家庭でできる便秘解消法や薬での治療はどんなものがあるの?

食事・生活習慣など家庭でできる対策

便秘解消のために、家庭でできる対策は以下のようなものが挙げられます。

・睡眠
早寝早起きをし、規則正しい生活を送ることが大切です。

・食事
バランスのとれた食事を3食きちんと摂り、決められたおやつの時間以外には間食を避ける、こまめに水分を摂る、「野菜、海藻、 果物、芋類、豆類」など食物繊維を多く含む食材を取り入れる、などが大切です。

・運動
身体を動かすことで、腸の運動が活発になり、便通をよくすると言われています。

・決まった時間にトイレに行く
ただし、無理強いや長い時間かけることは避けます。便が出たら大いに褒めてあげましょう。便意を感じたら、トイレに行くことも大切です。

なお、赤ちゃんの場合、哺乳不足(水分不足)の場合もあるので、体重を測るなどで確認してみましょう。綿棒での肛門刺激や薄めた果汁を飲ませるなども、便秘改善の助けになります。

子どもの便秘でよく使われる薬の種類など

生活習慣や食事で便秘の症状がなくならない場合には、内服薬を使用することもあります。かかりつけ医の指示に従い、用法用量を守ってしっかり飲ませることが大切です。

子どもの便秘によく使われる薬(かっこ内は製品名)として、下記のものが挙げられます。

・浸透圧性下剤
【糖類】 
・マルトース(マルツエキス)
・ラクツロース(モニラックなど)
【塩類】
・酸化マグネシウム(カマ、カマグ、マグミットなど)
・水酸化マグネシウム(ミルマグ)
・刺激性下剤
・ピコスルファートナトリウム(ラキソベロン)
・センノシド(プルセニドなど)
・坐薬
・ビサコジル(テレミンソフト)
・炭酸水素ナトリウム+無水リン酸二水素ナトリウム(新レシカルボン)

内服薬以外には浣腸を行うこともあります。すぐに効果が得られるという利点がありますが、硬い便を排泄する際に肛門が切れて痛みを伴うこともあります。

週に3回以上、苦しくなく、痛くなく排便できることが治療の目標とされています。お子さんによっては、治療後2~3日に1回の排便で良好な排便習慣と判断することもあります。
参考:日本小児栄養消化器肝臓学会|小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン[2013]
https://www.jspghan.org/guide/index.html
参考:小児の便秘 - 23. 小児の健康上の問題 - MSDマニュアル家庭版
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/23-%E5%B0%8F%E5%85%90%E3%81%AE%E5%81%A5%E5%BA%B7%E4%B8%8A%E3%81%AE%E5%95%8F%E9%A1%8C/%E4%B9%B3%E5%85%90%E3%81%A8%E5%B9%BC%E5%85%90%E3%81%AE%E7%97%87%E7%8A%B6/%E5%B0%8F%E5%85%90%E3%81%AE%E4%BE%BF%E7%A7%98

まとめ

便秘は子どもに起きる疾患として頻度の高いものですが、「たかが便秘」と甘く見て放置してしまうと、悪化する可能性があります。「ウンチが出ない」「出すたびに痛い」状態が続くとそれがストレスになったり、園や学校生活にも支障をきたすことになりかねません。診断・治療を早くスタートすれば、のちの経過も良くなります。深刻になりすぎたり、心配しすぎる必要はありませんが、できるだけ早めにかかりつけ医に相談しましょう。
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