二人の不器用さを克服させたい! 母がチャレンジしたこと

小さな頃から二人とも不器用さを指摘されていたため、私もいろいろなことを試しました。体操教室やスイミングにも行きましたが、苦手だと最初からわかっていることはやりたくありませんよね。コーチには不器用であることなど状況を伝えて見てもらっていましたが、プールでは静かにおぼれたり、何もしていないのにプールサイドから落ちたりとなかなかうまくいきませんでした。

療育でも運動をしてくれるところがありますが、当時はなかなか空きがなかったため、私はよく子どもたちをアスレチックに連れて行きました。ハイハイ運動をしたり、丸太渡りやトランポリンでバランス感覚を鍛えたり……。また、100均のものを使って指先訓練用のアイテムを作り、箸で掴むゲームにも取り組みました。

これらが具体的にこういう効果を上げたということは言えないのですが、遊びに取り入れて取り組めたので楽しい思い出にもなり良かったと思います。むしろ、もっとたくさんやっていればと思っています。

不器用さのある2人だけど……これからも笑って元気に過ごしてほしい

不器用な二人ですが、大きくなるにつれてやれることも増えています。小さい頃、私が小学校の掲示物の前で感じた切なさは、私の中ではもう吹き飛んでいます。

不器用さもそれぞれですが、性格も正反対な兄妹。母としては、二人とも不器用さを苦にせず、失敗してもくじけず、笑って元気に成長していってほしいです。

イラスト/星河ばよ
エピソード参考/梛丹

(監修:鈴木先生より)
母子手帳には1歳半や3歳時健診の左側に親がチェックする項目が列挙されています。最後に「子育てに困難を感じましたか」という項目があり、私はそこを一番重要視しています。普通なら「いいえ」に〇がついているのですが、私の外来に来るお子さんについては「どちらともいえない」や「はい」に〇のついているケースが多々見受けられます。それでも健診担当の保健師さんからは何もコメントのもないまま通過しています。できるだけ早期に介入し、療育を開始するのが望ましいのですが……。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如・多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。


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