ジェンガを企画通りに遊んでくれているところを見たことがありません。
ムーに来るこどもたちはなぜ提示された遊び方で遊ばないのでしょうか?
1週間に一度や二度とはいえ、ムーで顔を合わす同士すでに知り合っている仲なのにもかかわらず一緒にジェンガを囲んで遊ぶことはありません。
彼ら彼女らは、一緒に他の子と遊ぶと言う選択肢が全くないかのように無言でジェンガを独自の形に積み上げたりドミノ倒しをしたりします。
指導員がジェンガをより高く積み上げてみようなどと、ゲームを持ちかけたり、目標を設定したりすると競うように高く積み上げようとするのですが、これはあまり独自性があるとはいえません。
ジェンガの形状では、ただ重ねるだけでは高さが出せなかったり、組める形のバリエーションには限界があります。この限界をどう打開するかは、ただひたすら自身の視点を中心に外側の世界の情報を組み合わせてジェンガの形状と向き合ってはじめて独自性が表現に昇格するのだと思います。
高く積み上げる目標というリードはあくまでも気づきを与える刺激でしかなく、高く積み上げるという目標設定に固執してしまう要因ともなるので、それ以外にも耐荷重量へのチャレンジや、ブロックの並列のバラエティなど様々な視点を複合的に与えることが、教育として重要と考えます。扱うものがシンプルだからこそ。
そういった視点を指導員はもっておかなければいけないので、
指導員の素質というものは案外ハードルが高いものだと思います。
クリエイティブワーク
教室の毎日
23/10/19 13:43