社会性を身につけさせ、さらには就労支援までしてもらうという手もあるのです。実際に特別支援学校へ進学された方は、最終的な就職率はいいとされています。
大切なのは「教育&就労環境」です。お子さんが今どのような状態でどのようなことができるのか、そして何がお子さんのためになるのかという基準で進路を考え、導いてあげてください。
(「発達障がいに困っている人びと」鈴木直光著 幻冬舎ルネッサンス新書より一部抜粋)
最近はまだ少ないですが、神経発達症(発達障害)に理解のある私立高校や通信制の高校があり、集団が苦手なお子さんは「少人数または一人でも学習のできる環境」のある高校を選ぶ傾向にあります。知的なレベルにもよりますが、中学時代に不登校だったお子さんもそうした高校へ通うと、皆勤となっているケースも多くあります。学校も社会も「障害に理解のある環境」が重要ですね。
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