5月は感覚統合のペアトレを行いました。
保護者さん達に好評頂き、とても楽しく話せました!
今年は支援員も一緒に研修を受けていてます。
プログラムや支援の質も知るのと知らないのでは大違いです。
後日、支援員と話をしていて興味深い話が持ち上がったので共有します。
ある児童に聴覚過敏の傾向が起こりました。
他児の大きな声から不快感を感じる様で、通所を嫌がり始めました。
支援員は、なぜだろう? を考えて聴覚過敏かも。と、イヤーカフを児童に渡しました。
児童は最初、付けたり外したりして感覚の違いを確認していましたが、装着をすると安心する様子で児童も支援員も一安心していました。
私は素晴らしいと思いました。いい支援ですね。
ですが、知識があるともう少し。支援は前進します。
話を聞いて、私はピン!と、気付きました。
支援員さんに他に困っている事や課題はありませんか?と、聞くと。
児童の発達がメキメキと進んでいるのを感じるのと同時に、他児の真似を初めて困っているとの事でした。
他児から少し嫌がられる事がある様子です。
なぜだろう?
答えは感覚統合にあります。
思い当たる節があったので、支援員に対して感覚統合の研修の続きを少ししました。
感覚統合の中で聴覚は、触覚に近い感覚刺激です。
触覚の発達は統合が進んでいくと、対人スキルや人との距離感等に繋がります。
触覚は簡単に言うと肌で触れる感覚なので、
・自分という人間はどこからどこまで。
・肌と言う境目から外は、自分以外の何か。
・自分という存在はここまで。人との距離感はこれ位。
人間関係の理解や人との距離感なども触覚の発達分野です。
相手への気遣いや相手への思いやり。自分の思い通りになる事の範囲の理解。
ちなみに、感覚統合の中で私が一番好きなトコロはここです!
ここから私の予想と対応例です。
ー予想ー
・対象児童はの現状は、様々な刺激を受ける中で発達が順調に進んでいる。
・その中で、聴覚の原始系である防衛本能が発達して表に現れている。
・聴覚過敏は本人も周囲もどうしようもないので、上手く『ごまかして』いこう。
・全体の発達が進み始めたからこそ、真似と言う行為が起きている。
・真似が起きている理由は、【自分】【他人】の境目が曖昧だと予想。
→感覚統合から触覚の発達が苦手だと予想出来る。(理由は上)
→自分と他人の区別がまだないので、真似になっている
ー対策ー
・聴覚刺激は日常で得られるので触覚系の訓練をすると統合が進む
・聴覚過敏は『ごまかし』つつ、触覚系の訓練を進めると落ち着く可能性
→原始系は識別系の発達によって薄れる可能性がある
(簡単に言うと発達が進むと聴覚過敏落ち着くかも。)
・触覚(肌)の刺激を得られる訓練をする事で、発達を促す
→感覚遊び(ベタベタ、ドロドロ、ザラザラ)等
・保護者にも協力を求めて家庭でも感覚を意識してもらう
→食事(固さ、熱さ、歯ざわり、食べにくさ)、触れてあげる
知る事で予想が出来て、方向性が定まるとワクワクしますね♪
保護者にも協力してもらえれば効果が出やすいです。
もちろん、支援会議や個別支援計画でチェックしているので、上手くいかない場合は再度計画を組みなおします。
知る事はストレスを軽減させる事に繋がるし、楽しい事です!
こぱんはうすさくらは集団療育なので個別の対応は少ないです。
ですが、集団療育のプログラムや遊びの中に、この認識があると促しによって発達が進みます。
個別療育は短時間集中。集団療育は長時間まったりです。
ご家庭で過ごす時間は療育よりとても長いです。
一緒に協力して、こどもの未来を楽しく導きませんか?
こどもの行動や成長の?は理解出来ると面白いです。
ペアトレへの参加をご検討下さい。
反響が多かったので5月の感覚統合のペアトレを広く聞いていただける場所で行おうかと話し合っています。
他社の放デイや児発の支援員さんや保育士さん。相談支援員さん。
こぱんはうすを利用していないこどもの保護者さん。
発達や教育に興味がある学生さん。
ペアトレではなく、勉強会にするので誰でも気軽に参加して欲しいと思います。
もちろん利用者さんの再受講も可能ですし、受けそこなった方も是非受けて下さい。
療育を楽しもう!感覚統合と支援
支援に役に立つ療育
24/06/08 14:57