待合室で大ぐずり、診察室で大暴れに、看護師もイライラ…グレーゾーン娘との通院、夫婦で撃沈した冷たい言葉

ライター:とまぱん
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こんにちは、とまぱんです。5歳の娘は発達グレーゾーンです。娘が2、3歳のころ、まだぐずりがひどかったため、外に連れ出す際には覚悟が必要でした。その中でも娘を病院に連れて行くことは私にとっては恐怖。今回は病院に連れて行ったときの大変だった思い出をお話させていただきます。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

看護師さんもイライラ?混み合ってるクリニックに娘がぐずりまくり、パニック

ある日娘が熱を出したので病院へ行くことに。私は娘と病院に行くことが大の苦手でした。待ち時間は大人しく待つことができないし、大きい声でぐずることもよくあったからです。また、娘に少し傷がある状態で行くと「この傷は何?」と医師に問い詰められてるような感じも苦手でした。医師も仕事で聞いてるのは分かるのですが、虐待を疑われている気がして病院のあとはいつも強い疲労を感じていました。そのため、ひとりだと心細くコロナが流行る前は夫も一緒に病院へ同行してもらっていました。

予約した時間に病院へ行くと待合室には人が溢れかえっていました。予約はしたものの混み合っていたためなかなか呼ばれず。娘は体調がよくなかったのもありすぐに機嫌が悪くなってしまいました。本などを持っていって時間をしのげばいいのかもしれませんが、娘は少しでも見慣れたものは全く興味を示さない子どもでした。あらかじめどこか出かけることが分かっているときは毎回新しくシールブックなどを買って持って行っていましたが、急な体調不良だと何も用意しておらず。こういうときのために買いだめしておけばよかったなと、今になっては思います。

娘を優しくなだめても大きい声で怒り続ける娘に私も段々イライラ…。周囲にはほかのお母さんもいましたがそれを気にする余裕もなく、冷たい口調で怒ってしまいました。そんな中やっと呼ばれ、診察室へ。

「お母さんのほうがよく分かってるんだからお母さんが入って!」看護師さんにバッサリ

診察はいつも私が付き添うのですが、娘のぐずりに疲れてしまったのでたまには夫に行ってもらおうと思い、娘と一緒に診察室へ入るようにお願いしました。
すると看護師さんがバッサリ。
病院の待合室で暴れる娘にぐったりする父と母。ようやく診察の順番になったので、疲れ果てた母は父に娘の付き添いをまかせることに。
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「お母さんのほうが子供のことよく分かってるんだからお母さんが診察室に入ってちょうだい!!」と看護師さんがバッサリ。
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はーい。
夫任せにしようとした私も悪いのかもしれませんが、娘のことは夫も私と同じくらい把握してます。あまり自分の子どもを把握してない旦那さんもいるかもしれませんが...。そんな旦那さんだと質問しても答えられないので医師も困るのでしょう。でも、子どものことは全部母親がやりなさい、と言われてる気がしてモヤモヤしてしまいました。

診察中は娘が暴れ倒し、もうカオス状態(笑)。このときちゃんと診察ができたのか覚えていませんが娘が暴れていたため娘の靴が脱げて散乱してました。
診察後、私は娘を抱えるのに必死だったので夫に荷物を持って来るようにお願いしました。夫は娘の靴に気がつかなかったのでしょう。私の荷物だけ持っていこうとすると、看護師さんがまた強い口調で言いました。
暴れる娘を抱えて診察室から退散しようとする母。「荷物よろしく!」と夫に頼む。
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暴れたときに娘の靴が脱げたことに気づかず、置き忘れたまま帰りそうになった夫に対し、看護師さんが強い口調で「ちょっと、お父さん靴忘れてるよ!!」と指摘。ビクッとなる夫。
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夫も撃沈。
娘は暴れたおすし、看護師さんからは冷たくあしらわれるしこの日の病院も大ダメージを受けたのでした...。

5歳になった今、待合室での娘の様子は?

娘は4歳ごろから病院で大人しく待てるようになりました。恐らく、幼稚園生活で「待つ」という習慣ができたからでしょう。もう娘と病院に行くのも怖くなくなりました。あまりに待ち時間が長いときは無音で動画を見せたりしますが20分程度であれば何か遊び道具がなくても静かに待てるようになりました。
ある日、娘と病院へ行くと2歳くらいの男の子が待合室でぐずっていました。付き添っていたのはお父さん。男の子の声が大きく響き渡っていたのでお父さん、大丈夫かな、イライラしちゃうかなとソワソワしてお父さんをチラッと見ました。するとお父さんは男の子の気を紛らわせようと男の子を高い高いして遊んであげていました。
5歳になり病院の待合室で大人しく待てるようになった娘。ある日病院で、2歳ぐらいの男の子がぐずっていて、お父さんが高い高いして遊んであげているが男の子は「離せ―!」と叫んでいる。その親子の様子を心配そうに見つめる母。
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私は娘が病院でぐずっていたときはイライラしてしまっていたのにこのお父さん偉いな...。とひとりで感動。
結局、お父さんが高い高いしても男の子は「離せーーーー!!」と叫んで機嫌が治ることはありませんでしたが昔の娘と重なりお父さんを応援せずにはいられませんでした。

執筆/とまぱん
(監修:井上先生より)
病院での待合や診察場面で大変だったという記憶は多くの親御さんに少なからずあるのではないでしょうか。子どもさんの行動についてそうですが、それ以上にほかの親御さんの目や、医療スタッフの態度など気を遣われることも多かったのではと思います。現在いくつかの総合病院ではスマートフォンアプリの順番呼び出しなどを活用しているところも増えてきました。また治療に関する分かりやすい説明や配慮のための「心理的プレパレーション」など、病院側の配慮も進んでいくと良いと思います。
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