臨床心理士さんの答えは…

この臨床心理士さんのお話では、学校によって対応にもバラつきがあるとこと。
場面緘黙について良く知らないまま対応しているところが一部あることや、みんなの前で無理やり話させるなど間違えた対応をしているケースもあるということでした。
「場面緘黙についてあまり知らないまま対応していたり、間違えた対応をしているケースも中にはあったりするんです」との臨床心理士の先生のアドバイス
場面緘黙について理解した上での支援が大切
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その点について、学校方と良くお話したほうが良いとのことだったので、特別支援教室の先生方との話し合いの際に、確認してみることにしました。

その後特別支援コーディネーターの先生と通級の担当の先生と面談

その後、次女の学校の特別支援コーディネーターの先生との面談があり、私が不安に思っている点について素直に質問してみることにしました。
「不安に思うことがありまして…」とドキドキしながらも特別支援コーディネーターの先生に質問した母
不安な点を特別コーディネーターの先生に質問
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こういう質問をすると失礼かな?とも思ったりしましたが、先生は、私の不安を良く理解してくれ、丁寧に答えてくれました。
通級指導教室には、次女以外にも場面緘黙のお子さんが通っていること、また、場面緘黙の症状の軽減より、まずは次女が安心して過ごせる環境づくりを目指していくこと、さらには、今後、同じ小学校にいる長女の卒業による次女の心理面の変化についてまでお話がありました。
場面緘黙への理解と経験、学校での居場所づくり、安心して過ごせるための支援、長女卒業後の次女の心理面など、特別支援コーディネーターの先生は詳しく答えてくれた
母の不安に丁寧に答えてくれた特別支援コーディネーターの先生
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次女の気持ちを優先してくれる対応に安心した

特別支援コーディネーターの先生のお話で、場面緘黙について理解があること、次女の気持ちをよく考えてくれていることが分かり、かなり不安が解消されました。
「本当に大丈夫?」という感じの質問をするのは失礼かなと思ったりもしましたが、それが安心して次女を通わせられることに繋がり、思いきって聞いてみて良かったなと思った出来事でした。

執筆/まりまり
(監修:初川先生より)
ことばの教室を利用の前に感じた不安についてのエピソードをありがとうございます。ことばの教室であれ、通級指導教室、特別支援学級などの本来的な役割(どんな目的で設置されているか、定義的な意味合い)は決まっていますが、実際に中でどのように何が行われているかというところは聞いてみないと分からないところではあります。特に、場面緘黙のお子さんに関して、ことばの教室の利用は第一選択肢とは言えない面があるので、クリニックの臨床心理士さんはすぐに決めるのではなくもっと情報収集をするよう助言されたのでしょう。ただ、どんな場合であっても、お子さんが通うかもしれない教室等については、直接面談してお子さんの状態や課題をお伝えすると共に、その教室で何をどのように行っているか、何を大切にしているのかといったことは確認しておくほうがよいでしょう。

今回はコーディネーターの先生から、どうして次女さんにことばの教室が良さそうなのかについての詳細なお話をうかがえてよかったですね。ことばの教室というものは良いものらしいから使ってみよう!と決めてしまうのではなく、事前に内情をよく知る先生から実際に次女さんに対してどんなことができそうか、何を大切に指導・支援を行うのかについて知ってから利用の意志を固めるのとでは、だいぶ安心感が違うのではないでしょうか。何かを決断する際には不安が浮かぶことも自然なことです。大人が情報収集することで一歩安心につながりうる。今回のエピソードはそれを伝えてくれているように感じます。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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