日記・絵日記・作文・読書感想文の困りごと・対処法

毎日の記録を絵や文字で表現する日記は、発達障害のある子にとってハードルが高い宿題の一つです。毎日取り組まないと、夏休みの終わりごろになって、真っ白の日記帳を前に茫然…という事態になってしまうこともありますね。

また、作文や読書感想文も、テーマを決める、本を読む、文字を書くなど苦手なことが含まれているので、フォローが必要になります。

毎日続けられない

毎日決まったスケジュールに組み込むとよいでしょう。遊びに行く前につける、夜寝る前につけるなど、習慣にするとうまくいきます。また、毎日書くことの達成感が得られるように、書けたらシールやスタンプを押すなど、トークンエコノミーを使うのもおすすめです。

絵や文字をかくのが苦手

絵や文字がかくのが苦手な場合、事前に学校に合理的配慮をお願いして、デジカメなどで写真を撮って貼ったり、パソコンやタブレットで文字を打ってプリントし、ノートに貼ったりするのもよいでしょう。今は音声認識で入力できるスマホやタブレットもあります。

原稿用紙に手書きでないとダメ、という場合は、タイプしてプリントしたものをお手本にしながら写すとやりやすい場合もあります。

何をかいていいかわからない

「自由に何でもかいていい」という状況では、何をかいていいかわからず困ってしまうこともあります。いきなり日記帳に向かう前に、「今日はどんなことがあった?」「何を書こうか」などとパパ・ママと一緒に振り返ってみましょう。写真や動画を撮っていたらそれを見ながら思い出すとよいでしょう。

テーマが決まったら、「まず、いつ、誰が、どこで何をしたか書くよ」などと書きだしをフォローしてあげるとよいでしょう。

本を読むのが苦手

読書感想文の場合、まず本を読む必要があります。音声を聞くと理解しやすい子は、読み聞かせをしてもよいでしょう。音読の音源がついたオーディオブックや、電子書籍などには音声読み上げ機能のあるものも便利です。

映画化されている本は、映画を観ると理解が深まることもあります。
日記や手紙、作文を書くのが苦手|親子のヒント
https://h-navi.jp/teaching/article_masters/11011801

自由研究の困りごと・対処法

自由研究は、子どもの好奇心や問題解決の力をはぐくむ大切な宿題ですが、その自由さが発達障害のある子にとっては悩みにつながる場合も多いもの。また、親がどのくらい手伝うかの見極めも難しい課題です。

研究テーマが決まらない

なかなかテーマが決められないこともありますね。そんな時は、テーマを選びやすくするきっかけをつくってあげるとよいでしょう。

子どもの興味のあることや好きなことから選ぶと、モチベーションが保ちやすくなります。

自由研究のテーマが載っている書籍もたくさんあります。本を見ながらどんなテーマにしたいか親子で話し合ったり、科学館や博物館へ出かけて探したりしてもよいでしょう。子ども向けの実験や観察会などのイベントを開催している施設もあります。

自由研究用レポート用紙のついた3Dペンなど、キットもいろいろあります。市販のツールを使うのもおすすめです。
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模造紙に書くのが苦手

いきなり大きな白い紙を前にすると、何を書いたらよいかわからなくなります。そんなときはノートなどに、どこに何を書くかレイアウトをつくります。実際に書く文章もノートに下書きして写すだけにすると簡単です。

模造紙に線が入っていない場合は鉛筆で線を書くとよいでしょう。またタイトルや見出しなど、少し大きな字を書く場合は、バランスが崩れやすいので、鉛筆で目安となるようざっくり枠を記すとよいでしょう。

また文字を書くのが苦手な場合は、写真などを撮って、大きくプリントして貼ると、文字を書くスペースも少なくてすみます。

コツコツやるのが苦手

何にどのくらいかかるのか、どんな作業が発生するかを見える化します。テーマを決める、必要な物を揃えるなどをリストにしてスケジュールをつくります。

続けるのが苦手な場合、毎日観察が必要だったり、取り組みに時間がかかるテーマをあらかじめ避けるのもポイントです。

図工の困りごと・対処法

手先のこまかい作業が苦手な子にとって、工作や絵を描くのは、気が重い宿題です。

何をしていいかわからず、手がつかない

何を作りたいか聞きだしたり、工作のアイデアが載っている書籍から本人に選んでもらったりしてテーマを決めるのを手助けするとよいでしょう。テーマが決まったら、道具や材料を準備する・制作する工程をスモールステップにして書きだし、一つひとつこなしていきます。

また、夏休みには工作や絵を描くイベントやワークショップもたくさんあります。お近くで開催されていないか調べてみましょう。

絵を描くのが苦手

写生が苦手な場合、写真を撮って写すとうまくいく子どももいます。ペンや筆が苦手なら、ちぎり絵やコラージュにするなど、苦手を避ける方法を考えてみるのもよいでしょう。

不器用でうまく作れない

道具の使い方に慣れていなかったり、道具が合っていなかったりしていないか子どもの様子を見てみましょう。手に合った道具を使うようにし、練習してみましょう。

切れないハサミやカッターの刃はかえって力が入り危ないのでとり変えます。不器用な子どもが使いやすいハサミや定規、カッター、のりなどの文房具もあります。子どもが使いやすい道具を探してみるのもよいかもしれません。

以下にいくつか便利な文房具を御紹介します。
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ハサミがうまく使えない|親子のヒント
https://h-navi.jp/teaching/article_masters/13013001
ノリがうまく使えない|親子のヒント
https://h-navi.jp/teaching/article_masters/13031301
参考書籍:谷田貝公昭 /著『不器用っ子が増えている―手と指は[第2の脳] 』(一藝社)
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