みなさん、こんにちは。
さわやか愛の家せとうち館では室内にブランコを設置しています。
時には奪い合いになるほど人気の遊具ですが、楽しいのはもちろんのこと色々な効果を期待して実施しています。
感覚統合という言葉をご存知でしょうか。
療育センターなどでは感覚統合「療法」として、作業療法士さんなどが取り組んでいる専門的なセラピーです。
セラピーとして「療法」を行う場合は、専門的なトレーニングを受けた者が行う必要があります。
では感覚統合ができないかというと、必ずしもそうではありません。感覚統合の考えから普段の姿を読み解いたり、遊びに活かすことでより深い理解に繋がることができます。
感覚統合は、刺激の交通整理に例えられる事がよくあります。
私達は生活の中で、様々な感覚刺激を意識的無意識的に処理しています。それがうまいこと整理されていないと、渋滞したり事故が起きてしまいます。
その結果、癇癪や他害などの問題行動だったり不器用や姿勢の崩れだったりが起きてしまう事もあります。
そこで交差点であれば信号を付けたり道幅を広くしたりするように、様々なアプローチによってこの交通整理をできるようにしようというのが感覚統合の考え方(たぶん)です。
そして感覚統合の考えの中に、大切な3つの感覚があります。
ブランコやスイングが感覚統合「療法」でもよく使われているのは、この3つの感覚を効果的に刺激する事ができるためです。
一般的に感覚の種類というと、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚の5感を思い浮かべるかと思います。
感覚統合ではこの中の触覚に加えて前庭覚、固有覚に着目します。
前庭覚は平衡感覚と言い換えた方が聞き馴染みがあるかもしれません。
前庭覚が司るのは体の安定はもちろん、情緒の安定や覚醒にも影響を与えます。
ジェットコースターに乗ったら興奮状態になったり車酔いで気分が悪くなったりするのも、この前庭覚の刺激が影響しています。
もっと言うと、「体が動いていてもきちんと見たいところに目を向ける」「声が聞こえた方に頭を向けて注意を維持する」などの視機能にも影響します。
このように基礎となる前庭覚と上位の感覚である視覚が統合されていくことで、私たちは様々な活動を日々行っています。
楽しくブランコをこぐことで、しっかりと体と脳を鍛えることができますね。
ブランコについて考えること
教室の毎日
24/11/12 14:52