小5娘、軽度知的障害とASDの診断で療育手帳取得はどうする?夫の「様子見でいいんじゃない?」「そのうち追いつくかもよ」の言葉を聞いて…!

ライター:よしだ
小5娘、軽度知的障害とASDの診断で療育手帳取得はどうする?夫の「様子見でいいんじゃない?」「そのうち追いつくかもよ」の言葉を聞いて…!のタイトル画像

わが家の長女ゆいは小5のときに受けた発達検査の結果、軽度知的障害・ASD・場面緘黙の診断が下りています。
今回は発達検査の結果を受けた家族の反応を書いていきます。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

おとなしくて育てやすいと思っていたゆいだけど

ゆいは赤ちゃんのころからおとなしくて育てやすく、夜泣きやイヤイヤ期も一般的で、検診でも何も指摘されずに成長しました。小学校に入るまで、子育てで悩んだことはそれほどありません。楽しく育児ができていたと思います。でも、今思い返せば私が脳天気で大雑把な性格のため見落としたことはたくさんあったのかもしれません。

小学三年生あたりから勉強についていけなくなり、四年生で学校から「発達検査を受けてみては」と勧められたときは、とうとう来たか…と観念したような気がしました。単に勉強が苦手なだけだと思っていたけれど、教育現場のプロから見ても明らかに何かあると思われたんだ…と悲しくなりました。
発達検査を勧められたことに対して複雑な気分に
Upload By よしだ

単身赴任中の夫に伝えると…

学校の先生に発達検査を勧められたときは単身赴任中だった夫にも伝えました。夫は残業も多く、話ができるのは朝の30分だけという毎日。朝から重い話だなと思いながらもゆいのことを相談していました。夫の反応はいつも「えー、そんな大げさな」。そう思いたいんだろうなと感じました。

小学五年生で発達検査を受け、療育手帳が取れる(軽度知的障害がある)と説明を受けたときは頭の中がいっぱいで呆然としてしまいました。自分はわが子の発達の遅れを見落とすようなダメな親だ。そうハッキリしたような気がしてつらかったです。でもこの子のために行動しないと、とは思いました。
夫にリモートで伝える
Upload By よしだ
療育手帳を取得することで、さまざまな福祉サービスを受けられメリットが多いと思っていますが、親にとってはわが子に障害があるということを認めることにもなります。そこがちょっと難しいと思う人もいて当然だと思います。
様子見でいいんじゃない?と言う夫
Upload By よしだ

「様子見でいいんじゃない?」の言葉に…

夫に話すと「そんなに急がなくても…。まだ様子見でいいんじゃない?」と言っていました。

様子見でいい、という言葉はいいなと思いました。不安をやんわりと先送りにできて、未来もちょっと明るく感じます。成長したら今の困りごともなくなるかも知れないのだから。でもゆいはもう小学五年生。「様子見」は未就学児だったらいいと思いますが、わが家の場合、時間はもうないのです。

続けて「それにさ、そのうちみんなに追いつくかもよ?」と言われたときは、なんだこの人全然分かってないなとちょっとイラっとしました。でも、夫に対してイラっとした自分も嫌でした。勉強が苦手で引っ込み思案だけど、気にしすぎることはないと思っていたからです。
手帳取得のメリットをプレゼン
Upload By よしだ
とはいえわが家の場合は療育手帳取得のデメリットはないなと思ったのでメリットを調べてまとめて伝えました。夫に対しては、手帳がいかに必要か感情的に訴えるよりも具体的な例を並べたほうが伝わると思いました。説明しながら、なんだか仕事でプレゼンしてるみたいだな、とちょっと笑えました。

結果、夫も手帳取得に納得し(仕方なく…かもしれませんが)役所に申請することができました。

はりきって手帳を取得したものの、その後の私たち夫婦は「こうしたほうがいい」「こんなことをしてみたらどうだろう?」と熱い信念もなくとりあえずやったほうがいいことをこなしているだけの毎日です。意見の相違などでの夫婦間の言い争いなどはないですが、悪く言ったらあんまり頑張っていません。

でもまだまだ先は長いわが子2人と夫との4人での生活、ゆいが暮らしやすいように小さな工夫などをしてサポートしながら、楽しく過ごしていこうと思っています。
(監修:井上先生より)
発達検査を受けたり、手帳を申請したりすることは吉田さんも書いておられるように、親としては「障害を認める」ことになり、さまざまな葛藤があったかと思います。ちなみに「療育手帳」とは知的障害のある子どもが取得できる手帳になります。療育手帳に関して、何歳までに取得しなければならないという制限はありませんが、取得にあたっては吉田さんのご夫婦のような話し合いも必要になります。療育手帳はそれぞれの自治体が交付するものであり、お住まいの地域によって受けられるメリットは少しずつ異なります。吉田さんのようにメリット、デメリットをご夫婦で検討されながら判断されるのがよいと思います。
発達障害のあるわが子を学校の枠組みから解放するには!?「好き」でつながる仲間と学ぶ、オンラインの習い事を体験!のタイトル画像
Sponsored

発達障害のあるわが子を学校の枠組みから解放するには!?「好き」でつながる仲間と学ぶ、オンラインの習い事を体験!

小5娘の発達検査「私がバカだから受けるの?」。検査の結果に動揺、「障害者にするもしないも親次第?」そして感じた重い責任のタイトル画像

小5娘の発達検査「私がバカだから受けるの?」。検査の結果に動揺、「障害者にするもしないも親次第?」そして感じた重い責任

2歳から気になり始めた娘の発達。発達相談の電話、診察・検査。すべてが初めてで…医師の診断結果はのタイトル画像

2歳から気になり始めた娘の発達。発達相談の電話、診察・検査。すべてが初めてで…医師の診断結果は

中3のASD娘、ウェクスラー式知能検査と人格検査を受ける!精神障害者保険福祉手帳取得への道、診断編のタイトル画像

中3のASD娘、ウェクスラー式知能検査と人格検査を受ける!精神障害者保険福祉手帳取得への道、診断編

発達特性検査バナー

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。