発達障害の子ども向けの訪問看護
訪問看護は、妻が通っているメンタルクリニックの主治医の先生から発達障害の子どもも医師の指示書があれば利用できることを教えてもらいました。息子のかかりつけ医に相談すると、家族以外の大人と過ごす時間を作るのもいいとのことで、週に2回、45分間、息子がやりたいことを中心とした関わりをしていただいています。よくやるのは工作などでしょうか。
息子は訪問看護の時間をとても楽しみにしています。100%息子のことだけを見てくれる人と遊びながら褒められ、そのことで心が満たされるようです。落ち着いた様子を見せるようになりました。
来てくださるスタッフは固定ではなく、4人ほどのローテーションで、年齢も性別もさまざまです。皆さん発達障害に対する理解があり、安心してお任せできています。また、出不精な息子にとっては、自分の家に来ていただけるという違いが大きいようです。
※訪問看護は認知症以外の精神疾患も対象になります。精神科訪問看護を受けるためには、医師の精神科訪問看護指示書が必要です。
息子は訪問看護の時間をとても楽しみにしています。100%息子のことだけを見てくれる人と遊びながら褒められ、そのことで心が満たされるようです。落ち着いた様子を見せるようになりました。
来てくださるスタッフは固定ではなく、4人ほどのローテーションで、年齢も性別もさまざまです。皆さん発達障害に対する理解があり、安心してお任せできています。また、出不精な息子にとっては、自分の家に来ていただけるという違いが大きいようです。
※訪問看護は認知症以外の精神疾患も対象になります。精神科訪問看護を受けるためには、医師の精神科訪問看護指示書が必要です。
息子の今後に向けて
小学校卒業までは、現在のように平日は訪問看護やサッカー、プログラミング教室など何かしら予定がある状態を保ちつつ、予定までの時間をどう過ごすかを工夫していきたいと考えています。暇な時間には児童館に行ってみたり、自分で遊びを見つけて行動できるように促していきたいです。
中学校以降のことはまだ明確には考えられていませんが、何かしらの部活動に所属し、放課後の居場所が持てるとよいと考えています。
最終的な目標は、「自分のことを自分でできるようになり、一人で生きていけるようになること」です。そこに至るまでは時間がかかるとは思いますが、まずは困ったときに感情的にならずに「助けて」と言える力を育てていきたいです。
中学校以降のことはまだ明確には考えられていませんが、何かしらの部活動に所属し、放課後の居場所が持てるとよいと考えています。
最終的な目標は、「自分のことを自分でできるようになり、一人で生きていけるようになること」です。そこに至るまでは時間がかかるとは思いますが、まずは困ったときに感情的にならずに「助けて」と言える力を育てていきたいです。
エピソード提供/チノパン
イラスト/志士ノまる
(監修:新美先生より)
転籍と放課後の過ごし方の変化について聞かせてくださり有難うございます。
お住まいの学区の学校に特別支援学級がない場合など、転籍して別の学区の特別支援学級に通うこともあると思います。そうすると、通学や放課後の過ごし方にも影響があることもありますね。家族にお迎えに来てもらってまで学童に行くのが面倒になるという気持ちになるというのはあるあるですね。
そうはいっても、家で暇になると、かえってイライラしてしまうというのも分かります。学校で頑張ってきた反動で、暇すぎてイライラしてしまうのかもしれません。このような場合、放課後等デイサービスの利用を検討することも多いかと思いますが、今回の場合は空きがなくて利用ができなかったのですね。そこでウルトラC!!訪問看護を利用されたのですね。このような訪問看護の利用のしかたもあるのかと目からうろこでした。
訪問看護は、在宅で療養されている方に対して、医師の指示で訪問看護ステーションから看護師やリハビリ療法士が、ご自宅に訪問して医療的ケアやリハビリ等を行うサービスです。近年では発達障害や精神疾患のあるお子さんを対象とした訪問看護ステーションが、少しずつ増えてきています。まだここ最近増えてきたばかりなので、お住まいの地域によっては、対応している訪問看護ステーションがないところもあるかもしれません。また、あくまでも医師の指示が必要なので、お子さんの状態によって、主治医が適切と判断するかどうかにより、利用できないこともあります。
今回のケースのような訪問看護の利用は、まだまだ一般的ではないかもしれません。発達障害の特性を理解して対応できる専門スタッフが、定期的に1対1で関わってもらえることで、お子さんの心理状態も安定してきたのですね。とても良かったです。
イラスト/志士ノまる
(監修:新美先生より)
転籍と放課後の過ごし方の変化について聞かせてくださり有難うございます。
お住まいの学区の学校に特別支援学級がない場合など、転籍して別の学区の特別支援学級に通うこともあると思います。そうすると、通学や放課後の過ごし方にも影響があることもありますね。家族にお迎えに来てもらってまで学童に行くのが面倒になるという気持ちになるというのはあるあるですね。
そうはいっても、家で暇になると、かえってイライラしてしまうというのも分かります。学校で頑張ってきた反動で、暇すぎてイライラしてしまうのかもしれません。このような場合、放課後等デイサービスの利用を検討することも多いかと思いますが、今回の場合は空きがなくて利用ができなかったのですね。そこでウルトラC!!訪問看護を利用されたのですね。このような訪問看護の利用のしかたもあるのかと目からうろこでした。
訪問看護は、在宅で療養されている方に対して、医師の指示で訪問看護ステーションから看護師やリハビリ療法士が、ご自宅に訪問して医療的ケアやリハビリ等を行うサービスです。近年では発達障害や精神疾患のあるお子さんを対象とした訪問看護ステーションが、少しずつ増えてきています。まだここ最近増えてきたばかりなので、お住まいの地域によっては、対応している訪問看護ステーションがないところもあるかもしれません。また、あくまでも医師の指示が必要なので、お子さんの状態によって、主治医が適切と判断するかどうかにより、利用できないこともあります。
今回のケースのような訪問看護の利用は、まだまだ一般的ではないかもしれません。発達障害の特性を理解して対応できる専門スタッフが、定期的に1対1で関わってもらえることで、お子さんの心理状態も安定してきたのですね。とても良かったです。

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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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