父の本心を知ることで、癒されていった子ども時代の辛さ
大人になった今振り返ると、父は自分の脆さをよくわかっていたように思います。
実家を出て働いている頃、私は精神的に参ってしまい、神経症になって実家に戻ることにしました。
そのとき私を出迎えた父は、「自然に触れて過ごすように。そして生活リズムが崩れると、心のリズムも狂うから気をつけなさい。」と優しく言ってくれました。
そして動揺もせず、壊れた私に辛抱強く付き合ってくれたのです。
父が律儀に繰り返していたあの規則正しい生活も、きっと自分のメンタルを崩さないための、父なりの工夫だったのだとそのとき気付きました。
そして、私自身がアスペルガー症候群とわかり、父も間違いなくそうだっただろうと確信してから、父の厳格さ、暴君ぶりには理由があったのだと理解することができました。
だからといって、全てを許せる訳ではありませんが、父の理由がわかったことで、傷付いていた子どもの頃の自分が少し救われたような気がします。
実家を出て働いている頃、私は精神的に参ってしまい、神経症になって実家に戻ることにしました。
そのとき私を出迎えた父は、「自然に触れて過ごすように。そして生活リズムが崩れると、心のリズムも狂うから気をつけなさい。」と優しく言ってくれました。
そして動揺もせず、壊れた私に辛抱強く付き合ってくれたのです。
父が律儀に繰り返していたあの規則正しい生活も、きっと自分のメンタルを崩さないための、父なりの工夫だったのだとそのとき気付きました。
そして、私自身がアスペルガー症候群とわかり、父も間違いなくそうだっただろうと確信してから、父の厳格さ、暴君ぶりには理由があったのだと理解することができました。
だからといって、全てを許せる訳ではありませんが、父の理由がわかったことで、傷付いていた子どもの頃の自分が少し救われたような気がします。
自分を貫いて生きることは大変かもしれないけれど、必ずしも不幸ではない
また父は、孫である娘のことを、とても愛していました。あの厳格だった父からは想像もできませんでしたが、不登校で学校に行けなくなった娘を、1度も責めませんでした。
それから間もなくして、父に末期がんが見つかりました。「入院だけは嫌だ」とぎりぎりまで言っていた父。娘にとって最後のお見舞いとなった日のことです。父はひとこと、こう言いました。
「人の中で生きなさい」
その言葉は、今でも娘の心に残り続けています。きっと、父も苦しかったのでしょう。プライドが高く傷付きやすい、色々な特性を抱えながらも、父なりに苦労しながら「人の中で」生き抜いてきたのだと思います。
その後、入院して10日余りで旅立ちました。父は最後まで自分を貫いて生きました。
その姿は、私にも娘にも、いろいろなものを残してくれたと信じています。
それから間もなくして、父に末期がんが見つかりました。「入院だけは嫌だ」とぎりぎりまで言っていた父。娘にとって最後のお見舞いとなった日のことです。父はひとこと、こう言いました。
「人の中で生きなさい」
その言葉は、今でも娘の心に残り続けています。きっと、父も苦しかったのでしょう。プライドが高く傷付きやすい、色々な特性を抱えながらも、父なりに苦労しながら「人の中で」生き抜いてきたのだと思います。
その後、入院して10日余りで旅立ちました。父は最後まで自分を貫いて生きました。
その姿は、私にも娘にも、いろいろなものを残してくれたと信じています。
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