抗インフルエンザ薬を飲まなかった息子はなかなか解熱せず……

その後程なくして私も発熱、検査を受けたところインフルエンザと判明しました。おそらく息子もインフルエンザだったのでしょう。

私は抗インフルエンザ薬を飲んだのでほどなく快方へ向かいましたが、薬を飲んでいない息子はなかなか解熱しませんでした。1週間以上、熱が上がったり下がったりしていたので、本人もとてもつらかったと思います。
薬を飲んでいない息子はなかなか解熱しませんでした。
薬を飲んでいない息子はなかなか解熱しませんでした。
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往診はとてもありがたいものですが、往診の先生はお一人でいらっしゃっしゃったので、検査時に嫌がる子どもの場合、その対応をする人手は病院のほうがあると改めて感じました(もちろん、病院にもよると思います)。このままだと、今後息子が病気や怪我をした時、「息子に抵抗されることを考えたら、これくらいなら受診しなくても大丈夫かな」と思ってしまいそうです……。

高学年になり体も私より大きくなってきた息子。このままでは通院や検査はさらにハードルが高くなってしまいます。息子が落ち着いて受診できるように、なにか対策を講じなければと改めて思わされた出来事でした。

イラスト/keiko
エピソード参考/あきこ

(監修:藤井先生)
普段のかかりつけ医院に受診されるときには、写真を用いて見通しを持った声かけをされていたのですね。見通しを持てることで落ち着く場合には、その対応をされるのが良いと思います。中には、病院の写真を見るだけで嫌がるお子さんもいるので、お子さんのタイプにもよります。

私の勤めているクリニックでは、お子さんには嘘はつかず、見通しを伝えます。診察に不安な様子が伺える場合には、写真、絵カードなどで示してから診察や検査を行うこともあります。それでも、不安の全てを解消することは難しいのですが、不安がありながらも診察を受けてくれたことを労い、褒めることを繰り返し行なっています。以前までは、血液検査や注射で大暴れであったお子さんも、だんだんと診察が受けられるように成長する姿もみられます。病院の先生、スタッフの方と協力しながら、落ち着いて受診できる工夫を講じることをお勧めします。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。



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