発達障害息子と飛行機で帰省!止まらないおしゃべり、迷子の不安で母パニック。乗り切るため息子に与えたミッションとは…!?

ライター:かなしろにゃんこ。

ADHDとASDがある息子リュウ太との帰省は大変。普段よりもテンション高めで輪をかけて落ち着きがなく、ずっとしゃべっていたりと一緒にいると気疲れしてしまいます。息子が小学1年生のときの帰省では、道中息子に役割を与えることでソワソワ感を軽減できたのでした。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 客員研究員
応用行動分析学をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のための様々なプログラムを開発している。

ASDとADHDのある息子との帰省は大変!

ASDとADHDのある息子(当時小学1年生)との帰省の様子。あいさつ用の手土産物などを抱えて両手がふさがっている両親は、落ち着きがない息子と手をつなぐことができず困っている
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ASDとADHDのある息子が小学1年生のとき、私の父の故郷で法事があり、遠方にある父の故郷へ家族みんなで飛行機で行きました。

お盆と少し時期がずれていた8月下旬だったので空港の混雑は少し緩和されていましたが、それでも夏休み中でまだまだ人が多く、特性によりじっとしていられない息子を連れての遠出は一苦労です。

私と夫はあいさつ用の手土産物などを抱えて両手がふさがり、息子と手をつなぐ余裕がありません。目を離すと勝手にどこかへ行ってしまうような息子ですから、親は気が気じゃない!それだけではなく、普段とは違うお出かけで気分が上がると息子はソワソワ、ウロウロ…そしてベラベラとおしゃべりも止まりません。
普段のお出かけとは違う帰省に興奮気味の息子は、ASDとADHDの特性からかどこでも構わずおしゃべり。息子の話が止まらず、パニックになりそうな母の様子
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どこでもおかまいなしに「今、その話重要???」とツッコミたくなるようなことを思いついたまま延々と話します。

「ちょっと黙ってなさーーーーーい!!!!」と私がパニックになって叫びたくなるほどです。

それに、迷子にならないように「手荷物忘れないでね」「はぐれないでついてきて」「トイレは?」など気を回さなければならないことが山ほどあります。公衆の面前で「怒らない」「取り乱さない」など、気をつけようと思っていましたが、ハッキリ言って親が精神を鍛える試練の場としか思えませんでした(笑)。
移動中の家族の様子。ASDとADHDのある息子が迷子にならないようにと常に気を遣い、気が気じゃない両親と「のど乾いた」「座りたい」「ミニカー売り場を見たい」と自由奔放な息子
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ASDとADHDのある息子が落ち着いて移動できるように母が与えたミッションとは?

それでも「家族で思い出をつくりたい!」そんな気持ちでいざ帰省へ!となったのでした。

空港では、はぐれてしまわないように息子をトランク係に任命しました。大きな荷物を管理する役目を担うと息子は係に集中し、少し口数が減るので効果がありました。トランクに乗ったりしながら前進する楽しさもよかったみたいです。
ASDとADHDのある息子がどこかに言ったり、場所を構わずおしゃべりしないように、トランク係に任命した母。係に集中して口数が減る効果があった!
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また、機内で長時間大人しく座っていられないのではないか、という心配がありました。そこで、搭乗前に飛行機の非常口前の席に座らせていただけないか相談し、乗務員さんの隣の席にしてもらうことができました。

(※現在、非常口の側の席に座る人は非常時のサポートができる年齢である必要があるため子どもは座れませんが、航空会社によっては知的障害・発達障害がある人のためのサポートがあるようなのでスタッフの方に事前に相談ができるとよいかもしれません)

座席の前が広いので足さばきで前の座席の人に迷惑をかけることもなくいけました。
ASDとADHDのある息子は、飛行機の座席に座ると怖がってソワソワ。母が持参したシールブックのシール貼りに夢中になってもらうことで気持ちが和らぎ、特性からの多動も少し軽減できました
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機内では息子が飛行機を怖がってソワソワしてしまったり、緊張を和らげるためなのか口数が増えることが心配でした。普段ならケチって購入しない母ですが、周りの人に迷惑にならないように事前にシールブックを3つほど購入して、目的地までシール貼りに夢中になってもらうことにしました。

アニメなど映像などを見て気持ちを和らげるのもいいのですが、体の動きを少しの間封じ込めたいので手元に集中してもらえたらいいなと思ったのです。
飛行機での移動中、1時間はシール貼りで静かにしていたASDとADHDのある息子。シール貼りが終わると、落ち着きなく足をバタバタさせているので、「しりとりをしよう」と言う母
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多分ですが羽田から九州上空までは大人しくできていました。以後足バタバタでしたが…(汗)。

目的地に到着してから、息子にはゲートなど行先を確認したり、チケットを渡す係を担ってもらいました。係があることにより息子自身が常に親がいるのかを意識して、そばから離れないようにしてくれたので乗り切れました。
ASDとADHDのある息子と両親の空港での様子。ゲートなど行先を確認したり、チケットを渡したり、トランクを転がすことで両親とはぐれずに移動できました
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そして帰宅後

無事帰省することができ、自宅に帰宅した母は疲れ果てソファーの上でぐったり。気にせず「お腹すいた」と言うASDとADHDのある息子。
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普段のお出かけでは「まだー?」「どこまで行くの~?」「疲れたー」などとを言う息子。折角の楽しい帰省ですから、何が何でもテンションを下げたくないという親の必死な作戦だったのでした。

せわしないので帰宅後は疲れ果て「二度と息子と遠出はしたくないな…」と思ってしまいましたが、今では良い思い出です。

執筆/かなしろにゃんこ。
(監修:井上先生より)
これから夏休みで家族で帰省する機会も多いと思いますが、非常に参考になるコラムだと思います。「静かにしなさい」「じっとして」とか注意するだけでなく、時間つぶしのグッズを用意されたり本人の特性を活かせるような役割を与えたり、さまざまな工夫があると長い時間の移動も楽しくなると思います。
楽しい雰囲気の中で新しい体験を積むことが今後の子どもさんの自信にもなっていくとよいと思います。
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