「おれも初めからこのクラスがよかった」という発言に通常学級を選んだことを後悔…
そして月日は流れ、長男が卒業間際のときのことです。私は、長男から忘れられない言葉を聞くことになりました。次男の過ごす特別支援学級を見て「おれも初めからこのクラスがよかった」と、ふと言ったのです。
やっぱりこっちの方が合っているよね、初めに気がつかなくてごめんね、ずっと苦しかったね…。越境してでも、特別支援学級に入れればよかったかな、そんな思いが私の中に渦巻きました。
違和感を無視しないで特別支援学級を選んでいたら、長男は不登校にならず、学校を楽しいと思えたかもしれない…今となっては正解は分かりませんが、とても考えさせられた出来事でした。
やっぱりこっちの方が合っているよね、初めに気がつかなくてごめんね、ずっと苦しかったね…。越境してでも、特別支援学級に入れればよかったかな、そんな思いが私の中に渦巻きました。
違和感を無視しないで特別支援学級を選んでいたら、長男は不登校にならず、学校を楽しいと思えたかもしれない…今となっては正解は分かりませんが、とても考えさせられた出来事でした。
現在の長男は、学区の中学校には行きたくないということで、私立の不登校特例校に籍を置き、主にオンラインで授業に参加しています。週1回は登校するようにと私や夫から言っており、今のところそれは守ってくれていますが、本人いわく「できれば週1回すら行きたくない」とのことです。私立中学在籍だと市の制度の通級指導教室は使えないそうで、今は通っていません。
今後、できれば学校で楽しく過ごせるようになってほしい、学校が無理なら放課後等デイサービスや、オンライン上でもいいので仲間をつくって、人と関わることへの抵抗感が減るといいな、と親としては思っています。自分に自信を持って、得意を伸ばせたら、幸せな人生を送れそうな気がします。
子どもたちには、幸せな人生を送ってほしいと心から願っています。
イラスト/カタバミ
エピソード参考/ちゃいぬ
今後、できれば学校で楽しく過ごせるようになってほしい、学校が無理なら放課後等デイサービスや、オンライン上でもいいので仲間をつくって、人と関わることへの抵抗感が減るといいな、と親としては思っています。自分に自信を持って、得意を伸ばせたら、幸せな人生を送れそうな気がします。
子どもたちには、幸せな人生を送ってほしいと心から願っています。
イラスト/カタバミ
エピソード参考/ちゃいぬ
(監修:新美先生より)
少し後悔したエピソードをあえてお話しくださってありがとうございました。
大人数の児童が一つの教室の中で全員ほぼ同じことをやるのが当たり前という現在の公教育の枠組みでは、さまざまな理由でその場所で学習したり生活することが苦しくなる、学校に合わないお子さんが一定数いるのはもはや当然のことだと思います。長男さんの7年余りの学校とのおつき合いの歴史をお伺いして、その都度一生懸命頑張っていた長男さんとそれに寄り添ってご苦労されたお母さまの様子が伝わり、涙しました。本当にお疲れ様です。
通常学級の流れには何となく違和感を感じたり、ひそかにストレスをためてしまうお子さんが、心身疲弊して学校に行けなくなったり、それでもちょっとよくなるとまた頑張って登校して、再びストレスをためて疲弊してという繰り返しの日々を送るのは本当に苦しいです。そんな中で、自分らしさにフィットする通級指導教室の先生と出会えたのは長男さんにとって良かったですね。
長男さんが、小学校卒業式間際に「おれも初めからこのクラスならよかった」とおっしゃられたとのこと。これはお母さまとしては後悔してしまう言葉だったかもしれません。この時期の長男さんの本音からの言葉だったとは思います。もっとスムーズに、本人のペースで過ごせる場につながっていたらというのは振り返れば思うことでしょう。そうはいっても、環境としてはベストじゃなかったとしても、長男さんとお母さまが、試行錯誤しながら過ごした6年間のなかで、長男さんご自身がさまざまに実感して、自身の糧として得られたものがたくさんあるのではないでしょうか。その経過があって自己理解が深まっているからこその「おれも初めからこのクラスならよかった」という言葉が長男さんから出てきたのかもしれません。
支援者の側としては、今回のエピソードからも、本人に適した環境を早めにきちっと情報提供してつなげていかないといけないということについて、身を引き締めることは必要です。
現在の長男さんが、不登校特例校でオンラインで授業を受けたり、週1回登校したりとマイペースに学校と付き合えているとうかがえてほっとしています。自分に合った環境を選んで、自分らしい生活をしていくなかで、信頼できる人間関係を増やしていけることを願っています。
少し後悔したエピソードをあえてお話しくださってありがとうございました。
大人数の児童が一つの教室の中で全員ほぼ同じことをやるのが当たり前という現在の公教育の枠組みでは、さまざまな理由でその場所で学習したり生活することが苦しくなる、学校に合わないお子さんが一定数いるのはもはや当然のことだと思います。長男さんの7年余りの学校とのおつき合いの歴史をお伺いして、その都度一生懸命頑張っていた長男さんとそれに寄り添ってご苦労されたお母さまの様子が伝わり、涙しました。本当にお疲れ様です。
通常学級の流れには何となく違和感を感じたり、ひそかにストレスをためてしまうお子さんが、心身疲弊して学校に行けなくなったり、それでもちょっとよくなるとまた頑張って登校して、再びストレスをためて疲弊してという繰り返しの日々を送るのは本当に苦しいです。そんな中で、自分らしさにフィットする通級指導教室の先生と出会えたのは長男さんにとって良かったですね。
長男さんが、小学校卒業式間際に「おれも初めからこのクラスならよかった」とおっしゃられたとのこと。これはお母さまとしては後悔してしまう言葉だったかもしれません。この時期の長男さんの本音からの言葉だったとは思います。もっとスムーズに、本人のペースで過ごせる場につながっていたらというのは振り返れば思うことでしょう。そうはいっても、環境としてはベストじゃなかったとしても、長男さんとお母さまが、試行錯誤しながら過ごした6年間のなかで、長男さんご自身がさまざまに実感して、自身の糧として得られたものがたくさんあるのではないでしょうか。その経過があって自己理解が深まっているからこその「おれも初めからこのクラスならよかった」という言葉が長男さんから出てきたのかもしれません。
支援者の側としては、今回のエピソードからも、本人に適した環境を早めにきちっと情報提供してつなげていかないといけないということについて、身を引き締めることは必要です。
現在の長男さんが、不登校特例校でオンラインで授業を受けたり、週1回登校したりとマイペースに学校と付き合えているとうかがえてほっとしています。自分に合った環境を選んで、自分らしい生活をしていくなかで、信頼できる人間関係を増やしていけることを願っています。
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コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
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