自閉症息子、発達検査の度に大暴れ!「受ける意味ある?」と思っていたけれど… 6歳の発達検査で気づいた「検査の意義」

ライター:みん
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発達障害がある子どもにとって、さまざまな支援を受けるために避けては通れないのが発達検査だと思います。子どもの発達を数値化し、凸凹を知ることで、より適切な支援につなげていくことができるので、発達検査が重要なのは分かっていたのですが、親としては毎回複雑な気持ちで検査を受け、どんどん下がるわが子の発達指数に落ち込んでいました。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

初めて発達検査を受けることになって…

Pが初めて発達検査を受けたのは2歳のころでした。受給者証を取得するために、保健センターで新版K式発達検査を受けたのですが、初めての場所で初めての人と受ける検査は、Pにとってはハードルが高かったようでした。その日は検査をほとんどやろうともせず、測定不能で正確な数値を出すことができませんでした。そもそも、そのときはまだ2歳だったこともあり、この先の成長の可能性を考えると、初めての発達検査だけでは、Pの障害の程度を正確に把握することはできなかっただろうと思います。
検査を受けるまでが大変。検査室に入ることを嫌がり大暴れする自閉症息子を抱きかかえ「大丈夫だよ」と声をかける母
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発達検査をまともに受けることができなかった。

3歳、4歳のころは、まず検査を受けるまでが大変でした。初めての検査は保健センターで受けたのですが、その後は療育手帳を取得するときと更新するときには子ども家庭センターで、そしてそれ以外では療育園で担当の心理士さんが検査をしてくれていました。検査の度に毎回場所も人も変わるので、自閉スペクトラム症のあるPにとっては慣れない環境で長時間座って検査をすること自体が難しいものでした。

そして検査を受ける度に数値は下がり、知的障害の程度は2〜3歳では軽度だったのですが、4〜5歳では中度になりました。最初は結果に落ち込むこともありましたが、徐々に結果に一喜一憂しなくなっていきました。私は「どうせPはまともに検査を受けることができない」と最初から諦め、いつからか発達検査をすること自体にあまり意味を感じなくなってしまっていました。
集中できず癇癪を起こしてしまったり、着席できずにウロウロしてしまったり、先生を部屋から追い出そうとしたりして、自閉症息子は発達検査を正確に受けることができなかった。
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発達検査をすることにあまり意味を感じなくなったけれど…

でも、その考えが変わったのが、Pが6歳になって受けた療育園での最後の発達検査です。
担当の心理士の先生が、Pがスムーズに検査を受けるためにはどのようにすれば良いのか?と考え、検査の前に検査の環境を整える準備をしてくれていました。そして、P自身も6歳になって、ある程度座れるようになり、視覚支援や順番も理解できるようになっていました。見通しが立つと検査に対して不安もなくなるのか?いつも以上にスムーズに検査を受けることができていました。
発達検査を行う先生が検査の順番を視覚的に示してくれた。見通しが立つとスムーズに指示が通り、自閉症息子も落ち着いて発達検査を受けることができた。
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