自閉スペクトラム症の息子3歳、「まだオムツなの?」と小さい子に問われ…。外出先のトイレ問題の解決策は?

2022/01/09 更新
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駅や商業施設など、外出先で子どものオムツを交換するときには「オムツ交換スペース」を利用する人が多いと思います。
自閉スペクトラム症のP。2歳までは堂々とオムツ交換のスペースへ行って利用していましたが、3歳を過ぎたあたりから、オムツ交換スペースを利用することに気を使うようになってきました。

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みん
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監修: 三木崇弘
フリーランス児童精神科医
スクールカウンセラー
兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒・東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程在学中。 愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。愛媛時代は母親との座談会や研修会などを行う。東京に転勤後は学校教員向けの研修などを通じて教育現場を覗く。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。 2019年4月よりフリーランス。“問題のある子”に関わる各機関(クリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所など)での現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動をしている。

成長と共にオムツ交換スペースを利用しずらくなってくる

自閉スペクトラム症のあるPが、3歳のころの話です。

外出先でオムツ交換スペースを利用したくても、「ベビールーム」「赤ちゃん休憩室」と書かれている場合が多く、3歳になり身長も大きくなったもう赤ちゃんではないPが、赤ちゃんや小さな子たちと同じスペースでオムツを交換するという行為が気になるようになりました。

3歳になったPは自分より小さな子たちに「お兄ちゃんまだオムツなの?」と言われたり、不思議な目で見られたりしてしまうこともありました。

Pは自分の気持ちを言葉にすることがまだまだ難しく、3歳を過ぎてもオムツ交換スペースへ行くと言うことをP自身がどのように考えているのかまでは分かりませんでした。実際本人は全く気にもしていなかったかもしれません。

それでもPの立場になって考えて想像してみると、やはりもう赤ちゃんではないPがオムツ交換スペースを利用するのは本人にとっても恥ずかしいことなんじゃないかな?と考えるようになりました。
自分より歳下の子に不思議に思われてしまう
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オムツ交換スペースの次に利用し始めた場所は?

それからはなるべく車の中でオムツを交換するようにしていましたが、すぐに駐車場へは戻れない場合や、身長が高くなってからは車の中では狭くて交換しにくい場合もあり、なかなか不便なことも多かったです。

そこで新たに利用するようになったのは「多目的的トイレ」です。多目的トイレにはオムツ交換のしやすいベッドもあったりするので、多目的トイレがある場合はそこに入るようになりました。

それまで多目的トイレは「本当に必要な人を待たせてしまうことにつながる」のでなるべく利用しないようにしていました。でもPのオムツが外れてトイレを利用できるようになってからも、変わらず多目的トイレを利用させていただいています。

Pが5歳を過ぎたあたりからは、夫や長男と男子トイレに一緒に行けるようになりました。ですが、私と2人だけで出かけたときなど、一緒に女子トイレにつれていくのはPと同じくらいの歳の女の子への配慮を考えるとやはり難しいです。

でもPをトイレの外で待たせて、私だけが女子トイレへ入ることは絶対にできません。逆に、Pを一人で男子トイレに行かせることもまだまだ難しく、外出先で私もPも両方が安心してトイレを利用するためには多目的トイレが1番使いやすいのです。
多目的トイレを利用するようになった
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利用しずらかった多目的的トイレを、私たちが利用するためには…

今まで多目的トイレは、車椅子の人、オストメイトが必要な人の為のトイレだと思っていたので、なるべく利用しないようにしていましたが、私たちのような親子にとっても外出の際にはとても大切で必要な場所となりました。今ではどこにでもあって当たり前のようになってきた多目的トイレですが、昔は限られた場所にしかなく、トイレ問題が壁になり外出したい場所へ自由に行くことのできない障害のある方や困った方も多かったと思います。

しかし、車椅子、お年寄り、赤ちゃん連れの人など見た目で分かりやすい場合は堂々と利用ができても、私たち親子のように一見見た目では何に困っていて多目的トイレを使うのかが分からない場合は、「必要ないのに使っている人がいる」と誤解されてしまう場合もあります。

そんな誤解を避けるために、外出するときには普段からPにヘルプマークをつけるようにしています。(※ヘルプマークとは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見からは分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマークです。)

ヘルプマークで、外見だけでは分からない障害などがあることを知らせ、周りの人へ多目的トイレの使用を理解してもらうことも必要だと感じています。そして同時に、一見普通の親子連れに見えるかもしれませんが、そのような理由があり、多目的トイレを使う場合もあることを少しでも覚えておいてもらえると嬉しいです。
必要な人が安心して利用できますように
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執筆/みん
(監修:三木先生より)
これは難しい問題なのですが、「本当に必要な人」にP君は含まれているように思います。見た目では何が困るのか、ご本人以外には分からないこともあります。ヘルプマークをつけるのは周りの理解を得るために良い方法の一つに思えますが、そういったものがなくても「きっと何かあるんだろうな」とお互いに思える社会になると良いですね。
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