【発達障害・思春期】こだわり、ゲーム依存、学校の提出物…「あるあるお悩み」を専門家と考える。気になるAI利用も

ライター:発達ナビBOOKガイド
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2025年5月発売の『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方(井上雅彦先生監修)』。今回は、本書でコラムをご紹介している、発達ナビ連載ライターの花森はなさんと丸山さとこさんに改めて本を読んだ感想や最近のお子さんのご様子などをお話いただきました。

監修者井上雅彦のアイコン
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
目次

『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』対談

思春期を迎えた子どもの保護者の方が抱きがちな「お悩みあるある」を解決するヒントが満載の『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方(井上雅彦先生監修)』。今回は、本書でコラムをご紹介している、発達ナビ連載ライターの花森はなさんと丸山さとこさんに改めて本を読んだ感想や最近のお子さんのご様子などを井上雅彦先生とお話いただきました。
勉強・学校生活・進路…思春期に悩む保護者へ!『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』井上雅彦先生インタビューのタイトル画像
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勉強・学校生活・進路…思春期に悩む保護者へ!『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』井上雅彦先生インタビュー

「手書き」への強いこだわりで課題ができない(花森はなさん)

花森はなさん「息子は手書きにこだわりがあって……」
花森はなさん「息子は手書きにこだわりがあって……」
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井上先生:『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』には、ASD(自閉スペクトラム症)のある息子さんの通信制高校受験のエピソードを掲載しました。これから進学を検討する方の参考となるコラムをありがとうございました。

花森はなさん:わが家には今回コラムを掲載させていただいた息子のほかにも中学生になったばかりの娘がおりますので、『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』は「悩み事がまさに……!」なものばかりでした。

井上先生:高校生活はどうですか?

花森はなさん:困っていることがあるんです。通信制高校の課題は、比較的簡単でテキストなどから答えを抜き出すものが多いんですが、息子が「手書きしたい」と譲らない一方で、いざ書こうとすると難しく、なかなか実行に移せません。すでに通信制高校の先生とは「キーボード入力」や「保護者による代筆」などについて相談しています。ただ、工夫を取り入れようと促すと息子は怒ってしまうんです。本人のやる気は感じられるのですが……。

井上先生:息子さんは、自分で文字を書くことに強いこだわりがあると。

花森はなさん:はい。手書きの方が勉強になると思っているようなんです。

井上先生:なるほど。私は大学で教えていますが、ここ数年は手書きのレポートを見ていないですね。息子さんが手書きにこだわっているようであれば、学校の先生から息子さんにパソコンでも良いことを直接伝えてもらうほうが良いかもしれませんね。

花森はなさん:親が言うよりも、先生からのほうが良いですか?

井上先生:そうですね。親が言うと、どうしても「なんでだろう」と疑ってしまうことがあります。先生から、提出するレポートは内容がしっかりしていれば手書きである必要はない、手書きかどうかは評価の対象ではないということを言ってもらうほうが本人も納得しやすいと思います。

花森はなさん:分かりました。息子には「書くことが大事」という刷り込みがあるように感じます。

井上先生:義務教育とは違い、高校からは「卒業するために必要な単位をどう取得するか」という考え方が重要になります。そのために、自分の苦手を解消したり補ってくれる便利なツールを使うことも必要になるでしょう。そして大切なのは「困ったことがあれば誰かに相談し、合理的配慮を求めることでうまくできた」という成功体験を積むことです。

花森はなさん:そうですね。この先は親が合理的配慮を申し出るのではなく、本人が申し出る練習をしていかなければなりませんね。やっぱり、どこか「みんなと同じでありたい」という気持ちはあると思うので、まずはそこからですね。

井上先生:「みんなと同じでありたい」は良いと思うのですが「みんなと同じでなければいけない」という思い込みは徐々に緩和していけると良いですよね。ご家庭で「みんなと違うことは、かっこいいんだ」という価値観を少しずつ育んでいくのも良いかもしれません。実際に、世の中にはいろいろな人が活躍しているので、ぜひ例としてお話ししてみてください。

花森はなさん:ぜひ、息子と話してみたいと思います。

『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』で詳しく!

第3章 勉強の悩み
ケース2 学校の授業についていけない!劣等感の強まりも心配……
対策1 強みをつくって自信をつける
対策2 勉強する目的をハッキリさせる
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井上 雅彦(監修)
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不安からゲーム・スマートフォンに熱中してしまう(花森はなさん)

花森はなさん:あと気になるのが、ゲームやスマートフォンに依存しているのではないかということです。暇な時間があると嫌なことや不安なことが思い起こされて耐えられなくなってパニックを起こしてしまったり、家族の誰かが常に相手をしなければならない状態になってしまったりするんです。それで、病院の先生からは「家族が疲れてしまわないように、止めないで本人に任せておきましょう」と言われました。入院していたときもずっとスマートフォンを使っていた状態でしたね。

井上先生:まず、嫌なことや暇な時間があると耐えられないというのは、発達障害のあるお子さんに限らずよくあることです。そしてスマートフォンやゲームを触ってしまうのは、またお子さんだけに限らず、大人も含めて皆そうではないでしょうか。長時間すること自体が悪いことではありませんが、やり始めるとやめられなくなり、生活に支障が出てくることがありますね。具体的にどのような問題が生じているのでしょうか?

花森はなさん:昼夜逆転してしまうので、お薬を出してもらって無理やり生活リズムを整えている状態です。昨年4月に通信制高校に入学したのですが、月に数回あるスクーリングも、ほぼ行けていません。外に出るのがしんどい状態が続いています。そして外出するときはほぼ私が付き添っています。

井上先生:なるほど。体力的な面や生活リズムが心配なのですね。ゲーム以外のことを提案すると、拒否されてしまいますか?たとえば、家のお手伝いなどはいかがでしょう?ゲームができないからちょっとした外出もしたくないなどは?

花森はなさん:お手伝いはしてくれます。自分でごはんをつくったりもします。たまに一緒に散歩に行ったり、2人で喋ったりすることもあります。

井上先生:それは良いですね。暇な時間ができると過去の嫌な体験について考えることが増え、フラッシュバックやパニックになってしまうということもあるかもしれません。ゲーム以外で、何か活動をすることでその考えにとらわれることが減るかもしれません。

花森はなさん:なるほど。

井上先生:お話を聞いていると瞑想やマインドフルネスなどは苦手かもしれませんが、体を動かしながら無心になれるような、何か特定のルーティンを見つけるのはどうでしょうか。たとえば、お寺の修行僧が掃除を無心にするように、お手伝いなどをルーティン化してみるのも良いかもしれません。

花森はなさん:それは良さそうです。

井上先生:ゲームやスマートフォンはすぐに気分を変えることができますが、それだけだとそれへの依存が高まってしまいます。そのため、気分を変えるためのほかの行動が必要になってくるのです。ただし、その方法は一人ひとり異なっています。たとえば、精神的に追い詰められてしんどかった方が、毎朝早く起きて抹茶を点てるというルーティンを実践していたそうです。その静かな時間が、その方にとってのリラックスタイムになったと。

大切なのは、ルーティンをこなすことで心が落ち着き、嫌な考え方にとらわれることから解放されることで得られる安心感です。お子さんにとっての「これをやれば大丈夫」という鉄板のルーティンを、ゲームやスマートフォン以外のもので見つけてあげると良いかもしれませんね。それは、一つだけでなく複数あると安心ですね。たとえば、「人と話していると不安にならない」だけだと常に周りに人がいるわけではないので、そのときは2番目、3番目を試せると良いと思います。

花森はなさん:ありがとうございます。息子にはオンラインでやりとりをしている友だちが多くいるので、そこで話を聞いてもらえているようなんです。

井上先生:良いですね!

花森はなさん:その時間を大切にしながらも、複数のルーティンについて息子と考えていきたいと思います。ありがとうございました。

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第2章 家庭での悩み
ケース2 ひまさえあればゲームに動画。ゲームやネットを過剰使用してしまわないか心配
対策1 保護者がゲームや動画についての理解を深める
対策2 親子でネットリテラシーを学ぶ
対策3 スマホをみたりゲームをしなくていい時間をつくる
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学校の提出物が出せない、物の管理ができない(丸山さとこさん)

丸山さとこさん「電子タグいいですね」
丸山さとこさん「電子タグいいですね」
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井上先生:丸山さとこさんは、2019年から発達ナビに連載されているとのこと!ご長男は高校1年生だそうですね。

丸山さとこさん:はい。今まさに「発達障害の高校生」を育てている私にとっては、『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』はちょうどぴったりの内容でした。目次を読んでいる段階で身につまされるぐらいです。息子は、態度としては穏やかであまりイライラすることもないようなのですが、何を言っても基本的に右から左で……。よく「体験しなければ分からない」とは言われますが、体験を咀嚼することが難しい発達障害やグレーゾーンのお子さんも多いのではないかと思います。そのような親子の助けになりそうな、具体的な事例がたくさんのった本だと感じました。

井上先生:本書には、ASD(自閉スペクトラム症)の息子さんと経験した小学校と中学校の合理的配慮の違いに関するコラムをお寄せいただきましたね。最近のご様子はどうですか?

丸山さとこさん:現在高校1年生ですが、今でも学校の提出物を出すことが難しい状況です。小学生の頃は、寝る時間を過ぎても終わらず泣き始めてしまう状態でした。学校の先生に相談してもなかなか理解してもらえず、息子に合った勉強法をとる時間も余裕もなかったですね。結局は、先生が宿題の出し方を変えてくださって少しは楽になったのですが、 宿題を出すという習慣が身につかないまま今に至ります。

井上先生:私は大学で発達障害のある学生さんのサポートをしているのですが、高校と大学では「単位取得」の考え方が少し違ってきます。大学に入学すると、レポートによって単位がもらえることも多くなります。学校によって異なりますが、合理的配慮を求めることで提出期限を個別にお知らせしてくれたり、サポーターがついてくれたりする場合もあります。ですので、ある程度サポートを受けながら提出できる状態をつくることが大事になります。今からはAIなどのツールを適切に活用して試験までの勉強や提出物を出すまでの計画をつくっていくことも、将来に役立つ良い経験になりそうですね。

丸山さとこさん:なるほど。AIを使って計画を立てたり学習を進めたりするのも良いですね。今は、通院の前に医師に相談することをまとめるのにAIを活用しているようです。

井上先生:素晴らしいですね!

丸山さとこさん:息子は提出物を出せないことにもつながるのですが、物の管理全般が苦手なんですよね。息子は結婚願望があるので「部屋をきれいにできるようになっておくとよいかもね」と言ったら、少しずつ片付けを頑張ろうという気持ちになってきたようですが……。

井上先生:意識が変わったのは大きな進歩ですね。まず、物の管理は優先順位の高いものから管理していくのがおすすめです。鍵や財布など「これだけは絶対に無くしちゃいけないもの」の置き場所を決めることから始めてみましょう。

丸山さとこさん:そういう意味では、息子は物や行動に優先順位がつけられないんです。その場の思いつきと気分でどんどん流されてしまうので、物が散らかり放題になってしまいます。

井上先生:ちなみに丸山さとこさんは、部屋をきれいにしておきたいタイプですか?

丸山さとこさん:私も物を管理するのが苦手なので、ミニマリストになることでぎりぎり回しています。息子は、部屋はもうめちゃくちゃなんですが、捨てること自体はできるので「もうこれはいらない」というものはないようです。

井上先生:そうなんですね。あとはどこまで求めるか、という問題でもあると思います。ゴミ出しを忘れて生ゴミが腐って異臭を放つ、というレベルでなければ、健康を害する心配はないので大丈夫です。まずは「これだけは絶対に守ってほしい」という最低限のルールを決めて、それを守る習慣をつけることが大切です。

あとは「物を元の場所に戻す」という習慣をつけること。どこに何を置いたか分からないのは、「とりあえずどこかに置いておこう」という無意識の行動から生まれます。「モノを置く場所を特定化する練習」ですね。電子タグを使ってスマホで探すということも活用しながら、置く場所を特定化する習慣を身につければ、部屋が散らかることはだいぶ減り、物の管理がしやすくなるのではないでしょうか。

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第3章 勉強の悩み
ケース3 宿題・課題の未提出者の常連に……。注意しても一向にやろうとしない
対策1 スケジュール管理のサポートをする
対策2 宿題を忘れない・なくさないしくみをつくる
対策3 合理的配慮を求める
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長時間、机に向かうことが難しい(丸山さとこさん)

丸山さとこさん:息子は勉強を机に向かって長時間続けるのが苦手で、集中力が切れると床に寝転んでしまいます。

井上先生:そうなんですね、勉強は必ずしも机に向かってやる必要はないですよね。

丸山さとこさん:そうですよね。私もそう考えていました。中学生までは、自由な体勢でタブレットを使ったり、床に寝転んで単語帳を見たり、私と口頭でやりとりしたりしていました。ですが、高校生になってプリントの宿題が増えたこともあり机に向かわないとできないと言っています。アウトプットの量を確保できないようですね。

井上先生:なるほど。今一度、お子さんに合ったやり方を見つけることを大切にしたいですね。たとえば、場所を変えてみるのはどうでしょう?図書館の特定の席、レンタル学習室、車の中など、お子さんにとって心地よい場所を見つけてみる。集中力が途切れやすいのであれば、場所を変えるだけで気分転換になることもあります。

丸山さとこさん:たしかにそうですね。息子は、リビングで私に勉強の内容を解説してくれたり、一緒にホワイトボードを使って説明してくれたりします。

井上先生:それはとても素晴らしい学び方です。今は効率が悪く感じられても、「人に分かりやすく説明しながら学ぶ」という方法は、究極の学習法と言えます。人に教えることで、自分自身の理解が深まりますね。

丸山さとこさん:最近は「お母さんって質問がうまいんだね」と言われるようになりました。私の質問から、彼自身も何をどう質問すれば良いのかを学び始めているようです。

井上先生:良いですね。なぜ学ぶのか、なぜ必要なのか、という根本的な問いを立てられる能力が育まれていきますね。そのスキルは、大学や社会に出てから非常に役に立ちます。これから、お子さんが「自分の能力を発揮できる」自分なりの学び方や環境を発見できたとき、さらに勉強が好きになると思います。

丸山さとこさん:合っている学び方や環境を見つけて、次の段階でその理由を考え、理解することが大事になりそうですね。

井上先生:すると応用が効くようになりますね。社会に出たときも、自分の能力を発揮するための選択ができるようになるでしょう。

丸山さとこさん:ありがとうございました。

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第6章 よい親子関係を築くためのヒント
ケース1 子どもが耳を傾ける「話し方のコツ」
対策1 具体的に簡潔に。穏やかにゆっくりと
対策2 環境とタイミングを整える
対策3 感情的になりそうなときは深呼吸!
対策4 「待つ」「口を出さない」時間も大切に
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『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』

『発達障害&グレーゾーンの中高生の育て方』(すばる舎)
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発達障害&グレーゾーンの思春期の子ども(中学生以降〜18歳ぐらいまで)の保護者に向けた「お悩みあるある」解決書。今すぐ使える対策&先輩保護者の体験談つき。

【目次】第1章 思春期に加わる新たな困り事/第2章 家庭での悩み/第3章 勉強の悩み/第4章 学校での悩み/第5章 進路の悩み/第6章 よい親子関係を築くためのヒント
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。

SLD(限局性学習症)
LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。

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