よく聞く「発達障害グレーゾーン」。何を指すの?【公認心理師・井上雅彦先生にきく】

ライター:発達障害のキホン
よく聞く「発達障害グレーゾーン」。何を指すの?【公認心理師・井上雅彦先生にきく】のタイトル画像

「発達障害グレーゾーン」ってよく聞くけれど一体何を指すの?──そんなことを知りたいとき、専門の先生の解説があると心強いですね。ここでは「発達障害グレーゾーン」について、鳥取大学 大学院教授で発達障害を専門とする井上雅彦先生が分かりやすく教えてくれます。(取材/LITALICO発達ナビ編集部) 

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

Q:発達障害グレーゾーンとはなんでしょうか?

A:発達障害のいくつかの症状はあるけれども診断基準に満たないものをグレーゾーンといっています。
回答:井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
回答:井上 雅彦先生(鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授)
Upload By 発達障害のキホン
発達障害のいくつかの症状はあるけれども診断基準に満たないものをグレーゾーンといっています。母集団的には、発達障害に診断がある人よりも発達障害未診断の人のほうが多いと言われています。

診断基準には満たないものの、困難な部分のいくつかは発達障害のある子どもと共通の原因で起こっている可能性があるため、環境的な工夫や、問題行動を解決するスキルの学習など、発達障害の特性に合わせた同様の支援が有効です。
不器用な発達グレー息子、お箸が急に上達した理由は?大事なのは練習よりも…のタイトル画像

不器用な発達グレー息子、お箸が急に上達した理由は?大事なのは練習よりも…

発音が不明瞭で他の人に伝わらないのタイトル画像

発音の練習をするときに、大人が心がけたい「子どもが楽しんで取り組むための工夫」は?

習い事が長続きしない発達グレー息子が「eスポーツ」にはまった!楽しいだけではないその魅力とは?のタイトル画像

習い事が長続きしない発達グレー息子が「eスポーツ」にはまった!楽しいだけではないその魅力とは?

運動会は苦行!? 踊らない!疲れで大癇癪!5歳発達グレー息子の年少、年中を振り返るのタイトル画像

運動会は苦行!? 踊らない!疲れで大癇癪!5歳発達グレー息子の年少、年中を振り返る

不器用さのある発達グレー息子、苦手なことは「この子のペースで」って甘やかし?実母、義弟の言葉にモヤモヤして…【読者体験談】のタイトル画像

不器用さのある発達グレー息子、苦手なことは「この子のペースで」って甘やかし?実母、義弟の言葉にモヤモヤして…【読者体験談】

(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

追加する

バナー画像 バナー画像

年齢別でコラムを探す


同じキーワードでコラムを探す



放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。