異年齢の自閉症がある子どもを育てる親の集まり

わが子と同年齢の子どもの親だけでなく、幼児、小学生、中学生、高校生、成人など、異年齢の子どもの親が参加する親の会は、なお良いと思っています。

息子が3歳の頃、月1回開かれる自閉症のある子を育てる親の会に参加していたのですが、そこにはさまざまな年齢、例えば40歳の自閉症があるお子さんを育てている70代、80代の親御さん、中学生、高校生を育てている親御さんなどがいました。

そこで先輩ママからの次のようなアドバイスをもらいました。

例えば…

「療育手帳は早めにとっておいた方がいいよ、3歳になったら児童相談所でとれるから」

「投薬なくても、主治医がいた方がいいよ。障害基礎年金の申請時や福祉サービスを受ける時なんかに、主治医の意見書が必要になるから」

「通常学級に入れるメリットも確かにあるけれど、自分の子に適した学校を探してみて。うちの子は無理して通常学級に入れてしまったらいじめられ、自信を失って不登校になってししまって。今はフリースクールに通うようになって笑顔が戻ったわ。ずいぶんと遠回りさせてしまった」

「鬱、暴力などの二次障害は本当に家族も辛いわよ。だから居場所のよい学校などの環境づくりをしてあげてね」

などたくさんのアドバイスをもらいました。先輩ママからのアドバイスはどれもこれも同年齢の子を育てる親の会では聞くことのできないことばかりで、本当に学びになりました。

自閉症の息子が成人した今、私が参加するのは…

息子は現在21歳、今は、70代、80代の親御さんが集まる親の会に足繁く通うようにしています。子どもは50代 8050問題が目前に来ている年代の集まりです。

そこで語られるのは…

・親なきあとのグループホームのこと
・遺すお金のこと
・信託制度のこと
・成年後見人のこと

などです。大変学びになっています。

息子が特別支援学校高等部の時代はPTAがありました。PTA活動を通して、さまざまな福祉制度のこと、障害年金の受給の仕方などの貴重な話を聞ける貴重な機会もありました。

子どもが成人した私が、若い親御さん方にアドバイスできるとしたら、「親の会にできるだけ参加しましょう、できれば異年齢が混ざる会に参加しましょう」ということです。


(監修者・鈴木先生より)

各県には必ず神経発達症(発達障害)のあるお子さんの「親の会」があると思います。日本にはさまざまな疾患の親の会があります。てんかん、悪性腫瘍、先天代謝異常症、ダウン症、自閉スペクトラム症等々です。神経発達症(発達障害)の親の会に関して、どこに問い合わせたらいいのかわからなければ、各県の発達障害者支援センターに問い合わせてみましょう。

子どもの部と成人の部に分かれている会もあります。入った時は小学生でも今は成人になっているお子さんもいるからです。就労支援や年金などさまざまな福祉に関する問題もありますが、これも先ほどの発達障害者支援センターで相談はできます。発達障害者支援センターでの相談は無料です。利用してみてはいかがでしょうか。

一人で悩まないことが大切です。親の会に参加することでさまざまなご家庭があり、それぞれ工夫して生活している様子もわかると思います。

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