いよいよ夏の家族旅行、一人で男湯に向かった息子の成果はいかに

事前に近所の銭湯で予行練習もして準備万端!

家族旅行で「浴場に一人で行く」ミッション決行の日となりました。

事前練習はしたものの、
「中でパニックを起こしたらどうしよう…」
「奇声を出したらどうしよう…」
「泳いだらどうしよう…」

などと、あれこれ心配になってきました。

かといって、愛の手帳や愛のワッペンを裸の身体に付けることは出来ません。そこで、もしものトラブルに備えて、こんなものを作って息子に持たせることに。
障害があることを説明するためのネックストラップ
Upload By 立石美津子
障害があることを説明するためのネックストラップ
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障害があることを説明するためのネックストラップです。

文房具コーナーの名札コーナーに売っている名札紐に、別で買った白い札を付けて作りました。誰かが引っ張ると紐が外れる安全な構造にもなっています。

もし、何かあっても「親切な見知らぬおじさんが助けてくれる」と願って、息子を男湯に送り出しました。


結果は……無事成功!
トラブルもなく、息子は30分くらいしてから無事部屋に帰ってきました。
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トラブルもなく、息子は30分くらいしてから無事部屋に帰ってきました。

こうして息子は、温泉旅館でも一人で男湯に行けるようになりました。

障害者が生きていく上で、本人が出来ること、社会が出来ること

「障害者差別解消法」も施行されましたが、まだまだ日常生活の中では、障害があると実質的にサービスの利用が制限される場面は多々あります。

周りに迷惑をかけることを恐れて、レストランでの食事や飛行機・新幹線の利用を諦めている障害者の家族はたくさんいるのが現状です。温泉宿もそれと同じだと思うのです。

とはいえ、「障害者だから許してください」と胡座(あぐら)をかいてしまい、堂々と女風呂に大きな子どもを連れて行っては、周りの人に不快な思いをさせてしまいます。

ですから、障害者とその家族の側にも創意工夫が必要だと思います。

かといって、障害が重いとルールの理解も難しく、いくら訓練しても出来るようにならないケースもありますし、子ども一人でお風呂に入ることは出来ないという問題は残るでしょう。

そこで解決法を考えてみました!

温泉旅館でペット同伴可能など、差別化を図る取り組みをしている経営者もいますが…

是非、「シングルマザー+障害児で父親に頼めない人」のために、男の子と一緒に男湯に入ってくれるヘルパー的な男性スタッフを置いてほしいと思います。そうすれば、もっと温泉を楽しめる人が増えると思うのです。(シングルファザー+女児でも同じニーズがありそうですね)

見た目と実年齢のアンバランスのある人たちが社会の中で生活していくときにぶち当たる様々な困難。

温泉に限らず、当事者と家族の側で出来ること、社会の側で出来ること、どちらも考えていくことが大切です。

皆さんはどんな苦労をしていますか?そして、この提案をどう思いますか?

このコラムを書いた人の著書 

立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方
立石美津子(著),市川宏伸(監修)
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立石 美津子 (著), 市川 宏伸 (監修)『立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方』すばる舎,2016年刊
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立石 美津子 (著)『1人でできる子になる 「テキトー母さん」流 子育てのコツ』日本実業出版社,2016年刊
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