安心できる居場所ができたら自然と脱した
高校を卒業したあとも、吸うとしんどくなるのに無理に煙草を吸う、不健全な性的関係に身を投じるなど、いろいろと自傷的とも言える行動を続けていた私。いつの間にかそういうことをしなくなったなあ、と思い返していて、20代後半でつきあいはじめた恋人のことを思い出しました。彼は私にとって生まれて初めて、私のことを大事にしてくれる人だったのです。
彼の愛情にひたひたに浸かるようにして過ごしていたら、いつの間にか煙草が欲しくなくなりました。わざわざ危険な異性関係に飛び込もうという気もなくなったのです。
何かに動揺したら電話で彼と話せば落ち着くことができる。ときどき会って抱きしめてもらえばフーッと深呼吸ができて、それまで自分がずっと浅い呼吸をしていたことに気づくのでした。
彼の愛情にひたひたに浸かるようにして過ごしていたら、いつの間にか煙草が欲しくなくなりました。わざわざ危険な異性関係に飛び込もうという気もなくなったのです。
何かに動揺したら電話で彼と話せば落ち着くことができる。ときどき会って抱きしめてもらえばフーッと深呼吸ができて、それまで自分がずっと浅い呼吸をしていたことに気づくのでした。
居場所があれば…
自分の中を探ってみて、今は自傷傾向はほとんどないと感じます。優しい夫や友人知人といった理解者に周囲を囲まれ、自分にもこの世界には居場所があると感じられるのです。
それでも、私がこの世においては発達障害者としてマイノリティであるのは事実。誤解され攻撃され排除されやすい側であることも事実です。実際にそうされてきたトラウマ記憶もたくさんあります。そういった記憶のフラッシュバックとしてだと思うのですが、ときどき、自分が集団から歩き去り、孤独に夜空を見上げながら、若いころ吸っていた細巻きの煙草をふかす夢を見たりします。そんなときはポロポロと涙をこぼしながら目を覚まします。
すべての人に、ありのままの本人を認め、受け入れてくれる人がひとりでも、場がひとつでもあれば… と祈る日々です。
傷つきながら生きてきた人が、幸運にも何かの時点で居場所を見つけられるとしたら素晴らしい。それでもその人には、ふとしたときに蘇ってくる孤独で痛ましい記憶との戦いが日々続きますが、その人が、一日ずつを踏みしめるようにどうにか生きていけたら嬉しいことだなと、私は思うのです。
文/宇樹義子
それでも、私がこの世においては発達障害者としてマイノリティであるのは事実。誤解され攻撃され排除されやすい側であることも事実です。実際にそうされてきたトラウマ記憶もたくさんあります。そういった記憶のフラッシュバックとしてだと思うのですが、ときどき、自分が集団から歩き去り、孤独に夜空を見上げながら、若いころ吸っていた細巻きの煙草をふかす夢を見たりします。そんなときはポロポロと涙をこぼしながら目を覚まします。
すべての人に、ありのままの本人を認め、受け入れてくれる人がひとりでも、場がひとつでもあれば… と祈る日々です。
傷つきながら生きてきた人が、幸運にも何かの時点で居場所を見つけられるとしたら素晴らしい。それでもその人には、ふとしたときに蘇ってくる孤独で痛ましい記憶との戦いが日々続きますが、その人が、一日ずつを踏みしめるようにどうにか生きていけたら嬉しいことだなと、私は思うのです。
文/宇樹義子
(監修・鈴木先生より)
話を聞いてくれる人が一人でもいればいいですね。学校の先生でも、職場の上司や同僚や医者や心理カウンセラーでもいいのです。周りの理解がないと子どもたちは現実逃避の一つの方法としてゲームやスマホ依存に走ることもあります。
リストカット(最近はアームカットが多いですが)は特に女性に多く見られます。
クリニックでは、心理カウンセリングだけでなく、ADHDのあるお子さんには衝動性を回避する意味でADHD治療を、また自傷をやめさせる意味で抗精神病薬の併用も行っています。
話を聞いてくれる人が一人でもいればいいですね。学校の先生でも、職場の上司や同僚や医者や心理カウンセラーでもいいのです。周りの理解がないと子どもたちは現実逃避の一つの方法としてゲームやスマホ依存に走ることもあります。
リストカット(最近はアームカットが多いですが)は特に女性に多く見られます。
クリニックでは、心理カウンセリングだけでなく、ADHDのあるお子さんには衝動性を回避する意味でADHD治療を、また自傷をやめさせる意味で抗精神病薬の併用も行っています。
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