PTSDとうつ病の関連性

PTSDはうつ病が併発しやすい病気で、以前は楽しんでいたことに対する関心が薄れたりします。

SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などの抗うつ薬はうつ病を併発していなくてもPTSDの治療に用いられることがありますが、うつ病や不安症の併発している場合は特に効果的と言われています。

ただ、子どもの場合は大人以上に原因が複雑で、うつ病かPTSDかの判別が難しいので注意してください。また、併発している場合に、うつ病とPTSDのどちらが一次症状でどちらが二次症状なのかを判断するのも簡単ではありません。判断が難しい場合は、受診して「出ている症状」を抑えることが大切です。
参考:PTSD|厚生労働省・みんなのメンタルヘルス
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_ptsd.html

もしPTSDになりそうなシーンに遭遇してしまったら

お子さんと一緒にいるときに重大な出来事に遭遇してしまったときに備え、次の3つを覚えておきましょう。

1.安全と安心の保証を第一に!
まずは、生命の安全(環境の安全)、身体の安全、心の安心を確保しましょう。特に、子どもの心の安心を守るためには「落ち着いて行動している姿を見せる」「正確な情報を伝える」「子どもの不安な感情を受け止める」ことが大切です。

2.生活をなるべく普通に戻す
出来事に遭遇する前の生活になるべく早く戻すことを心がけましょう。幼稚園や学校生活への復帰、親子関係や友人関係の回復、遊びの時間の確保などが特に大切です。

3.気持ちをゆったりさせる
出来事に遭遇したときの不安を長引かせないために、生活に気持ちを安定させる方法を取り入れてみましょう。

ヨガ・ストレッチ・散歩・静かな音楽を聞くなどさまざまな方法がありますが、特におすすめなのは『呼吸法』です。鼻から吸って、口から吐き出す呼吸を、ゆっくり行いましょう。お子さんが小さくてうまくできない場合は、風船やシャボン玉などを利用する方法もあります。

子どものPTSDは大人に比べ、外傷の影響が深刻になることがあるため、細やかな配慮が必要になります

子どものPTSD(Post Traumatic Stress Disorder :心的外傷後ストレス障害)は、心の外傷体験に対する反応が長期的に続いている状態です。子どものPTSDは大人に比べ、外傷の影響が深刻になることもあるため、細やかな配慮が必要になります。

特に現代では、インターネットで衝撃的な映像を目にしてしまう機会も増えました。他者が傷ついている映像などを見ることも、PTSDの原因になる可能性があるので注意しましょう。

もし、お子さんが心の外傷体験に遭遇してしまったり、PTSDではないかと感じる症状が見られたりした場合、まずは安全と安心の確保に努めることが大切です。その上で、症状が長いまたは重いと感じる場合は、速やかに専門家に相談してください。
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