学校で話せない、固まる…場面緘黙の娘の気持ちを「もっと理解したい」担任の先生が、娘と始めたコミュニケーション手段

ライター:まりまり
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現在小学5年生の次女。
2年生の3学期のときに場面緘黙(選択性緘黙)の診断を受けています。
診断を受けたあと、3年生に進級して新しいクラスになって、担任の先生との初めての面談がありました。
今回は、そこで知った、先生の次女に対する気持ちについてのお話です。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

進級後初めての面談

3年生に進級した1学期に、担任の先生との初めての面談がありました。
2年生のときの担任の先生には、次女に場面緘黙の診断がついたことなどについてお話していましたが、新しい担任の先生は、場面緘黙については全く知りませんでした。なので、まずは場面緘黙について説明することにしました。
場面緘黙の次女の特性について、新しく担任になった先生に説明する母
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私が次女の場面緘黙の症状についてお伝えしたとき、先生から以下のようなお話がありました。

体育の授業の中で

ちょうど面談のあった日に体育の授業があり、マット運動をやったそうです。
次女がなかなか取り組めずにいたらしいのですが、先生自身、次女の気持ちが分からず、どう声を掛けたら良いか迷ったとのことでした。
体育の時間に、マット運動をしているとき、マットの前でじっと固まる次女を見つめ、困った様子の先生。
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あとで私が次女にこのときの次女自身の気持ちについて聞いたところ、「マット運動自体が嫌でやりたくない訳ではなくて、頑張って練習してできるようになりたい」という気持ちがあったそうです。
でも、先生から見たときに、ほとんど話さず、表情の変化も乏しく、積極的に取り組むわけでもないので、次女がどう考えているか分からず、対応に困ってしまったのだそうです。

次女がどう思っているか、先生も分からなかった

ここで初めて、「先生も次女の気持ちが分からなくて困っている」ということが分かりました。
親として、次女自身の困り感には注意をしていましたが、同時に先生も次女が何を考えているか分からず、どう対応して良いか難しいと思っているんだということが見えてきました。
学校生活の中では、場面緘黙の症状が前面に出てしまって、本来の次女自身を知る機会は少ないのかも…。
「次女さんが本当はどう思っているのか、私も知りたいと思っています」と話す担任の先生。
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でもこのとき先生が、次女自身について「理解したい」と思っていることが分かって、うれしい気持ちになりました。
次ページ「短い日記の交換」

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