知的障害特別支援学級に通って4年。良かった面と気になる面、そしてまだ尽きぬ悩み
息子は、4年生になった現在も知的障害特別支援学級に通っています。
この4年で息子には大きな変化がありました。なんといっても、入学前と比べて言葉がかなり増えました。学校で学んだことはもちろんですが、おしゃべりが上手なクラスのお友だちの影響が大きいと思います。先生が言っても言うことを聞かないのに、お友だちから言われると素直に聞けることがあるようです。入学前はほぼ大人とのやりとりで、大人が介入しないと子ども同士でやりとりはできなかったので、同じ年齢のお友だちと接することができるようになったというのも成長したなと思います。
入学前は、(こんなに幼いと、クラスメイトから相手にされないんだろうな)と悪い方向に考えていたので、優しく接してくれるクラスのお友だちに感謝しています。息子もクラスのお友だちが大好きです。
この4年で息子には大きな変化がありました。なんといっても、入学前と比べて言葉がかなり増えました。学校で学んだことはもちろんですが、おしゃべりが上手なクラスのお友だちの影響が大きいと思います。先生が言っても言うことを聞かないのに、お友だちから言われると素直に聞けることがあるようです。入学前はほぼ大人とのやりとりで、大人が介入しないと子ども同士でやりとりはできなかったので、同じ年齢のお友だちと接することができるようになったというのも成長したなと思います。
入学前は、(こんなに幼いと、クラスメイトから相手にされないんだろうな)と悪い方向に考えていたので、優しく接してくれるクラスのお友だちに感謝しています。息子もクラスのお友だちが大好きです。
ただ、当初から懸念していた通り、学習面では特別支援学級のクラスのお友だちとはレベルが違います。学年が上がるにつれて、差はますます広がるばかりです。勉強だけでなく体育も個別授業になっているため、もしかしたら小学校在籍中に特別支援学校の判定が出るかもしれません。わが家は地域の中学校の特別支援学級、特別支援学校の中学校両方見学済みで、中学校では特別支援学校を考えているのですが、場合によっては中学生になる前に転校したほうが良いのかもしれないとも思っています。
一方で、今の特別支援学級のお友だちはみんな息子によくしてくれ本人は喜んで通っているため、できれば小学校は今のクラスで卒業させたいとも思うのです。どちらが息子にとっていいのか、答えがでません。
一方で、今の特別支援学級のお友だちはみんな息子によくしてくれ本人は喜んで通っているため、できれば小学校は今のクラスで卒業させたいとも思うのです。どちらが息子にとっていいのか、答えがでません。
特別支援学級ではハードルが高く、希望していた特別支援学校では一日の勉強時間が30分と聞きました。特別支援学級よりはゆったりとしたペースで、特別支援学校よりはもう少し勉強時間が多い、着替えや排泄が自立していて言葉でコミュニケーションのとれる息子のような中度知的障害の子ども向けの教室(学校)があればいいなと、強く望んでいます。
幸いなことに今は「楽しい」と言って学校に通ってくれている息子。これからも同じ気持ちで通ってもらいたい、そのためにどうすればいいのか考える日々です。
イラスト/よしだ
エピソード提供/ゆきこ
(監修:井上先生より)
投稿者さんのお子さんのように知的障害が中程度の場合、知的障害特別支援学級か、特別支援学校か迷われている方は多いと思います。特別支援学校は複数担任制ですので、その面で安定感はあると思いますが、特別支援学級の場合は担任の先生の専門性や力量、クラスメイトの障害特性や相性、人数といった入級前には予測できない不確定要因もあるかもしれません。特別支援学級の場合、地域や学校による違いが大きいので、実際の授業を見たり、どの程度本人に合わせたカリキュラムを作ってもらえるかを事前に中学校と相談していくことが大切だと思います。一方、特別支援学校の場合は、中・軽度の知的障害のある生徒のためのクラスを作っている学校もありますので、こちらも実際に見学に行かれるといいと思います。ベストな選択を考えると悩ましいところですが、いずれの選択肢も合わなければ途中の進路変更も可能です。
幸いなことに今は「楽しい」と言って学校に通ってくれている息子。これからも同じ気持ちで通ってもらいたい、そのためにどうすればいいのか考える日々です。
イラスト/よしだ
エピソード提供/ゆきこ
(監修:井上先生より)
投稿者さんのお子さんのように知的障害が中程度の場合、知的障害特別支援学級か、特別支援学校か迷われている方は多いと思います。特別支援学校は複数担任制ですので、その面で安定感はあると思いますが、特別支援学級の場合は担任の先生の専門性や力量、クラスメイトの障害特性や相性、人数といった入級前には予測できない不確定要因もあるかもしれません。特別支援学級の場合、地域や学校による違いが大きいので、実際の授業を見たり、どの程度本人に合わせたカリキュラムを作ってもらえるかを事前に中学校と相談していくことが大切だと思います。一方、特別支援学校の場合は、中・軽度の知的障害のある生徒のためのクラスを作っている学校もありますので、こちらも実際に見学に行かれるといいと思います。ベストな選択を考えると悩ましいところですが、いずれの選択肢も合わなければ途中の進路変更も可能です。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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