今すぐは無理でも、将来的に改善できますか?

ーー今はコントロールが難しくても、成長すると改善していくという見込みはありますか?

三木先生:もちろん個人差はありますが、どんなお子さんでも成長はしますので大きくなるにつれ改善する可能性はあります。僕が診ている重度の知的障害があるお子さんも、完全にTPOをわきまえるのは難しくても外からのオーダーは入りやすくなっていますね。そうやって聞き入れてくれることで周りに迷惑をかけることは減っていると感じます。

でも最終的には「枠組みをつくってあげる」ことが大事かなと。ABA的な感じで。やっぱり本人の損得の経験で動機づけするのが一番身につくんじゃないかと思います。

ーーなるほど動機づけ…。そう言われると、私は「ほぺろうは理解していないからできない」と思ってたんですけど、もしかしたら「理解はしているけどやりたくない」という可能性もあるかなって気がしてきました。

三木先生:納得して聞き入れてくれるかは、損得の経験を積み重ねていくことで行動をコントロールできるようになっていきます。経験から蓄積した理解を高めていき物事を判断する「行動学習」をしていくと、ある程度統制できていくと思います。

状況による音量の使い分けはシーンの理解ができていればいるほどやりやすいです。気をつけなければいけないのは、「声を発するのは良くない」というインプットになってしまわないようにということですね。本当は声を出したいのに制限されてしまうとほぺろう君はしんどいと思うんです。なので、そこはもうちょっと理解が進んでからアプローチする方がいいかな。
奇声について、状況によって音量を使い分けられるようになるのが望ましいが「声を発してはいけない」と思われないように気をつけましょうと聞き、ハッとする母。
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感想

三木先生のお話を聞いているうちに、ほぺろうに対する私の根底の要求は「奇声をコントロールしたい」というより「TPO(状況)を理解してほしい」なんだと気づきました。

「奇声」という悩みでしたが、社会性を鍛えることで全ての解決に繋がっていくんだろうなと。今のほぺろうは階段が100段あるうちの1段目くらいの状態ですが、少しずつ経験値を積み上げてTPOに合った行動をとれるようになってくれたら嬉しいです。

また、締めくくりに三木先生が仰った「そもそも“声を発するのは良くない”と思われるのは望ましくない」という言葉にハッとさせられ、発語を促すために奇声は逆に抑えつけない方がいいかもと考えを改めました。

外出先ではどうしても公共のTPOが求められるので、"今は"必要に応じて大人が外部的に働きかける方法を取り、ほぺろうの今後の成長に期待したいです。
自閉スペクトラム症と知的障害のあるほぺろうには、将来的に状況理解は身につけてほしいけど、ストレスのない環境で発語を楽しめるにしてあげたいと思う母。
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執筆/ぼさ子
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