「送り」があるということは「お迎え」もある!
お迎えは保護者が保育室に入り、お帰りの会で一斉にサヨナラのあいさつをしてから子どもを連れて帰る、というスタイルでした。
その日、子どもに何事もなければそのまま帰れるのですが、何か連絡事項がある場合は先生に個別に呼び止められます。
入園後しばらくはすぐに帰れたのですが、徐々に先生に呼び止められる回数が多くなっていきました。
「お母さん、ちょっとすみません…」
「今日こんなことがあって…」
あまりにも頻繁に呼び止められるので、声を掛けられる前に帰ろうとすると…
その日、子どもに何事もなければそのまま帰れるのですが、何か連絡事項がある場合は先生に個別に呼び止められます。
入園後しばらくはすぐに帰れたのですが、徐々に先生に呼び止められる回数が多くなっていきました。
「お母さん、ちょっとすみません…」
「今日こんなことがあって…」
あまりにも頻繁に呼び止められるので、声を掛けられる前に帰ろうとすると…
不調はあとからやってくる
入園一ヶ月を過ぎたころには、周りの子どもたちは園生活にも慣れ、保育室はもう動物園ではなくなりました。それに伴い“覗ケル穴”の人気もピークアウト、穴ユーザーは私のほかに2、3人といった感じになりました。
周りの子どもたちが落ち着いていく一方、娘はよく腹痛を訴えるようになっていきました。発達障害の娘は初めての集団生活にストレスを感じていたのだと思います。便秘や下痢はなかったので、病院では整腸剤が処方されました。
私は「このお薬を飲むとお腹が痛いのがなくなるよ」と言って娘を安心させることを心掛けました。
近くに親戚もいなく、主人は単身赴任で娘と二人きりで暮らしていた私。初めての子育てはどうしたら良いのか分からないことだらけでした。
周りの子どもたちが落ち着いていく一方、娘はよく腹痛を訴えるようになっていきました。発達障害の娘は初めての集団生活にストレスを感じていたのだと思います。便秘や下痢はなかったので、病院では整腸剤が処方されました。
私は「このお薬を飲むとお腹が痛いのがなくなるよ」と言って娘を安心させることを心掛けました。
近くに親戚もいなく、主人は単身赴任で娘と二人きりで暮らしていた私。初めての子育てはどうしたら良いのか分からないことだらけでした。
担任の先生からのうれしい提案
そんなある日、担任の先生が連絡帳に『ご家庭の様子と園での様子との連絡を密にして、お子さんにとって良い方向に向かっていけるよう関わっていきたいと思います。何かありましたらお知らせください。』と書いてくださいました。
それまで幼稚園の連絡帳には欠席などの連絡事項だけしか書いていませんでしたが、この日から私は連絡帳に
・家での娘の様子
・自分が行っている娘への声掛けの方法
・療育の先生に言われたこと
などを書き始めました。
先生も園での様子を書いてくださり、私は『家庭での娘』と『幼稚園での娘』の違いを知ることができました。
“覗ケル穴”から見ただけでは分からない娘の様子や変化、お迎えのときだけでは伝えきれない娘の情報を私たちは連絡帳を通して共有しました。
幼稚園の先生が娘への対処法を一緒に模索してくれることを私はうれしく、そして心強く感じました。
それまで幼稚園の連絡帳には欠席などの連絡事項だけしか書いていませんでしたが、この日から私は連絡帳に
・家での娘の様子
・自分が行っている娘への声掛けの方法
・療育の先生に言われたこと
などを書き始めました。
先生も園での様子を書いてくださり、私は『家庭での娘』と『幼稚園での娘』の違いを知ることができました。
“覗ケル穴”から見ただけでは分からない娘の様子や変化、お迎えのときだけでは伝えきれない娘の情報を私たちは連絡帳を通して共有しました。
幼稚園の先生が娘への対処法を一緒に模索してくれることを私はうれしく、そして心強く感じました。
担任の先生との連絡帳でのやり取りは年少~年中~年長と、担任の先生が変わっても、卒園するまで続きました。このやり取りは、私たち親子と支援者との『つながり』の原点となったのでした。
執筆/荒木まち子
執筆/荒木まち子
(監修:井上先生より)
親として園での子どもの様子はとても気になるものだと思います。うまく適応しているように見えても、無理をしているかも…と心配になるかもしれません。荒木さんのように、お子さんが腹痛を訴えたりする場合、園の先生との連携が必要になると思います。登園渋りもある場合は、登園して最初の活動を本人が好きで落ち着けるような活動にしてあげたり、苦手な活動に対して個別の支援を考えたりすることも必要かもしれません。連絡帳は連携の手段のひとつとして有効かと思いますが、場合によっては電話や面談と組み合わせるとお互いに負担が少なくて済むでしょう。
親として園での子どもの様子はとても気になるものだと思います。うまく適応しているように見えても、無理をしているかも…と心配になるかもしれません。荒木さんのように、お子さんが腹痛を訴えたりする場合、園の先生との連携が必要になると思います。登園渋りもある場合は、登園して最初の活動を本人が好きで落ち着けるような活動にしてあげたり、苦手な活動に対して個別の支援を考えたりすることも必要かもしれません。連絡帳は連携の手段のひとつとして有効かと思いますが、場合によっては電話や面談と組み合わせるとお互いに負担が少なくて済むでしょう。
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