子どもの偏食、どうしてる? 発達障害との関係は?原因と工夫、みんなの体験談を一挙にご紹介!

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発達が気になる子どもには、偏食があるケースも少なくないようです。保護者の方の中には、「偏食があり、食べられるものが少なくて悩んでいる」「調理法を工夫しても食べない。必要な栄養がとれず心配」という方も多いのではないでしょうか?

この記事では、子どもの偏食の原因や、アンケートで分かった保護者の悩み、発達ナビユーザーが取り組んだ偏食克服法などを紹介します。

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発達が気になる子どもの偏食、困っていませんか?

発達が気になる子どもの中には、食べられるものが極端に少ない「偏食」がある子が少なくありません。

発達障害の特性の中には、感覚の過敏や鈍麻、こだわりの強さというものがあり、そういった特性によって偏食になりやすい傾向があるといわれているのです。

発達ナビの記事の中にも、子どもの偏食に関するものがたくさんあります。また、子どもの偏食についてのアンケートには、さまざまな体験談や克服法などが寄せられました。

どんなことに悩んでいる?偏食の子をもつ保護者の気持ちとは…

発達ナビのコラムとアンケートに寄せられた保護者のさまざまなお悩み。その中でも、特に多くあげられたものを紹介します。同じようなことに向き合い、悩んでいるユーザーがきっといるはずです。

受け付けるのは、炭水化物ばかり。野菜なんてちっとも食べてくれない…

3歳の息子は炭水化物を好み
多い時なら一食に1.5合食べます…笑
他はたまに卵焼き、しらす、ソーセージ、練り物、唐揚げ、フライドポテトくらいで
野菜なんて一切手をつけません(꒦ິ⌑꒦ີ)

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110

どんなに工夫して調理しても、食べられないものは食べられない!

発達ナビライターのkaoruさんの息子さんは、かなり食べられるものが少なく苦労されたそうです。

”食べられるものは、米、蕎麦、根菜、かぼちゃ、青魚、卵、納豆や豆腐などの大豆の加工品……以上です。どんなに工夫して調理してもそれ以外のものは食べません。
さらに、環境が変わると普段食べているものも食べられなくなるし、調理法が変わっても食べられません。学校給食では牛乳しか飲まない。実家を含め、よそのお宅でご飯が食べられない。外食は蕎麦屋しか行けない。しかも生蕎麦で茹でたてでないと食べません。
空腹に耐えられなくなると、食事を採る努力はせずに角砂糖をなめてカロリーを補給する。”
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無理をすると吐いてしまうというアンケートの声もありました。

味覚過敏や嗅覚過敏もあり、小さい頃から炭水化物は好きですが、野菜と魚は食べてくれません。
診断前は、子供の偏食を直すのは母親の役目!と思い、必死に躾たり、工夫したりしましたが、少しでも無理に食べさせると、家でも外でも本格的に食べた物をすべて嘔吐してしまうので‥いつしか諦めました。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110

食材や調理法、食べる場所まで…食に関する”マイルール”が細かすぎる

全く受けつけない食べ物も多いですが、食べれる物にも細かなマイルールがあります。
ミニトマトは食べるのにトマトはダメ。サニーレタスは食べるのにレタスはダメ。揚げたポテトは食べるのに茹でたポテトはダメ。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110
発達ナビライターのニャンタさんのコラムでも、こんな困りごとが…

”息子は1才頃には食べる物が決まってました。からあげ、うどん、フライドポテト、ブロッコリー。
フライドポテトは画像のようにケチャップなんてつけられたら食べません。キレます。…ブロッコリーも同様。”
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成長期なのに大丈夫?栄養不足にならないかが心配

小1息子も炭水化物ばかり食べ、タンパク質は嫌がります。でも、タンパク質、ビタミンミネラルが特に必要なんですってね。お腹を空いた時にお菓子やおにぎり、パンを食べると余計に食事を食べないので、食事(特にタンパク質)をすぐ出せるように、早めに支度をするように努力しています。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110

偏食は親のしつけがなっていないから?周囲の理解が得られない悩みも…

我が家の小2次男も偏食です。
小さいころはフライドポテトとフランスパン、飲むヨーグルトしか食べず義母に躾が出来てないと責められてとてもつらかったです
かわいくデコレーションしたり、すりつぶすなどいろいろしましたが全くダメでした。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110

中二の男の子を持つ母親です。息子は小さい頃から主食は麺でした。野菜、魚などのおかず類も、お米も食べられません。保育園の先生に理解してもらえず、責められた気がしたことも。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110

発達障害がある子どもに、偏食が多い原因とは?

感覚過敏

発達障害がある人の中には、感覚(五感と呼ばれる視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)のはたらきに過度に偏りがみられる人がいます。

このような感覚の偏りは、特定の感覚・刺激を過剰に受け取ってしまう「感覚過敏」と、逆に、感覚・刺激に対する反応がにぶくなる「感覚鈍麻」に分けられます。

感覚過敏の症状の中には、味覚に偏りがあり、特定の味に過剰に刺激を感じてしまう「味覚過敏」や、特定のにおいを過剰に受け取ってしまう「嗅覚過敏」というものがあります。

この感覚過敏と発達障害には密接な関係があり、特に自閉症スペクトラム障害(ASD)の人に多い特性であるといわれています。

感覚過敏がある人は、味やにおいの刺激が過剰に感じられるため、特定の食べ物に拒否反応を示してしまう場合があります。食べたくてもどうしても食べられず、偏食につながるのです。

強いこだわり

発達障害の特性のひとつである、強いこだわりも、偏食の要因になっています。

こだわりの例としては、毎食同じ食べ物ばかり食べ続けたり、同じ食品の中でもある特定のメーカーのものしか食べなかったりするというものがあげられます。

また、初めてある食品を食べたときに味覚や食感が合わないといった違和感を感じると、強い嫌悪感を抱いてしまい、その後一切、その食品を口にしなくなることがあります。

このようなこだわりが、偏食を固定化し、特定の食べ物だけしか食べないという行動をとらせてしまうのです。

こうした発達障害の人特有の感じ方は生まれつきのもので、本人の努力だけでどうにかなる問題ではありません。それにもかかわらず、周囲の人からはなかなか理解されず、わがままや、親のしつけの問題にされ、本人やその家族が追い詰められてしまうことがあります。
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一人ひとりの偏食の原因や傾向を知り、適切な対処を

偏食の原因は人それぞれ

偏食の原因は、人それぞれです。

子どもの偏食の原因には、根底に感覚過敏や強いこだわりがあることが考えられます。ですが、同じように感覚過敏があるように見えてもどの味や食感が苦手で、どのような味つけや調理法なら大丈夫なのかなどは、一人ひとりちがいます

そのため、子ども一人ひとりに合わせた偏食の原因や傾向を知ることが、適切な対処をするための第一歩となります。

子どもの偏食の原因や傾向を探り、どうしたら食べられるようになるのか考えることが大切です。ここでは、その体験談を、原因別に紹介していきます。

”食感やにおい”に苦手の原因があるケース

うちの子はご飯とお肉が苦手です。お米やお肉が口の中でポロポロするのが嫌みたいです。ケーキやクッキーなど口でとろける甘いものも苦手です。好きなのはパリパリとした味海苔やおせんべいや煮干し。。
味というより食感の問題らしいので、お肉も薄くして衣をつけてパリパリにしてみたり、ご飯も海苔巻きにしたり焼きおにぎりにしたりしています。

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110
発達ナビライターのSONOさんのお子さんは、2人そろって偏食の兄妹でしたが、苦手な感覚は違っていたようです。

肉と牛乳嫌いの息子さんには、「見た目」や「食感」の苦手感がありました。一方、娘さんはそれに加えて、どうも柔らかいものと「におい」に敏感な様子でした。魚は売り場も歩けず、調理後も近くには置けないほどだったそうです。

そこで、息子さんには、例えば肉団子をネギトロ用マグロで作る、鶏の唐揚げをカジキマグロで代用する等、食べられる物をアレンジした料理を試してみたところ、食べられるものが広がったのです。

さらに、「食べられるものを食べましょう」という方針で、夕食の形式を変えたところ、ふたりに良い変化が・・・!詳しくは関連記事をご覧ください。
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”食材や味が混ざっている”ことが苦手の原因というケース

発達ナビライターSAKURAさんのお子さんは、3歳ごろから偏食が激しくなり、せっかく作ったものも「いやー!」と突っぱねられることもしばしばでした。

ですが、よくよく食事を観察してみると、いろいろな食材が混ざったおかずは食べませんでしたが、野菜や肉、果物…単体では嫌がらずに食べているというこだわりが見えてきたのです。

そこで、ある方法をとったところ、娘さんは生野菜をペロリと完食!その方法とは・・・?
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料理の”色や見た目で食べる・食べられないを判断”しているケース

発達障害が気になるモンズースーさんの息子さんは、1歳ごろからだんだんと偏食に。食べられるものが炭水化物と乳製品のみとなってしまったため、食卓はいつも真っ白でした。

その上、言葉が喋れるようになってからは、「赤や黄色はすっぱいから嫌。赤は辛いから嫌。緑は苦いから嫌。」と食べずに言う時もよくあったため、モンズースーさんは”色が重要なのでは”と考えたそうです。

そこで、「色が重要なら食べない色でおいしい物を食べれば食べられる色が増えるかもしれない!」と考え、”実験”をしてみたのです。その結果とは・・・?
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アレルギーが原因で食べられないケース

モンズースーさんの次男は、乳児期ミルクをまったく飲まない子でした。「長男はこんなに嫌がらなかったのに…なんでだろう?」と疑問に思い、調べてみたら乳製品のアレルギーがあることがわかったのです。

食べたくないものには「好き嫌い」だけではなく、口の中の症状や、微妙な体調の変化を引き起こす、アレルギー等の他の原因が関係する場合もあります。

自分の気持ちを上手に伝えられない子どもは特に、目に見えない体調の変化には親でも気づきにくいため、偏食の行動の中にはアレルギーの可能性も隠れていると思って、注意する必要がありますね。
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子どもの偏食に思い悩みすぎないで!それより、失ってはいけないものがあるはず…

まずは、子どもの特性を理解すること

モンズースーさんのコラムでも紹介されているように、親に食への好き嫌いがない場合などでは、子どもの気持ちが分からず、「わがまま」と考えてしまいがちです。しかし、まずは、発達障害の特性による「偏食」について知ることで、食べられず困っている子どもの気持ちに寄り添うことができます。
”発達障害のある子の行動には、一見すると「わがまま」「困った子」などと捉えられてしまう場合があります。でもその「周囲と違う行動」には理由がある場合が多いのです。

例えば、「好き嫌いなく食べるのが良いこと」と考えられている現代ですが、発達障害の方はその特性ゆえに食べられるものが極端に少ない場合もあります。

それは定型発達の人より感覚が過敏で「臭覚」「味覚」「触覚」などの刺激が強く感じられるため…というのも原因の一つのようです。”

”私は好き嫌いのない子どもだったので長男の気持ちが分からず、はじめは周囲と同じく「わがまま」と考えていましたが、発達障害の特性による「偏食」を知って長男が食べられず困っていたことに気づきました。

もしその行動の裏側にある理由に気付けないままだったら、「光とともに…」で描かれている先生のように理解できず悪循環になってしまうのかもしれません。本人から「これが苦手」と話してくれると分かりやすいですが、それを他の人に伝えるのが苦手な子が多いのです。”
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無理強いしなければ、そのうち食べられるようになる

かつては、「健康に影響が出るのではないか?」「このままだと一生食べられないのではないか?」というふたつの不安から、子どもの偏食が大きな悩みだったという発達ナビライターのkaoruさん。
”だから私は一生懸命工夫して、なんとか食べさせようと躍起になりますが、結果が全く伴わなかったためイライラを増幅させて、息子にとっても食事をさらに辛いものにしてしまったのだと思います。

息子には食べられないと分かっていても、食べられない食材を使い、食べられないものを作り、食べてくれないとイライラする。

「食べなさい」「イヤだ」の押し問答の挙句、私はひとつも手をつけない息子の食事を取り上げて、シンクにバーンと捨てて、自己嫌悪するなんてこともありました。”
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「子どもの健康に影響が出ていないのなら、偏食は気にしなくていい。無理強いしないで食べられるものを作ってあげなさい。無理強いしなければそのうち食べられるようになる。」というスタンスの本に出会ってからは、息子さんの偏食を治そうと躍起になって無理強いするようなことはやめ、食べられる食材で食べられるメニューをつくるようになったそうです。

そのおかげか、今では息子さんの偏食は、食事に苦労しない程度には徐々に改善していきました。そして、「発達障害児は味覚の発達もゆっくりなのかもしれない」ということに気づいたそうです。

食べられるものが少なくても、生きていければOKと割り切る

食べられるものが少ないと、きちんと栄養が取れているのか、健康には影響がないのかと心配になってしまうのが親心。

今の日本では、バランス良い食生活を送らなければならないという考え方が、保護者の方の心の重荷になりすぎているのかもしれません。

モンズースーさんの気持ちを楽にした、モンゴル人留学生とのエピソードとも、参考にしてみてください。
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偏食は親の責任だと、自分を責めない

ぽんぽんさんのお子さんは、野菜が嫌いです。ぽんぽんさんは、健康への影響を考え、また近い将来食べることになる学校給食で苦労しないようにと、とにかく「野菜を野菜だと分からせて食べさせること」に非常にこだわっていました。

好き嫌いは親の責任!と思っていたこともあり、とにかく一口だけでもいいから食べさせようと、色々なやり方を試して必死に頑張っていたのですが、全くダメ。イライラして怒ってしまうこともありました。

しかし、お子さんの様子を見るなかで、野菜を嫌がるのは、自分とは違った感覚特性を持っているからではないかと考えます。

”あまりにも食べてくれず、私が作る野菜が入った食事を頑なに拒否。

食べさせようとすると酷い癇癪を起こし大泣きする様子や、気付かないように口に入れても吐き出す様子に、

「もしかして、特性による感覚の違いで、食べれないものがあるのかな」と思うようになりました。

その頃はちょうど、食事以外のことでも発達が気になっていた時期でもありました。発達障害について調べ物をする日々の中、子どもの食事の好き嫌いに特性が関係している可能性も知りました。

私たちが美味しいと思っているものも、長男にとっては「口の中に砂を入れられている」ような感覚なのかもしれない…。

無理矢理食べさせようとするのは長男にとってものすごいストレスになっているはず…食べなかったら諦めて少し様子を見よう。食べる気になるまで待ってみよう。”


こうしてぽんぽんさんは、食事の好き嫌いに発達障害の特性が関係している可能性があることを知り、少しずつ柔軟に考えられるように気持ちが変化していったのです。無自覚だったそれまでの自分の思いに気づくことができ、育児を楽しめたらと思うように変わりました。

このような気持ちの変化については、関連記事に詳しく書かれています。
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栄養バランスよりも大事なものは”親子の信頼関係”

林さんのお子さんは、食へのこだわりや恐怖心だけでなく、味覚過敏もあったため、「混ぜ込んで食べさせる」ということも通用しませんでした。苦手な食材の、ほんの少しのかけらが舌に当たった瞬間に、嘔気を催してしまうのです。

お子さんが幼稚園の頃のお弁当は、食べられる食品の種類は両手で数えられる程度に限られるため、当然、毎日同じ食品のオンパレードのお弁当を作るしかありませんでした。林さんは、毎朝毎朝、同じような食材を詰めるだけのお弁当作りが苦痛で、「食育」という言葉を聞くたびに責められているような気持ちになっていました。

お子さんが小学校に入ると、お子さんは、給食のことでがっくりとして帰ってきました。何が出るのか分からない、どんな味か分からないものが毎日提供される給食に、一口でも手をつけようと頑張ってみはするものの、どうしても固まってしまうのです。

あるとき、1日だけお弁当の日がありました。息子さんの好きなものだけてんこ盛りのスペシャル弁当を、久しぶりに作って持たせると、お子さんは目をキラキラ輝かせて帰ってきたのです。

”「お母さんのお弁当には、僕の嫌いなものは絶対入ってないんだ。幼稚園の頃はいつも、安心しきってお弁当箱を開くのが当たり前だと思ってたんだ。給食みたいに、出てくるときに怖い気持ちにならなかったんだ。お母さんのお弁当は、安心できたんだ。」

この言葉を聞いて、かつて幼稚園の先生が「息子くんの好きなものだけを入れてください。それは信頼関係なんです」とおっしゃってくださった意味が分かり、私は幼稚園時代が懐かしくて、涙が出てきてしまいました。

初めてのものが怖い息子にとって、いつも安心して弁当箱の蓋を開くことのできた3年間は、宝物のような時間だったのです。そして、その安心感を親が与えずに、誰が与えられるでしょうか。

「食育」とは、栄養をバランスよく与えることではなく、「食べる」ということを楽しいことだと感じられるようになる教育だと私は思っています。そう考えれば、偏食の多い発達障害児が、安心感を持って食事をできるようにすることも、立派な「食育」ではないかと私は思います。”

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偏食克服の第一歩!食べられるようになるために試してみたい、”3つの工夫”とは?

無理やり食べさせるのは、食事に対する恐怖感や苦手意識を増幅させてしまい、逆効果となる可能性があります。

そうはいっても、保護者の方としては食べられるものを増やして、バランスよく栄養をとり、食事の楽しさを教えてあげたいと思うこともあると思います。そこで、調理・配膳の工夫や、子どもが自主的に食べてくれるような動機づけなど、まず試してみたい3つの工夫を紹介します。

その1 ”調理方法”でのひと手間

調理時に、食感・味つけ・大きさなどを子どもに合わせてカスタマイズ。

苦手な食材を無理に食べさせようとせず、似たような他の食材で代用する、おろしたりこまかく刻んだりして好きな食品や料理に混ぜる、調味料を変える、においを変える、目新しい形に切る、などの調理の工夫をしてみましょう。
・なめらかな食感にする・細かく刻む
ニャンタさんがした工夫をご紹介します。

”「栄養を取らせられないストレス」、ありますよね。
そんなストレスがたまると作った物をご紹介します。

○「みじん切りにした野菜をクタクタになるまで煮込んだスープを、さらにミキサーにかけて牛乳とまぜたスープ」
  スープはとにかく裏ごし必須でした。食感にもうるさく敏感な息子は、裏ごししてなめらかにすると飲みました。

○「手作りふりかけ」
 ふりかけは、かつおぶし、ごま、小エビ、天かす、青のり、塩、などの細かい乾物たちを入れて炒る。
 ミネラルを取れたっぽくして自分の心を満足させていました。
 市販のものよりも塩分も控えられた気がしました。”
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・その子に合わせた大きさや味つけにする
モンズースーさんは、失敗の経験から、長男が食べられるも工夫を見つけていきました。

”「ハンバーグは焼くより煮込んだ方が食べるよ、大きさも子どもが一口で食べられるサイズにしたら食べてた」
「カレーは幼児用から普通用に切り替える時期、迷うママが多いけど、うちはどの子も幼児用カレーを食べなかったから、最初から普通のカレーの甘口使ってる。これなら食べてくれたよ」

偏食のある長男にはよく噛んで食べて欲しかったので、やわらかすぎる物や細かく刻んだものばかりでなく、色々な食べ物を出していました。でも、それでは食べられなかったようです。

また、塩分や、大人向けの調味料も子どもにはどこまで使っていいのか悩みます。早い時期には悪影響なのでは…と思い、良かれと思って薄味にしていたのですが、それでは長男はもう満足できなかったようでした。”
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その2 ”配膳方法”をその子流に

同じお皿に盛っておくことで、少しだけでも食べてみようかな?という気持ちになる子どももいれば、ホテルのビュッフェのようにたくさんのおかずの中から選ぶことで食べる気持ちになる子どももいます。
・ワンプレートに1人分を取り分けておく

野菜をあまり食べない息子。我が家は、息子にはワンプレートで出しています。
ワンプレートのメインは大好きなおかず、その横に少しでも野菜のおかずを置くと、食べてくれる時があります。別のお皿にするとあまり食べません。
年々食べられる物が増えてきて嬉しいです😊

出典:https://h-navi.jp/descriptive_surveys/110
・バイキング形式で、食べられるものだけ選んで食べてもらう
”人数が増えたこと、偏食の違いが大きいことから、夕食はバイキング形式にすることにしました。

肉料理があり、魚料理があり、野菜があり…。

義母もおかずを一品作ってくれることもあり、和洋中華、そしてわたしの好きな沖縄料理やエスニック料理と、豪華ではないけれども華やかな食卓となりました。

「食べられるものを食べましょう」

すべての料理に箸をつけることを強要せず目の前に気になる料理があれば試せる状態が、子どもたちには良かったようです。

バイキング形式の食事を通して、息子は食べられる肉料理の種類が増えてきました。娘も、蒲焼きにすればサンマを食べられるようになり、茹でた野菜なら白あえや胡麻和えも好きになりました。”


SONOさんのアイデアは好きなものを食べるだけ取るバイキング方式にすること。これなら子どももあれこれ選ぶことができて、イベントとしても楽しめそうですね!
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その3 その気にさせる”動機づけ”

偏食があると、どうしても食事の時間が長くなりがち。

Green Daysさんのお子さんも、偏食が激しく、初めて見る料理には箸をつけないため、トースト1枚の朝食に40分、わずかな夕食を食べきるのに1時間半ほどかかってしまい、家族のイライラは募る一方だったそうです。

そんなお子さんが食事を早く済ませられるようになり、食卓を楽しい雰囲気へと変えたのが「パワーカード」でした。
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まとめ

子どもの偏食に悩んでいる保護者のみなさんは、子どもの成長のためには、必要な栄養もあり、親としてはバランスよくたくさん食べてほしいと思うのは自然なことですよね。また、偏食は、従来は周囲から「好き嫌い」の問題で、わがままだと思われてきました。そのため、お子さんの偏食を必死に治そうとされてきた方も多いかもしれません。

しかし、偏食は発達障害の特性によるものであることも多く、無理やり直そうとすると、食事すること自体が嫌いになってしまう場合もあります。

子どもの特性にあった工夫をすること、無理強いせず気長に見守ることで、食への安心感や子どもと保護者の信頼関係を育むことにつながります。まずは家族みなさんで食事を楽しむことが大切です。その上で、今までご紹介したさまざまな方法などを参考にしながら子どもの気持ちに寄りそう工夫を、ぜひ試してみてください。
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