うちの子の癇癪は発達障害が原因?関係性と4つの傾向を専門家が解説ーーマンガで学ぶ癇癪

ライター:マンガで分かる発達障害のキホン
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たびたび癇癪が起こるからといって発達障害があるというわけではありません。ですが発達障害のある子どもに強く見られる傾向が癇癪が起こるきっかけと絡んでいる場合があります。今回はそんな癇癪と発達障害の関連性を説明します。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

癇癪(かんしゃく)と発達障害って関連はあるの?

「癇癪が起こる=発達障害があるから」ではありませんが、発達障害のある子どもによく見られる4つの傾向(1. 感覚の問題とこだわり 、2. 自分の意思や気持ちを他者に伝えるのが苦手、3. 他者と自分の意図をすり合わせるのが苦手、4. 気持ちのコントロールが難しい)が癇癪が起こるきっかけと絡んでいる場合があります。
発達障害のある子どもによく見られる傾向としては「感覚の問題とこだわり」、「自分の意思や気持ちを他者に伝えるのが苦手」ということが挙げられます。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
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発達障害のある子どもによく見られる傾向としては、「他者と自分の意図のすり合わせが苦手」、「気持ちのコントロールが難しい」といったことが挙げられます。(監修:鳥取大学教授、専門行動療法士、自閉症支援士エキスパート、公認心理師 井上雅彦先生 )
イラスト/かなしろにゃんこ。
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たびたび癇癪が起こるからといって発達障害があるというわけではありません。ですが発達障害のある子どもに強く見られる傾向が癇癪が起こるきっかけと絡んでいる場合があります。

自閉スペクトラム症、ADHDなど発達障害のある子どもによく見られる4つの傾向と癇癪の関係

感覚の問題とこだわり

自閉スペクトラム症のある子どもには、感覚過敏がある場合が多くあります。周りの子が大丈夫な刺激でも過敏に反応して癇癪を起こしてしまうことがあります。

また、自閉スペクトラム症のある子どものこだわりや不安の強さによって、普段と違うことが起きたり、突然の予定変更に気持ちがついていかず、癇癪に繋がってしまうこともあります。

自分の意思や気持ちを他者に伝えるのが苦手

強い癇癪の背景には、言葉の理解と表出の発達に関するアンバランスさが影響している場合があります。また、知的障害を合併する場合は言葉の発達全般に遅れが見られたり、身振りや手振りなど言葉以外での表現も苦手であることで、その伝わらないもどかしさや要求を伝えるための手段として、癇癪を起こしやすくなると考えられます。

このほかにも感覚の過敏性がある、決まったパターンが乱れることが苦手(同一性保持)、余暇の乏しさなどが、癇癪の背景にある場合もあります。

他者と自分の意図をすり合わせるのが苦手である

私たちは、自分の意思と相手の意思の両方を考えながら、時には譲ったり、自分の願いを優先させるために交渉したりして、他人との関わりの中で生きていきます。

発達障害のある子どもたちは、他者の意思と自分の意思を調節することが難しい傾向があります。自分と他者の意思を調整するためには、まず相手の気持ちを把握した上で、「これぐらいなら譲れる(または要求できる)」という2つのステップが必要です。

自閉スペクトラム症といわれる発達障害のある子どもの場合、まず最初に必要な相手の気持ちや意図を理解するというステップを通過することが難しく、そのために自分と相手の意図を調節するための材料を持ち合わせていない状態に陥りやすいのです。こだわりがある、他人のペースに合わせるのが苦手、ということもあります。

また、ADHD(注意欠如・多動性障害)がある場合は、「やりたい」という気持ちを抑えるのが難しいために、相手の気持ちが分かったとしても、その気持ちを譲ることができないことと、感情がすぐに表面化することで、爆発的に怒ってしまうことがあります。

気持ちのコントロールが難しい

成長するにつれて人は自分のストレスを減らすために工夫を行います。

発達障害のある子どもたちは、この自己調整や衝動性のコントロールを行うことが難しい傾向があります。このような行動の工夫を行うことが苦手なので、不快な状況をそのまま経験することになり、ストレスが蓄積されていきます。最後には自分の気持ちをコントロールすることができずに不満や怒りが爆発して癇癪を起こすことがあります。

まとめ

癇癪の原因は必ずしも子どもに発達障害があるから、というわけではありません。

ですが発達障害のある子どもに強く見られる傾向を知っておくことで、子どもに癇癪が起きたときにより良い対応が取れる可能性があります。
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